長谷川穂積「ずっと探していた答えが見つかった」

長谷川穂積「ずっと探していた答えが見つかった」

長谷川穂積「ずっと探していた答えが見つかった」



藤木直人、伊藤友里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMの番組「TOYOTA Athlete Beat」。
6月17日(土)の放送では、プロボクシング元世界3階級王者の長谷川穂積さんが先週に引き続き登場!



2016年12月、世界王者のままで現役引退を表明した長谷川さんが、自身のボクシング人生、そして現在の日本ボクシング界についてなど話してくれました。

藤木「競技は違いますが、先日、女子プロゴルフの宮里藍選手がモチベーションの維持が難しくなったということで、今シーズン限りでの現役引退を発表しました。アスリートが引退を決める理由ってさまざまだと思いますが、長谷川さんがボクシング人生にピリオドを打とうと思った瞬間はいつだったんでしょうか?」

長谷川「昨年の9月に3階級制覇して、どうしようかなと思っていたんです。ふと考えたとき、自分がボクシングを始めた理由は、自分が強いのか、それとも弱いのかどちらなのかを知りたかったからなんですが、その答えをずっと探していました。昨年9月の試合の45日前に親指を脱臼骨折したんです。そんな絶体絶命の状態でも一度も心が折れることなく、この状態でも戦うと心に決めて、試合当日を迎えて。そして、試合に勝ったとき、相手がどうこうではなく“自分自身に勝てた”と思ったんです。その瞬間、ずっと探していた答えが見付かったなって。自分自身に勝てたことが“自分は強い”という答えだと分かった。これ以上ボクシングをしていても、自分自身に対して証明するものがなくなった……というのが、現役を辞めた一番の理由ですね」

藤木「ボクシングを始めたきっかけはお父様がボクシングをされていたからだとか」

長谷川「はい、そうです。父が病気でボクシングができなくなって、息子の僕に託して」

藤木「でも、それがイヤで中学のときは卓球部に入ったそうですね」

伊藤「卓球部ですか!?」

長谷川「はい。家に卓球台やマシンもありますよ」

藤木「やっぱり動体視力とか、ボクシングと通ずるところはあるんですか?」

長谷川「通じます。卓球選手がボクシングをやったらみんな強くなります」

伊藤「へぇ〜! パンチが見切れるということですか?」

長谷川「そう、よけれるんですよね」

藤木「ちなみに、こないだの世界卓球はご覧になりましたか?」

長谷川「もちろんです! 息子は、ボクシングはやりたくないと言って卓球をしていて……、僕が息子のコーチをしているんです。それで、僕も社会人が出られる大会に出たいなと思っていて」

伊藤「見たいです!」



長谷川「卓球の大会で日本一になってみたくて(笑)」

藤木「息子さんの卓球の腕前はいかがですか?」

長谷川「こないだ僕が合宿のときに、大きな大会があったので『お父さんも走り込み頑張ってるからお前も頑張れよ!』と励まして。電話して、結果を聞いたら『2回戦やってん……』って。で、『一生懸命頑張って1回は勝てたんやったらそれだけで十分や』って言ったんですけど、どうやら1回戦は不戦勝だったんです(笑)」

伊藤「あれ!? ってことは……」

長谷川「そしたら『でもな、ベスト64やん!』って。そんな感じの息子なんで(笑)」

伊藤「息子さん、プラス志向でいいですね〜」

藤木「キャラクターが素晴らしい(笑)」

長谷川「ポジティブなんで、ちょっと困りますね」

藤木「息子さんについ競技について言ってしまったりしないですか?」

長谷川「実は中1の初めての大会のときに試合を観に行ったんですよ。で、息子が気持ちで負けたのを観て、みんながいる前で“コラ〜! もう辞めてまえ〜!”って叫んで怒ってしまったんです」

藤木「みんなびっくりしたでしょ? 声にびっくりして、顔を見たら長谷川さんで、またびっくりみたいな」

長谷川「それからは息子が『もう絶対に試合を観に来んとってくれ』と。嫁さんにも『もうアンタ観に行かんといて』って言われて、それからは1回も……」

藤木「さて、現在、日本の現役王者の数は、過去最多タイとなる12人。この現状を長谷川さんはどう思われますか?」

長谷川「団体が4つに増えたっていうのが1つの要因だと思います。決してボクシング界にとってはプラスではないかなと、僕は正直思っていますね」

藤木「プラスではないと」



長谷川「はい。昔はWBCとWBAの2団体があって、世界チャンピオンのことをみんなが知っていたと思うんです。でも、今は12人もいて、そのうちの何人を知っているかというとほとんど知らないと思うんです。そういう意味では、ボクシングのチャンピオンの低下になっているのかなと思いますね」

藤木「そうは言っても、その中でも井上尚弥選手は相当素晴らしい選手なんじゃないですか?」

長谷川「そうですね。彼とはすごく仲がいいんですけど、とにかく全てがすごい! パンチのスピード、パンチ力、当てる技術、よけるときのディフェンスや距離感、タイミング……全部いいんですよね。だから、井上選手のダメなところを探してと言われても出てこないんです。僕は150年に1人の選手だなと思っています」

伊藤「総合的に全部ができる選手って珍しいんですか?」

長谷川「珍しいですね〜! 例えば、こんなに強いのに女性に対してはダメダメとか……、女性を覚えてダメになってしまうケースもあるんです。でもその点、彼は結婚していて奥さんがしっかりと影で支えていますし」

藤木「アメリカに進出するんじゃないかという話もありますよね?」

長谷川「そうですね。次の試合はアメリカでやるみたいです。井上選手はスーパーフライ級で階級が軽いんですけど、アメリカでは軽い階級があまり受け入れられていないんですよ。だから、彼はたぶん階級を上げていくと思うので、そのときにどうなっていくのか注目したいですね」

藤木「階級を上げることによって本来のパンチ力が戻ってくる?」

長谷川「今もすごいですけど、階級が上がったらさらに体重も乗って(パンチが)強くなると思うので、ものすごく楽しみです」

次回6月24日(土)の放送は、パラスポーツを追い続けて20年になるスポーツライターの宮崎恵理さんをお迎えし、お届けします。お楽しみに!

【番組概要】
番組名:「TOYOTA Athlete Beat」
放送日時:毎週土曜10:00〜10:50
パーソナリティ:藤木直人、伊藤友里
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/beat/

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聴取期限 2017年6月25日 AM 4:59 まで

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