独身大国・日本、おひとりさまは幸せか否か

独身大国・日本、おひとりさまは幸せか否か

独身大国・日本、おひとりさまは幸せか否か

文筆家の古谷経衡がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「TIME LINE」。
8月22日(火)の放送では、「ストーリー」のコーナーに「超ソロ社会『独身大国・日本』の衝撃」の著者である荒川和久さんが出演。“2035年、日本人の半分が独身に。「超ソロ社会」の到来”をテーマにトークしました。
前編では独身者が増える現状と、その理由についてお届けしました。後編となる今回は、ソロ化がもたらす社会の変化と、今後進むべき日本の未来について考えます。



ソロ女性はマイホームを求める一方、男性は……

国立社会保障・人口問題研究所によると、2035年には生涯未婚率が男性30%、女性20%になると推計されています。この推計をもとに荒川さんは、20年後、人口の半分が独身生活者になると指摘しています。これは独身・未婚者だけではなく、離別や死別者を含む15歳以上の全人口に占める独身者数です。人口の半分が独身生活者となる社会とはどのようなものなのでしょうか……。

ソロ化が進むと消費や社会のありようも変化していきます。その最たる例として古谷が挙げたのは住宅。「(ソロにとっては)ワンルームで十分なわけで、わざわざ庭付きの一戸建てを買う必要もない。となると、社会の様相も変わってくるのではないでしょうか?」と疑問を投げかけると、荒川さんもそれに同意した上で、昨今ソロの独身女性が一番お金を使っているのが住居費だと言います。なんでも、彼女たちは賃貸でいいところに住むか、あるいは持ち家を購入する傾向にあるとか。
なぜ独身女性が家を買うかというと、一生ソロでいく、家族が増えないからという理由とともに、賃貸だと保証人などいろいろと面倒なことが多いのがひとつ。そのうえ、高齢者になったときに家が借りられるのかが不安と、将来を見越した上でマイホームを買っているようです。

一方で男性はというと、一生賃貸でいいという人が多いそうです。また、荒川さんが40歳の単身者が住んでいる場所について調査したところ、女性は中央区や港区、渋谷区といった家賃が高いところに住んでいるのに比べ、男性は江戸川区や葛飾区といった、家賃平均で言うと女性の半分くらいの場所に住んでいる傾向にあったとか。
つまり、男性は住むところにこだわりがないと荒川さんが結論付けると、古谷自身も同じ感覚のようで、「そうなんですね……」と納得していました。

ソロ化が進む日本が歩むべき道とは?

ソロ化が進むことでさまざまな力関係、それこそ男女の社会的関係も変わっていく気がするという古谷。果たして日本は今後どうするべきなのか問いかけてみると、荒川さんは「多分ですけど、婚活とか、少子化のために結婚を促進しようと思ってもあまり効果がないような気がしていて……」と言いよどみつつ、「抜本的に従来の結婚制度というものを見直さなければいけないんじゃないか」と回答。
むしろ、結婚しなくてもいいという規範ができたほうが結婚する意欲が沸いてくる気がするそうで、さらには「ソロで生きる力を個々人が男女ともに持つようになってくると、意外とソロ同士男女の価値観が合う。そこから共同生活、ひいては結婚という形に進化しても構わないと思うんです。でも、最初に結婚ありきで考えちゃうとものすごくハードルが高い」と持論を展開。
今の時代は結婚という脅迫観念に苛まれる必要はなく、「結婚という状態を得ようとして、状態依存になってしまうことが不幸の始まり」とも話していました。

そして、社会がそういった考えに変わるために必要なこととして、その人なりの方法で社会貢献をしていくべきと荒川さんは提起します。
「結婚をしていないと、子どもを産んでいないと社会に貢献していないと言われがちですが、そうでなくても子どもを育てる義務を果たすことはできるんです」と荒川さん。
消費したり、税金を収めたり、あるいはコミュニティの活動に貢献するなど、それぞれさまざまなやり方で未婚、子どもがいない人なりの社会貢献の仕方があるはずだと言い、今後のそういったムーブメントの必要性を唱え締めくくりました。

荒川さんによる一連の話を聞いた古谷は、独身、ソロでも楽しいことはたくさんあり、「ひとりで死ぬことはなんとなく寂しいことだと捉えられていますが、ひとりで死にたいと選ぶ人もいるわけですから。“ぼっち”や“孤独”“ソロ”というのをネガティブに捉えるのもどうかと思います」と言います。
そして、今や“ひとり焼肉”や“ひとりカラオケ”といったおひとりさまが増えていることを例に挙げ、「ちなみに僕は“ひとりラブホテル”が好きなんですけど……」と笑いを誘いながら、「そういう消費の仕方も増えてきていますから、もちろん結婚は大変結構なことだと思いますが、一方でそれをしない人たちはダメなんだというのは窮屈な社会かなと思いますね」とまとめていました。

【番組概要】
番組名:「TIME LINE」
放送日時:毎週月〜木曜19:00〜19:52
パーソナリティ:佐々木俊尚(月)、速水健朗(火)、古谷経衡(火)、ちきりん(水)、飯田泰之(水)、小田嶋隆(木)
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/timeline/

関連記事(外部サイト)