忌野清志郎さんに憧れて〜自転車で行くフジロック〜

忌野清志郎さんに憧れて〜自転車で行くフジロック〜

忌野清志郎さんに憧れて〜自転車で行くフジロック〜

苗場スキー場で開催されるフジロック。会場までの行き方も様々で、その道中にも色々な楽しみがあります。このコラムでは、「キング・オブ・フジロック」こと忌野清志郎さんに憧れたラジオ局スタッフが会場まで自転車で向かい、移動そのものを楽しんだ、その一部始終をお届けします。野外フェスを楽しむための気づきもありましたので、「そんな無茶しないよ!」というあなたにも、ぜひ最後までおつきあいいただけますと幸いです(笑)。



【東京〜苗場180km、楽しみ方も色々】
苗場スキー場で開催されるフジロック。毎年日本各地からオーディエンスが集まりますが、会場までの行き方は様々です。鉄道で越後湯沢まで行き、そこからシャトルバスという方もいらっしゃいますし、車で向かうという方も少なくありません。また、主要都市からはバスツアーもあります。どの手段でも長距離移動することになるので、道中どう過ごすかということも、フジロックの楽しみのひとつです。ステージを回る順番を練ったり、車の中で出演ミュージシャンの楽曲をたっぷり聴き込んだり……色々ある楽しみの中で、今回ご紹介したいのは、「自転車」で向かい、移動そのものを楽しむというもの。

実は、これ、昨年番組企画でやってみました(笑)。きっかけは、「キング・オブ・フジロック」としても知られる忌野清志郎さんでした。

【忌野清志郎、スタジオ入りは自転車!】
TOKYO FMの車両入口は、緩やかなくだり坂。下り切ったところには自動ドアがあり、その先には受付があります。出演者の方々はこの自動ドア前で降車し、マネージャの方と合流。入館手続きを終え、受付の先にあるもうひとつ自動ドアを通って、スタジオフロアに向かうエレベータに乗り込みます。

ある日、筆者が受付前のシートに腰かけて先輩を待っていたところ、サイクルジャージにヘルメット、素敵なロードレーサでスロープを降りてくるサイクリストの姿がありました。そう、忌野清志郎さんです。

清志郎さんは、最初の自動ドアをバイクに乗ったまま通過。氏のことはTOKYO FM警備スタッフもよくわかっているようで、受付は顔パスでした(笑)。その後の自動ドアも、ペダルから足を降ろすことなくバランスを取って、開くのを待って通過。そのままエレベータに乗ってスタジオへ向かわれました。

日本を代表するロックスターを生で見た!という感動もあったと思います。それに加えて、お付きの人不在のまま、サイクルウェアという独自のスタイルという自由さ! なにより、自転車に乗ったままの入館! 数十秒のことですが、このシーンはかなり強力で、その後数週間、会社の先輩やら、レコードメーカーの方とお話する機会があるたびに、このことを話していたように思います。

【安心してください、12時間足らずで到着できました!】
2016年7月23日土曜日。20回目のフジロック2日目の朝4時に、筆者が担当する番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」の出演者とスタッフは、東京半蔵門のTOKYO FMを出発しました。自転車でフジロックの会場である苗場スキー場に向かうのは、番組パーソナリティで声優の野島裕史さんと筆者の2人です。結果的には、予定時刻から2時間ほど早い15時30分に会場に着くことができたのですが、道中はイレギュラーなことも起きました。



我々がトラブルに見舞われたのは、スタートから50kmほどの地点のこと。市街地を抜け、信号が少なくなったので、先頭を走る筆者がペースを上げかけたとたん、今度はどれだけペダルを漕いでも力が入らず、速度も時速25km……23kmと、徐々に落ちていきました。

これは、「ハンガーノック」という症状で、簡単にいえばガス欠状態です。エネルギー不足で身体がギブアップしているのですが、あまりの消耗の速さのため、空腹の信号が脳に届いておらず、体調の変化をうまく認識できないのです。朝食はしっかり摂っていたのですが、初めてチャレンジする180kmという道のりに緊張し、思いのほかエネルギーを消費していたようです。

最初の休憩ポイントである埼玉県の鴻巣駅が近かったので、野島さんに「すみません、ハンガーノックでペースが上がらなくなりました」とお伝えしました。すると、野島さんからは「後輪がパンクしたみたいです」とのお返事が。そこで、時間をかけて体制を立て直すことにしました。

【自転車で行ってわかった、野外フェスの快適な過ごし方】



鴻巣駅側のコンビニエンスストアで、野島さんはパンクしたチューブを交換しつつ、筆者は食料摂取。今後のペース配分を打ち合わせつつ、コンディションを整えました。そのあとは、気温が上がり過ぎないというお天気にも恵まれ、順調に苗場スキー場まで行くことができました。

さて、TOKYO FMから苗場スキー場まで、およそ180kmという長距離を自らの足で移動すると、どうしても「身体性」というものを意識せざるを得ませんでしたが、これはとても重要な気づきなのではないでしょうか。というのも、山で行われる野外フェスであるフジロックにおいては、天候や舗装されていない道の移動で思わぬ体力を消費しているものです。一方で、参加する側としては、アウトドアであることを意識はするものの、普段のライブからあまり変わらない気持ちで臨んでいる部分もあるはずです。すると、欲張りなステージ移動の結果、途中でダウンしてしまうということもあります。

「スポーツ」というと大げさですが、音楽の聴き手である我々自身が「身体性」を自覚し、必要なケア、例えばウォーターローディング(水分をあらかじめ身体に貯めておくこと)や定期的なエネルギー補給をしっかり行う。自転車とは運動量が異なりますが、身体を使っているのだという感覚があれば、もっと快適に過ごせる部分は少なくないと思います。体調に不安を抱えたまま聴いては、せっかくのアーティストたちの素晴らしいパフォーマンスからも、得るものはほとんどないでしょうから。そんなふうに、フジロックを楽しむための、土台の部分の大切さを、清志郎さんに教えてもらった気がします。

番組パーソナリティで声優の野島裕史さん(右)と、筆者



最後に、これを読んで「よし、今年は自転車でフジロックに行こう」という方がいらっしゃいまいたら、ぜひ「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」までご連絡ください。番組で紹介させていただきます!(笑)

<イベント情報>
「FUJI ROCK FESTIVAL '17」
開催日:2017年7月28日(金)、29日(土)、30日(日)
開催地:新潟県 湯沢町 苗場スキー場
オフィシャルサイト:http://www.fujirockfestival.com


文/TOKYO FM+編集部・K

<番組概要>
番組名:「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」
放送エリア:TOKYO FMほか
放送日時:毎週日曜朝5:00〜5:30(TOKYO FM)
パーソナリティ:野島裕史
番組Webサイト:http://www.jfn.jp/toj
番組公式Twitter:@TOJ_info
番組ハッシュタグ:#tojfm

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