高須光聖×ライゾマ代表齋藤精一 渋谷大開発を空想する

高須光聖×ライゾマ代表齋藤精一 渋谷大開発を空想する

高須光聖×ライゾマ代表齋藤精一 渋谷大開発を空想する

放送作家の高須光聖が、世の中をもっと面白くするためにゲストと空想し勝手に企画を提案していくTOKYO FMの番組「空想メディア」。6月18日の放送では、株式会社ライゾマティクス代表取締役の齋藤精一さんをゲストに迎え、“街づくり”について空想しました。

株式会社ライゾマティクス代表取締役の齋藤精一さん(中央)と、パーソナリティの高須光聖(右)と、TOKYO FMアナウンサーの中村亜裕美



高須:建築の仕事がしたいと思ったきっかけは何ですか?

齋藤:昔、建設会社のCMで「地図に残る仕事」というコピーがあったんです。それでデザインに関わる仕事を探したんです。それで美大に行きたかったんですけど、予備校に通わなきゃいけないんですよね。そんなこと知らないじゃないですか。それでデザインにも関係する建築学科を選んだんです。工学系デザインですね。

高須:ライゾマティクスっていろんなことをやってますけど、真鍋(大度)くんとはどこで出会ったの?

齋藤:大学時代からの友達なんです。同じ大学で、向こうは数学科で僕は建築で。真鍋はすごいDJだったんですよ。今もやってますけど、スクラッチとか手が分身してるんじゃないかと思うくらいすごかったです。いろんなこともよく知ってるんですよ。広く深く。

高須:すごいですよね。僕のライゾマさんのイメージは、テクニカルな作品の演出を見事に仕上げてるんですよ。普通は技術だけ見せてかっこよくなかったりするのに、そことの演出がちゃんとフィフティフィフティで出来てるから、「これどうしてんの!?」って思って。

齋藤:どうしてるんですかね(笑)。その……技術ばかり見せてもしょうがないじゃないですか。技術のショーケースを作っているわけではないので。建築の算数と国語的なものが合わさった美というか……。それは国語だけ……演出や“かっこいい”のような形容詞的なものだけが勝ってもしょうがないんですよ。でも算数だけが勝っても「すごいだろう」ってなっちゃう。真鍋はそのバランス感覚が天才的ですよね。こんなこと、面と向かっては言わないですけど(笑)。

高須:そうなんですね。
よく番組で話題にするんですけど、今、渋谷が大開発をしてるじゃないですか。齋藤さんは、あそこが自由に開発できるとしたらどうします?

齋藤:今の建築技術とか街づくりって、全てプラスの発想なんですよね。要は一旦潰してゼロにしてから大きな開発をするんです。で、足し算の時代は終わったと思うんですよ。足し算というよりは、必要な時に増えていらなくなったらたためるという。それが新陳代謝じゃないですか。必要であれば増やせるような仕組みを作っておけばいいと思うんです。

高須:なるほどね。

齋藤:そうしたら、もう少し呼吸する街になるんじゃないかと。で、僕が建築家にならなかった理由のひとつとして、例えば20年後に出来上がるものをデザインしたら、その建てたものによって20年後に影響が出るわけですよね。バス停が変わったり、コーヒー屋の位置が変わったりしますよね。そこまでは責任が持てないと思ったんですよ。それってある意味、神の視点じゃないですか。そうではなくて、伴走的な街づくりが出来るようになってきたと思うんですよ。技術的に。

高須:うん。

齋藤:建築の技術が進んで建つのが早くなったんですよ。そうすると建物がもっと呼応するというか。

高須:それは具体的にどうなっていくんですか?

齋藤:即時性とかいいますけど、時代に対して早目に反応できるような街を作る。そう考えると、反応しなくていい、例えば森のような聖域みたいなものもあっていいと思います。

高須:なるほどね。

齋藤:街づくりでは、超個人視点も大事だと思うんですよね。例えば、あるおっさんが「この山だけは絶対に見えるようにしたい」と小高い丘を作るとか。そういうのはあったほうがいいじゃないですか。今の作り方は、全てが経済合理性によって出来てる。

高須:僕も思います。だから面白くないんですよ。

齋藤:ですよね。このままほっておくと、多分ね、東京が全部同じ街になると思いますよ。

【番組情報】
タイトル:空想メディア
放送日時:毎週日曜 25:00〜25:30
MC:高須光聖、中村亜裕美
番組Facebook:https://www.facebook.com/QUUSOOMEDIA/

関連記事(外部サイト)