庵野、鳥山、冨樫「漫画の神様」が認めた作り手たち

庵野、鳥山、冨樫「漫画の神様」が認めた作り手たち

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「漫画の神様」と称され、アニメーション作家としても活躍した巨匠・手塚治虫。彼の生み出した作品は多くの人に称賛されてきたが、手塚自身が絶賛したクリエイターも多く存在する。

 有名なのは、まだ無名時代の庵野秀明(57)を手塚が褒めたというエピソードだ。当時まだ学生だった庵野は、「ダイコン3」というSFファンが集まるイベントのオープニングアニメを制作。これを見た手塚は、「いろいろキャラが出てるねぇ」と庵野たちを褒めたという。しかしその後、「でも、出てないのもあるよねぇ」と、暗に“手塚キャラ”が登場しなかった点を指摘。これを受けて庵野は、次回開催の「ダイコン4」のオープニングアニメに、しっかりと手塚作品のキャラを登場させたそうだ。

 このエピソードは、アニメ制作会社「GAINAX」のWEBサイトで紹介されているが、同様の話は島本和彦(56)の漫画『アオイホノオ』(小学館)にも登場。「ダイコン3」の映像を見た手塚が「アマチュアとは思えない!」と絶賛している様子が描かれている。“あくまでこの物語はフィクションである”と記されている『アオイホノオ』ではあるものの、庵野が手塚に褒められたのは確かなようだ。

 そして、『週刊少年ジャンプ』(集英社)の「手塚賞」をはじめ、さまざまな漫画賞の選考員を務めてきた手塚は、多くの漫画家たちを褒めている。特に『ドラゴンボール』(集英社)のヒットで、今や国民的な漫画家となった鳥山明(62)に対しては、手塚自身が「やっと私の後継者が出てきた」と大絶賛。ちなみに2010年に「ORICON STYLE」が行った「日本の漫画史を変えた作家は?」というアンケートには、1位に手塚治虫、2位に鳥山明とそろってランクインしていた。

 また、2017年6月26日発売号の『週刊少年ジャンプ』から、『HUNTER×HUNTER』の連載が再開される冨樫義博(51)も手塚に褒められた漫画家の一人。「手塚賞」で準入選した作品について、手塚は「なんだか知らんが、面白いというタイプの少年漫画。気迫で書いている。ユーモアもあっていい」と高く評価している。

 過去に手塚治虫が称賛したクリエイターたちは、今では日本を代表する存在にまでなっている。「漫画の神様」は、作品を見る目も“神”だったのかもしれない。(文中敬称略)

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