小松未可子、“どの曲も今の私”と言える自身のアーティスト・スタイルを示したニューアルバムをリリース

小松未可子、“どの曲も今の私”と言える自身のアーティスト・スタイルを示したニューアルバムをリリース

数多くのアニメ作品などの声優はもちろんのこと、歌手としても活動する小松未可子

5月12日にリリースとなる小松未可子のニューアルバム『Blooming Maps』は、前作「Imagine day, Imagine life!」に続き、畑 亜貴、田代智一、黒須克彦、田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)からなる制作チーム・Q-MHzが全面プロデュースを手掛けた。

今作のことを「名刺代わりとなる一枚」と小松自身が語るように、現段階で自分が音楽を通してどんな表現をしたいか/どんなサウンド、歌や言葉を発信したいかという部分をしっかり楽曲で提示できている。

ニューアルバムの制作過程の中で見つけていった“小松未可子の音楽スタイル” ――彼女の中でどんな刺激や新たな発見があったのか、今回のインタビューで深く迫りました。

そして、現在発売中の「My Girl vol.18“VOICE ACTRESS EDITION”」の共通テーマでもある“私が惚れる歌声”についてのトークもお届けします。彼女の音楽ルーツと共に“どんな歌声に惹かれるのか?”を掘り下げました。

■ THEME 1:私が惚れる歌声

小さい頃から倉木麻衣さんが大好きなんです。きっかけは「名探偵コナン」だったのですが、小学生くらいだった私にとっても、心に刺さる声だったんです。すごく繊細な声で、自分のことを言ってくれているような優しさがあって。どちらかというと切ない曲のほうが好きだったのですが、とにかく惹かれていました。

●倉木麻衣さんがシンガーに興味を持ったきっかけだった?

“歌手になりたい”とはちょっと違っていて、“ああいう女性になりたい”という憧れだったと思います。そのことを父と母に相談したら、「オーディションという方法もあるよ」とか「歌だけじゃなくて、雑誌のイメージガールとか、モデル事務所を受けるのもいいんじゃない?」と教えてくれて。そこからいろんな挑戦が始まったんです。もちろん倉木さんの曲はずっと好きで、友達とカラオケに行っても、ほぼ倉木さんオンリーで歌っていました(笑)。他のアーティストを聴くようになったのは、大学に入ってからですね。BONNIE PINKさん、YUIさん、aikoさんとか。その頃はカラオケで歌うために聴いていたので、女性アーティストの曲を聴くことが多かったです。でも倉木さんの時と同じように“こういう女性になってみたい”という憧れがあったんです、たぶん。特にBONNIE PINKさんの声はすごくウエットな感じで、私の声とは全然違っていて。だから余計に憧れていたんだと思います。“どんな生活をしてるんだろう?”という興味もありました。

●小松さんは声優としてキャラクターソングを歌うことも多いですが、そこで得たものもあるのでは?

キャラソンにはある程度レールがあるんです。「この子はイケイケな感じで歌って」とか「このキャラは歌が下手という設定だから、上手すぎないように歌ってみて」とディレクションをいただくこともあって、それが歌う時の楽しみのひとつなんです。男の子のキャラクターの時はあまり作り込まず地声に近いところで声を張れる気持ち良さがあったり、逆にかわいい女の子のキャラクターで歌うのはけっこう大変だったり(笑)。そういう経験はすごく勉強になります。でも、自分のオリジナル曲ではそういうスキルは使わないようにしています。

●自分自身の個性をしっかり出して歌ったほうがいい?

はい。最初はストレートに歌うことに抵抗があったというか、“何かクセがあったほうがいいのかな”と思っていたんです。でも、わざとクセを付けたり、誰かのマネをしてもしょうがないなって。余計な部分を削ぎ落として歌っていくことで、今は自然に個性が出てくるんじゃないかと思っています。

■ THEME 2:ニューアルバム『Blooming Maps』

●ニューアルバム『Blooming Maps』はQ-MHz(畑 亜貴、田代智一、黒須克彦、田淵智也によるプロデュースチーム)のプロデュース作品。小松さんのシンガーとしての新しい魅力が詰まったアルバムだと思います。

ありがとうございます。今回のアルバムの収録曲はアニメーションのために作った曲はなく、すべてがオリジナル曲で。「名刺代わりになる1枚にしたい」というテーマもあったので、自分から「こういう曲をやってみたい」とQ-MHzの皆さんにイメージをお伝えすることも多かったんですよ。バラエティに富んだ楽曲のなかで、自分自身の感覚も示せていると思います。

●小松さん自身が好きなサウンドも反映されていると。

はい。音楽的な言葉で伝えることができないので、Q-MHzの皆さんに「こういう曲が好きなんです」といろんな曲を聴いていただいて。そうすると「小松さんはピアノの音が好きなんだね」と分析してくださるので「なるほど、そういう共通点があったのか!」とわかったり。それを踏まえて作っていただいたのが1曲目の「また、はじまりの地図」なんです。逆に「もしかしたら自分では気づいていないかもしれないけど、こういう曲も合うと思うよ」ということで提示してもらったのが、シングルの「Imagine day, Imagine life!」でした。

●“考えるより一気に走りだそう”“自由な世界で遊ぼうか”というポジティブな意志に溢れた曲ですよね。

はい。私はずっと切ない曲、マイナーコードの曲が好きだったから、“それが自分に合っている”と思い込んでたフシがあって。でも、「Imagine day, Imagine life!」のような曲を歌うことで、“自分のなかにも強くて前向きなキャラクターがいるのかも”と思えたし、“私の声は人にポジティブな印象を与えることもできるんだな”と教えてもらえました。これをきっかけにして“自分なりのポジティブって何だろう?”とか“よし!と前向きになれるタイミングって、どんな時だろう?”と考えるようになったのも、大きな発見でした。

●ボーカリストとしてチャレンジできた部分も大きかったのでは?

そうですね。例えば「My sky Red sky」ではfh?naさんとコラボレーションさせていただいたのですが、(ボーカルの)towanaさんが歌えばfh?naさんの曲に聴こえて、私が歌ったら“小松色”になるんです。いい意味でバトルしている感じがあるというか。4月の2マンライブ(fh?naをゲストに迎えた小松未可子自主企画2マンライブ“Humming Maps vol.2”/2017.4.16@shibuya duo MUSIC EXCHANGE)で一緒に歌ったときに、“この曲はライブで化けるな”とすごく感じて。そういう化学変化を実感できたのは初めてだったし、あの時のステージで得たものはすごく大きいです。

●小松さんがマリンバで参加している「my dress code」も、このアルバムを象徴する楽曲のひとつだと思います。特に「わたしはきっと思い通りに創っていける」というフレーズは、いまの小松さんの感情をすごく示しているんじゃないかなと。

自分の言葉のように沁みてくるんですよね。自分で歌詞を書いているわけではないんですが、「気になるところがあったら教えて」と言ってくださって、私からも「無理矢理、起き上がるような言葉じゃないほうが嬉しいです」ということをお伝えして。出来上がった曲を聴くと、自分の気持ちや言葉、ニュアンスがちゃんと収まっていると感じました。ここまでクリエイターさんと密にやりとりしたことはなかったし、共同作業で作り上げた感覚があります。マリンバのレコーディングは大変でしたけどね。小学校から高校くらいまで習ってたんですが、すごく難しくて。

●マリンバの演奏も、小松さんの個性だと思います。制作の方法、ボーカル表現を含めて“アーティスト・小松未可子”のスタイルを示したアルバムと言えるかもしれないですね。

まさに名刺代わりの1枚になったと思います。いま提示できる色や形をひとつひとつ曲にしていったことで、“どの曲も私なんです!”と言えるアルバムになりました。制作はかなりタイトだったんですが、そのなかで“次はこういう曲をやってみたい”というイメージもどんどん出てきて。「また、はじまりの地図」の歌詞のなかにもあるように、新しい“点”を書き込んで、それが線になっていくことで、次を指してくれるアルバムだと思います。

●7月、8月にはアルバムのリリースツアー(小松未可子TOUR 2017“Blooming Maps”)が開催されます。

セットリストを大まかに決めた時点で、“これ、大丈夫なのかな?”と思いました(笑)。かなりストイックなライブになりそうだし、特に後半は畳みかけるような勢いがあるんじゃないかなって。私自身が置いていかれないように頑張ります(笑)。アルバム自体が3年ぶりで、ツアーも約3年ぶり。久しぶりのワンマンツアーなので、楽しみたいですね!

(取材・文:森朋之、ライブ写真:森 久)

■ COLUMN:私が好きなテレビ番組

「月曜から夜ふかし」(日本テレビ)

本当にゆるいネタというか、そこに着眼点を置くの?というどうしようもない内容が好きで、自分の中の謎のツボを刺激してくれます。(番組の名物キャラクターの)フェフ姉さんに、一度会ってみたいです(笑)。

■ Release Information

New Album

Blooming Maps

2017.5.10 release

初回限定盤:CD+DVD 3611円+税

通常盤:CD 2778円+税

【CD収録曲】

01. また、はじまりの地図

02. Imagine day, Imagine life!

03. Catch me if you JAZZ

04. ランダムメトロノーム

05. 純真エチュード

06. 硝子の地球儀

07. My sky Red sky

08. だから返事はいらない

09. 流れ星じゃないから

10. Lonely Battle Mode

11. HEARTRAIL

12. my dress code

【DVD収録内容】

「HEARTRAIL」のミュージックビデオ、ライブ映像(Humming Maps vol.1 @SHIBUYA CLUB QUATTRO 2017.01.22/「エンジェルナンバー」「short hair EGOIST」「純真エチュード」「Imagine day, Imagine life!」「ふれてよ」「だから返事はいらない」)を収録

■ Live Information

小松未可子TOUR 2017“Blooming Maps”

2017.7.22(土)東京・TSUTAYA O-EAST

2017.7.29(土)愛知・SPADE BOX

2017.8.6(日)大阪・Music Club JANUS

2017.8.12(日)東京・LIQUIDROOM

この記事の続きを読む

関連記事(外部サイト)