柄本佑が伝説のエロ雑誌の名編集長に!?

柄本佑が伝説のエロ雑誌の名編集長に!?

映画「素敵なダイナマイトスキャンダル」で主演を務める柄本佑

末井昭が自身の半生を書き、1982年に刊行された後も2度にわたって文庫化されたエッセイ「素敵なダイナマイトスキャンダル」が映画化され、2018年春に公開されることが発表された。

幼少期に「実母が隣家の息子とダイナマイト心中」という驚きの体験をした少年「末井昭」。高校卒業と同時に工場に就職した後、上京してグラフィックデザイナーを目指す。しかし、ひょんなことからエロ雑誌業界の世界に入り込んでしまい、やがて写真家・荒木経惟とのコンビで80年代を席巻した伝説のエロ雑誌「ウィークエンド・スーパー」「写真時代」などの名編集長となってゆく――。

本作の監督と脚本を務めるのは冨永昌敬監督。長らく映画化を熱望していた表題作「素敵なダイナマイトスキャンダル」に加え、末井氏の関連著作や談話を基に稿を重ね、「昭和のエロ&サブカルチャーのカリスマ」の青春をダイナミックなドラマに落とし込んだ。

そして、「末井昭」を演じるのは、映画・テレビで顕著な活躍をした俳優を選出する「2016年エランドール賞」を受賞し、現在公開中の映画「追憶」、9月には百鬼オペラ「羅生門」が控えるなど、映画、舞台と幅広く活躍する俳優・柄本佑。

さらに音楽には、近年「機動戦士ガンダム サンダーボルト」のサウンドトラックなども手掛け、映画批評も多数手掛けるジャズ・ミュージシャン、音楽家の菊地成孔が担当する。

また、映画化決定にあたり、5月26日(金)には1982年に刊行された原作が4度目の復刊となる他、末井の最新刊「ダイナマイト人生相談」(亜紀書房)、「結婚」(平凡社)も同時発売される。

■ 柄本佑「すこぶる怖く、すこぶる楽しかった」

「素敵なダイナマイトスキャンダル」は久しぶりの映画の現場で興奮しました。正直なところ、映画のコメントを求められた今、何を書けばいいのか? 楽しすぎて、楽しいことを楽しみ過ぎててあまり記憶がない…。しかし、がんばります。

末井昭さんのことは、よくよく考えてみると夜中にCMに出ている和服姿のおじさんだったのですが、認識したのは初めてで、お会いした時あっけらかんとした柔らかい人柄の中に、鋭く人を見抜く「目」が存在していて、怖かったです。

演出される冨永監督はずっと思考してて、ギラリと光る「目」は常に何かを企んでいます。セクシーで、不気味でした。この二つの「目」ににらまれながらの現場がすこぶる怖く、すこぶる楽しかったのです!

冨永監督の持つ映画的謎なリズム、そして末井昭さんとのタッグ、映画ファンとしてどんな作品になっているのか気になります。

■ 末井昭「こんなややこしい話を映画に…」

「素敵なダイナマイトスキャンダル」は、子供のころに母親が不倫相手とダイナマイト心中したことから始まる自叙伝です。5年前に、冨永監督から「この本を映画化したい」と言われました。

僕は26歳のときにエロ雑誌の編集者になったのですが、それまで工場やら看板屋やらキャバレーやら、働き口がめまぐるしく変わっています。編集者になってからも、雑誌が2回発禁になったり、不倫やら先物取引などで大変なことになったり、いろいろなことが次々と起こります。

「こんなややこしい話を映画にするのは大変だろうな」「実現できないのではないか」「もう5年も経ってるし」と思っていたところ、なんと映画化が決定したのです。しかも、豪華キャスト、豪華スタッフで。

どんな映画になるのでしょうか。いい雰囲気で撮影が進んでいたので、面白い映画になることは間違いないと思いますので、皆さまお楽しみに!

■ 冨永昌敬「末井さんの古代の賢者のようなほほ笑み」

映画とAVと深夜番組ばかり見て悶々と過ごしていた18歳のころ、僕はその人を初めて見ました。

夜な夜なパチンコ雑誌のCMに登場するその人は、自称「パチンコジャーナリスト」の「ゴンゾーロ末井」といい、女装で新台の宣伝を絶叫するその姿は、田舎から這い出てきて間もない世間知らずの童貞男にとっては、すこぶる不気味なものでした。

「こんな資本主義に毒された大人になってはいけない」と決意したその日から数年後、立ち寄った書店の棚でその人をまた見ました。「ゴンゾーロ末井」の本名を知ったのはそのときです。相変わらず和服の女装姿でしたが、なぜか表紙の写真に惹きつけられました。妙です。

大学で映画をつくるようになって、少しは人生を経験して、人間や世の中を見る目が僕にもできてきたからでしょうか。不気味どころか、末井さんの古代の賢者のようなほほ笑みにすっかり射抜かれてしまい、さらに一読して、そのほほ笑みにふさわしい異様な半生に驚かされました。

あの怪人「ゴンゾーロ末井」がこんなにも他人の気持ちに通じ、また自分自身を知る人だったとは! 何度も読むうちに頭の中で映画化を夢想してゆくと、主人公の顔がぼんやり見えてきました。柄本佑のような顔でした。

佑くん主演で「素敵なダイナマイトスキャンダル」映画化、と勝手に熱望するようになって何年経ったのか、もう分かりません。

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