“オタク気質”塚地武雅が明かす特撮の魅力とは!?

“オタク気質”塚地武雅が明かす特撮の魅力とは!?

塚地武雅はキャップの役について「日常に近い感じで演じている」と語る

ドラマ「怪獣倶楽部〜空想特撮青春記〜」(毎週火曜夜1.28-1.58ほか、TBSほか)に、塚地武雅(ドランクドラゴン)が出演中。怪獣をさまざまな角度から研究し、同人誌を発行する団体「怪獣倶楽部」の編集長・キャップを演じている。

このドラマは、実際に存在していた団体をヒントに制作された作品で、1960年代に放送された「ウルトラマン」「ウルトラセブン」の実際のストーリーを研究する、彼らの編集会議の模様を中心に描いている。

自らを「オタク気質」という塚地に、怪獣の魅力や、他の出演者とは違った目線で「怪獣倶楽部」を語ってもらった。

■ 日常に近い感じで演じている

──今回の作品の印象から教えてください。

今ではオタクの人は市民権を得ているというか、それによって引く人は少なくなっていると思います。ちょっとしたカルチャーみたいな。

だけど、当時の「怪獣倶楽部」の人たちはそういう冷たい目に強かった気がするんです。オタクなんて言葉もないだろうし、マニアで毎日そういうことを考えていることが周りの人から見たら「何なんだ? この人たちは」と思われるだろうし。

だけど、このドラマをやっていても思うんですけど、やっぱり何かにこだわるとか、一つのものを追求するって、すごく素晴らしいことなんですよね。そういうことをやっている人たちはすごく純粋で、“愛せる人たち”みたいな部分を大いに感じるので、不思議と「(このドラマは)大事なお話なんじゃないかな」と思いながらやっています。

まさに僕自身が特撮ヒーローを大好きで、昭和の「ウルトラマン」は全部見ていましたし、「ゴジラ」とかもそうでしたね。あとは「仮面ライダー」とか、戦隊ものは見ていました。

あとは、ももクロ(ももいろクローバーZ)とかK-POPとか、僕自身もオタク気質なので、何か夢中になると調べたくなります。「こういうところから生まれたんだ」とか、そういうものを調べるのが好きなタイプなので、何となく自分の日常に近い感じで、違和感なく取り組んでやっています。

──ウルトラマンなどのヒーローではなく、怪獣に魅せられるものですか?

僕も特撮にはまったきっかけはヒーローの方だから、「ウルトラマン」「仮面ライダー」などから入ったんです。

だけど、近所の中学生くらいのお兄ちゃんたちが、はしゃいでいる僕たち小学生を見て諭しに来るんです。「お前ら、そういうことで楽しんでいるのか? でも、本当にすごいのは怪獣だからな」みたいな教えを触れ回るんですよ。

「え? 何それ?」「どう考えても怪獣が悪者で、ヒーローが倒すお話だ」と思うんですけど、上の人たちはだいたい「ゴジラ」を出してくるんです。「ゴジラというのはこうこうこうで、こうだから」「怪獣同士の戦いで」とか。

そんな話を聞いていたら、そっちを語っている方が通というか、格好良く思えるから、その言われた子たちもだんだんシフトしていくんです。怪獣の方が格好良い、怪獣の方が良いと言うようになって、さらに下の子たちに怪獣を教えるようになって。

(放送に登場する)怪獣は毎週変わっていくじゃないですか。その怪獣たちの個性を知り、自分の“推しの怪獣”を見つけるみたいなのが、通の見方なんだろうなと思いますね。

■ “推しの怪獣”がいる?

──塚地さんの“推しの怪獣”は?

難しいですねぇ。でも、メトロン星人は今回の「怪獣倶楽部」でもテーマになりましたけど、その前から有名というか「何という人間ドラマなんだ!」みたいなお話ですよね。怪獣というか「ウルトラセブン」なので宇宙人となるんですけど、人間でもありえることというか、内容が深いです。

例えば、たばこの中に赤い結晶体を含ませて吸った人たちが暴徒となるとか、人間を暴力で押さえつけるんじゃなくて「人間同士の信頼感をなくせば自然と地球は滅びる」みたいな。

これを特撮の作品で扱っていたのかと思うと、今見ても深いですし、当時見ていた人たちは本当に衝撃を受けたでしょうね。

僕は小学生の頃に再放送で何度か見ていますけど、そんなことも気付かずに見ていたんですけど、大人になってもう一度見たら、すごくテーマ性のある重要な回なんじゃないかなって思いました。

最後のナレーションで「このお話は遠い遠い未来の物語なのです。なぜですって? 我々人類は今、宇宙人に狙われるほどお互いを信頼していませんから」ってナレーションが入る。

最後に人間をくさす、人間をディスるって、特撮ものでなかなか見掛けないじゃないですか。「人間は強い」「力を合わせています」みたいな終わり方は当然なのに、「人間は今、信頼し合ってない」とか言っちゃうあたりが、やっぱりウルトラシリーズを通しても強く心に残っている回です。なので、やっぱりメトロン星人が好きですかね。

■ 大人たちが見ても楽しめる

──大人になって見ると印象は変わるんですね。

そうですね。当時はウルトラマンが好きでしたし、タロウとかレオとか、格好良いヒーローが好きでした。

セブンはどちらかというととっつきにくいイメージだったんです。でも、大人になって見返した時に、セブンはやっぱり深みを感じるというか。「大人向けにもしよう」という当時のスタッフさんの思いがあったみたいなことを後で知って「なるほどな」って。これは確かに大人たちが見ても楽しめる内容なんじゃないかなって思います。

──そういう辺りも今回のドラマで描かれるわけですか?

そうですね。おそらくですけど、怪獣がそもそも好きな特撮ファンが見ても、そうじゃない全く知らない人が見ても「何、その回?」「あ、見てみよう」と思える感じのテイストになっていると思います。

不思議なドラマの作り方というか、(ウルトラマンシリーズの)一話一話を取り上げて、その一話の中で実際にある物語をテーマに「怪獣倶楽部」の中でも事件が起きるみたいな話なので、知っている人が見ても、知らない人が見ても、ちゃんと楽しめる内容だと思います。

■ 撮影現場は「ただの怪獣倶楽部」

──撮影現場はどんな雰囲気ですか?

撮影のメインとなる場所が、レストランの真ん中に陣取った7人プラス怪獣、“8人”が囲むようにして撮っているんですけど、基本的にそのシーンの日は一日中そこで喋ったりしています。全員がテーマとなる(ウルトラマンシリーズの)回をそれぞれ見てきているので、(空き時間でも)本当にその話になります。

「あの回のあれってどういうこと?」とか、ずっと話をしているから(カメラが回っていなくても)ただの「怪獣倶楽部」ですね。本当に何も変わらない。個性もみんな強いですし、誰の話を聞いていても面白いですから、本当に「怪獣倶楽部」さながらの感じでやっています。

──では、最後に読者へメッセージをお願いいたします。

人は誰しも好きなこと、夢中になることはあると思うんです。なのに、共通の趣味を持つ仲間が周りにいないとか、一人でそのことを続けている人たちから見ると、確実にこの集団はうらやましいと思えるし、夢中になることはすてきだなと思えると思います。

誰が見ても楽しいし、それでいて全員オタク、全員マニアというお話も珍しいですよね。ほほ笑みながら愛せる感じの人たちなので、ぜひ見てほしいです。全員があてはまるような、どのキャラクターに自分は似ているとか、そういうふうに見ることができると思うので、“怪獣倶楽部の推し”を決めてもらえたら一番いいと思います。

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