「直虎」本田博太郎が醸し出す、“台本の裏”に隠された役の魅力

「直虎」本田博太郎が醸し出す、“台本の裏”に隠された役の魅力

本田博太郎が、荒くれ者さえ慕う気賀の商人たちの代表・中村与太夫を好演中

本田博太郎が、大河ドラマ「おんな城主 直虎」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)に出演中。

本田は、商人の町・気賀で町を取り仕切る町衆の元締め的存在・中村与太夫を演じている。しなやかに武家とも渡り合い、町の自治を守ろうとしている与太夫は、直虎(柴咲コウ)に気賀の城主になってほしいと頼み込み、直虎の運命を大きく変えることになる。そんな与太夫を演じている心境などを聞いた。

――これまでにも大河ドラマへの出演を数多く経験されていますが、本作ではどのような気持ちで撮影に挑んでいますか?

心して足跡を残さなければいけないなという気持ちがあります。だからと言って、頑張るということではないのですが、ト書きやせりふの裏側に隠された感情をきめ細やかに表現していきたいと思って演技に臨んでいますね。

僕は表面よりも裏側の感情に、その人物の真実がある気がするんですよ。そこには孤独感や切なさとか、夢、希望などいろんなことが秘められていますからね。そういった裏側の気配みたいなものが、画面を通して醸し出されていればありがたいなという気持ちです。

――衣装へのこだわりが強く、ご自身で衣装についてリクエストをしているとお聞きしたのですが。

僕は、台本をもらった後、役のイメージを絵に描いていくんです。そうすると、役柄がより濃くつかめてくるんですね。なので、衣装というものが衣装さん任せだと嫌なんですよ。衣装さんと僕の感性が合うならいいんですが、合わなければ近付けていきお互いに納得するような衣装を着たいと思っているんです。

それが“わがまま”なのかどうか分かりませんが、自分の主張を前面に出してその了解を得て、心地良く演じさせてもらっていますね(笑)。

――こだわった衣装を着た演技とは違うものですか?

衣装が演技を助けてくれるんですよ。僕の役柄である中村与太夫みたいな人は、感性で生きている商人だと思うので、衣装一つで商売の間口というか商売の仕方が伝わるはずなんです。

商人だからって従来のパターンの商人の服を着てしまったのでは、与太夫が商人として大したことをやってきていないなという気がしてしまうんですよ。

武士と対面した時に、無言のメッセージを伝えられるような人物でないと、気賀の商人として渡り合えませんからね。

――そんな武家とも渡り合えている与太夫という人物をどのように捉えていますか?

単なる商売人ではなく、地域を背負い、周囲からも頼られている人物ですね。だからと言って上から目線じゃない。それでいて、本心を悟られないというか、実態を見せないんです。

しかしながら、何か過去や半生がにじんで見え、毒気やしゃれっ気とか、ユニークさを持ったしたたかな商売人なんですよ。そういったところが町衆の方たちにも「この人なら付いて行ける」と思わせるのかなと考えています。

――気賀の舞台セットがすごく華やかなのが見て取れますが、どういった感想を持ちましたか?

美術さんがあそこまで煌びやかに作ってくれたということに対して、そこに負けないような芝居をしなければいけないという使命感を持ちました。ですから、「美術さんに納得してもらう演技をしますよ」という思いを常に持っていますし、美術さんと廊下ですれ違った時には無言の意思疎通がありますよ(笑)。

――与太夫から見た直虎の印象を教えてください。

陰から支えたいというか、遠くから見ていたいという感じですかね。与太夫は直虎と対峙(たいじ)して「あなたをお助けします…」とは言わない人間な気がするんですよ。また、その気持ちを直虎も分かっていると思います。

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