“金八先生”当時、武田鉄矢が語った「本当の教育者」像とは【ザテレビジョン35周年特集】

“金八先生”当時、武田鉄矢が語った「本当の教育者」像とは【ザテレビジョン35周年特集】

’82年、ドラマ「3年B組金八先生」坂本金八役で人気の武田鉄矢にインタビュー

“学校の先生”はいつの時代もドラマの担い手であり続けてきた。今年創刊35周年を迎えたザテレビジョンの過去の記事からテレビとエンタメの歴史を振り返る【ザテレビジョン35周年特集】。今回は、学校を舞台にしたドラマで名物教師を演じた俳優たちの“教育論”にスポットを当てる。

■ 武田鉄矢、「その情熱と愛情に本当に感動しました」【‘82年10/1号】

学校の先生を描いたドラマの歴史は長い。‘60年代に人気を博した東宝青春学園シリーズをはじめ、小学校を舞台にした「熱中時代」(‘78年日本テレビ系)や「教師びんびん物語」(’88年フジ系)、高校の弱小ラグビーチームが舞台の「スクール☆ウォーズ」(’84年TBS系)、教師と生徒の禁断の愛を描いた「高校教師」(’93、‘03年ともにTBS系)など、さまざまなタイプの学園ドラマがヒットしてきた。「3年B組金八先生」(TBS系)は、武田鉄矢演じる熱血中学国語教師・坂本金八が体当たりで子どもたちに向き合う姿が大人気に。‘79年の放送開始から’07年までに8本の連続ドラマが作られ、’11年には金八先生の定年を描いたSPドラマも放送された。

‘82年秋、創刊したばかりの本誌に“金八先生”こと武田鉄矢が登場。自身が教育大学の学生だった時、教育実習で出会った“恩師”について語っている。ろう学校の先生だったというその教師について「とにかく熱っぽい人で、夏休みに無報酬で生徒を個人指導し、全然しゃべれなかった子を“おはよう”“こんにちは”がいえるまでにするんです。本当の教育者だと思いましたね」と回想し、「その情熱と愛情には本当に感動しました。チャランポランな学生だった僕には目のさめる思いでした」としみじみ。生徒たちに寄り添い、ときに乱暴に見えるほどの深い愛情で接する金八先生のルーツともいえそうなエピソードだ。

■ 反町隆史が「外で遊ぶ機会が少ない子どもたち」に危機感【‘98年6/26号】

ユニークな経歴を持っていたり、個性的なキャラクターだったりと型破りな教師が登場するドラマも多い。ドラマ「GTO」(‘98年フジ系)の主人公・鬼塚英吉(反町隆史)もそんな一人。元・暴走族リーダーの鬼塚は、ちょっぴりおバカで軽薄だが裏表のない性格で、おかしいと思った出来事にはためらいなく真正面からぶつかっていく熱血漢。その飾らないスタイルで、荒れていた生徒たちの心を徐々に開いていく姿は痛快だった。

‘98年6/26号の本誌では、「GTO」のスタジオ収録現場に潜入。ドラマ「ビーチボーイズ」(‘97年フジ系)で注目を浴びてから丸1年、今度は“熱血教師”として学校を舞台に大暴れする反町を取材した。記事では、反町が制作発表会見で語った“教育論”も紹介。当時24歳の反町が「今の学校は生徒たちを否定することが多い」「生徒たちは外で遊ぶ機会が少ない」と、閉塞感漂う“学校”のリアルに熱く斬り込む様子を伝えた。熱血教師・鬼塚が体制に屈することなく生徒たちと心を通わせていくドラマは共感を呼び、SPドラマや映画版も制作されるヒット作になった。

■ 「生徒はクライアントであり商品」櫻井翔が作る新たな教師像

今クールにも変わり種教師がいる。10月14日にスタートしたドラマ「先に生まれただけの僕」(土夜10:00−10:54日本テレビ系)は、元商社マンの主人公・鳴海涼介(櫻井翔)が35歳にして高校の校長に転身し、学校経営に挑んでいく社会派エンターテインメント。鳴海は「生徒はクライアントであり商品だ」という独自の考え方で生徒に向き合い、同僚教師たちの意識を変えていく。放送に先がけて行われた会見で、櫻井は「このドラマをやらせていただいて、先生方の大変さがわかりました。そして校長という仕事は孤独です」とすでに教師という仕事に思いをめぐらせている様子。3か月かけて櫻井が描く教師像、学校とはどんなものになるのか。また一人、ドラマ史に刻まれる名物教師の活躍に注目したい。

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