「鳥越裕貴が真ん中です!という作品」 鳥越裕貴×植田圭輔が舞台「文豪ストレイドッグス」で共演

「鳥越裕貴が真ん中です!という作品」 鳥越裕貴×植田圭輔が舞台「文豪ストレイドッグス」で共演

舞台「文豪ストレイドッグス」に出演する鳥越裕貴と植田圭輔

「ヤングエース」(KADOKAWA)で連載中の朝霧カフカ(原作)、春河35(作画)による異能力バトルアクション漫画の初舞台化となる「文豪ストレイドッグス」が12月22日(金)からスタートする。主人公で探偵集団・武装探偵社に勤める中島敦を演じるのは、舞台初主演の鳥越裕貴。同世代で俳優としても旧知の仲である、ポートマフィア幹部・中原中也役の植田圭輔とともに遠慮なし!息ピッタリ!な掛け合いを披露したほか、舞台にかける思いや“座長・鳥越裕貴”の新たな一面までを包み隠さずトークした。

■ これまでとは一味違う2人

物語はヨコハマを舞台に、太宰治、芥川龍之介、中島敦といった実在の文豪と同じ名前の登場人物たちが、それぞれの文豪にちなんだ作品の名を冠した“異能力”で戦う様子が描かれる。アニメは2016年4〜6月に第1クール、10〜12月に第2クールが放送され、2018年3月3日(土)には映画『文豪ストレイドッグス DEAD APPLE(デッドアップル)』の公開も控えるなど、人気シリーズだ。

――漫画・アニメと共にヒット作となっていますが、今回の出演が決まったときの感想は?

鳥越裕貴「もともとアニメを見ていたので、お話をいただいたときに『僕が中島敦役で大丈夫ですか?』と逆に質問したくらいです(笑)。ビジュアル的に大丈夫なのかと(笑)」

植田圭輔「中原中也の第一印象は、“クールでカッコいい”です。今までは、どちらかというと敦っぽい役をいただくことが多かったので、ある意味チャンスを与えられたと思いました」

――鳥越さんは、巨大で獰猛な虎に変身する異能力の持ち主の中島敦、植田さんは、小柄だがポートマフィアきっての体術の使い手という中原中也を演じますが、旧知の仲であるお互いから見た、素の性格と演じる役柄との共通点はどのあたりでしょう。

鳥越「植ちゃんと中原中也の共通点…。え、チビ? あと意外と植ちゃんは足上がるんで、それは中也と同じ。面白いギャップかなと思いました(笑)」

植田「(爆笑)それ言うと思った。中也は足技多いからね。パンチより足のイメージ」

鳥越「稽古で見ていても面白い。それもポイントかなと思います」

植田「ちっちゃいのが一生懸命足上げて?(笑) 僕の方は、鳥越くんで大丈夫かなと思いました」

鳥越「まずみんな思ったと思うよ」

植田「本人が言うからこそ、こうやってネタにできるんですけど(笑)。最初に自分が役をいただいて、『お、主演は鳥越さんじゃないですか』と思って(キャラクター)ビジュアルを見たときに、『あいつで大丈夫か?』って」

鳥越「(爆笑)僕自身が思ってるから」

植田「でも、やる前からすごい熱量があったよね? この作品、役にかける思いが絶対あるだろうなって感じてた。ビジュアル撮影、稽古と1年くらいかけてここまで段階を踏んできたけど、ずっと最初と同じ熱量を保ち続けているのは素晴らしいなと思います」

鳥越「自分自身でも主演、座組の上になることを意外と避けてきたというか。ここまでの作品で主演というのは覚悟がいるなと思ったので、その熱量だけは絶やさずにいようという思いはありました」

■ 年齢を意識

――鳥越さんの熱量を近くで受け取っている植田さんから見て、その座長ぶりはいかがでしょうか。

植田「新鮮ですよね。自分でもあんまり真ん中の人じゃないって言ってるくらいなので。でも、いろいろな作品を一緒にやってきた仲なので、トリだから言えることもあるし、僕らからすると役者としても人間としても“いてくれてありがたい人”です。そんなトリが今回座長なので、トリのカラーが出た座組みになっているんじゃないかな。今回、僕はあえて一歩引いてカンパニーのことを見ているんですけど、すごく鳥越裕貴が真ん中です、という作品になってる。僕にはできない真ん中っぷりだと思います」

鳥越「いやあ、うれしい。いろいろな人の座長を見てきたからこその、自分なりの現場の作り方をしていきたいと思って。そういう歳になってきたんだなとズシンと強く思う。今回は比較的若いキャストで、19歳の役者もいるし、頑張って背中を見せないとって思いました」

――おふたりは舞台「弱虫ペダル」(2013年)が初共演だと思いますが、それから長い付き合いのある中、今回新たに発見したことはありますか。

植田「それこそ、彼が真ん中に立っているのを見るのは初めてで。いつも“いて助かるうるさい関西人”ってイメージしかなかったからね。正直なんでもできるんですよ。体のキレもすごいし、ダンスもできるし。ただ顔だけが…。敦、ビジュアル的に心配。顔のサイズもそうだし」

鳥越「びっくりした。何言うてんねん。これが舞台サイズや!(笑)」

植田「今みたいに何を言っても返してくれる(笑)。そういう部分も見ていてエネルギーのある人だなって改めて思いました」

鳥越「植ちゃんは、こんなふうに心地いいことを言ってくれてるときに程、よくボケてくれる。そこが僕にとってありがたくて、息抜きになるんです。自分が出ている作品もよく見てくれているんですが、役者の目としてもお客さんとしてもちゃんと見てちゃんと言ってくれるのが助かる。あと、“ペダル”のときからそうだけどすぐ寝れる。どないなっとんねんってくらい。中に宇宙人がいてスイッチを押してるんだと思います」

――(笑)。原作のもとになっている中島敦と中原中也、ともに30歳頃と若くして亡くなった文豪です。先ほど現場の作り方を考える歳になったとの話もありましたが、節目として30歳までにしておきたいことはありますか。

植田「もう28歳だからそう考えると、もう死にますね(笑)」

鳥越「死ぬね。舞台とかやっているとすごく思うのが、体力の前借りをしているなと。30歳になったらパカッと死んでしまうんじゃないかなってのは感じることがあります」

植田「とくに我々は体を使ってなんぼみたいなのやってきてるからね。30歳まであと2年。30歳になっても30歳を過ぎても、役者としていつまでも挑戦はしていたいと思います。2017年は本当にいろいろなことをやらせてもらった年ですが、2018年は、今までと違った仕事が増えてきそうなんです。2018年が来るの、ちょっとこわいですもん(笑)。でも今までと違う環境に臨める楽しみも感じてるので、とにかく頑張ります!」

鳥越「毎年変わらずなんですけど。コツコツ努力して積み重ねていくって姿勢は変わらず、あまり焦らずやっていきたい。あとはもうちょっとお肌に気を使おうって思う。今も気を使っているけど、そろそろ考えないといけない年頃なのかなって。人の前に立つ人間として、全身のケアをちゃんとしていきたい(笑)」

■ ツッコミの融合を!

――舞台の話に戻りまして、“文スト”ならではといったところで“異能力バトル”が一つの見所になってくると思いますが、舞台ではどのように表現されるのでしょうか。

鳥越「見ていただいたら分かると思います! 演劇ならではという表現を使うところは使って、“ドッグスチーム”と呼んでいるアンサンブルの方たちがいろいろな表現をしてくれています。本当に大変だと思う。異能力の表現やシーンの切り替えなど、演劇らしい演出になっていると思います」

植田「原作を知っている方からすると、“あのシーンはどうなるんだろう?”、“舞台でできるの?”というシーンがたくさんあると思う。そういう疑問をことごとく裏切っていくんじゃないかな。全体の表現の仕方として、“人間力”が詰まった中屋敷法仁ワールド。この作品を舞台でやるとなったとき、舞台に向いている作品って思ったのがそういうポイントなんですけど」

――舞台だからこそ見せられる演出、楽しみですね。そんな上演前にまだまだ気が早いですが、すでにシリーズ化に期待とのファンからの声もきこえてきますが…最初のキャストとして自らが役作りする上で意識したことは。

鳥越「自分なりに寄り添って、カンパニーの中で作品の中で自分の位置を決めて丁寧に作れたらとはいつも思っています。自分なりの敦を作れたら」

植田「これまで出演した作品では誰かから役を引き継いだりする時もありました。自分はよく強気な発言をしてしまったりするけど、一貫して同じなのはいつも絶対に自分にしかできないと思っていたい、ということ。自分がやる意味を考えて、見た目も込みで、自分にしかできないと胸を張って原作チームに言えるように心の準備はしています」

――役を引き継いで演じるというお話が出ました。シリーズ作品を通して自身が役を卒業して誰かに引き継ぐとき、あるいは共演者にキャスト変更があったとき、正直なところどういう思いなのでしょうか。

鳥越「自分が替わったときも、仲間ではあるので公演を見に行ったり稽古場に顔を出したり。周りが替わっても替わった役者さんがいやすいようには絶対にしますけどね」

植田「冷静なことを言えば“仕事”なので、自分の気持ちだけで選べるものじゃないってのは分かっています。だからこそ続編で元のキャスト全員、もしくは8割でも集れたときって本当にすごいことだと思います。続編をやれるってこともそうですけど。その8割に入ってくる新しい2割の人は、すごいプレッシャーや責任を持って、絶対超えようとしてくる。いい化学反応しか起きないに決まってるんですよね。新しく入ってくる人たちはウェルカムだし、続けられるならハッピーです」

――では、今作での中島敦・中原中也を自分が演じるからこそ、こう演じたいというこだわりや意気込みをお聞かせください。

鳥越「敦という役は、(他から受けての)リアクションが多い。今までいろいろなツッコミを経験してきた上で、敦のツッコミと鳥越裕貴のツッコミを融合しつつ、いいい空気に変わったらいいなと思います」

植田「中原中也のことをかわいいと思ったことは一度もない。なので、“チビカッコいい”の先駆者であり続けます。チビがかわいいと言われる時代を終わらせます。見る人が抱く印象だから結局なんでもいいんですけど、このキャラクターにかわいい要素なんてない。格好いいし、男だし、上司だし。生身の人間が演じることでその感覚が伝わるなら僕はそこを貫きたい。一つの流行りのように、チビカッコいいというジャンルを作りたいし、作れるキャラクターだと思います」

――それでは最後に、ファンへのメッセージをお願いします。

植田「演劇として『文豪ストレイドッグス』をやらせていただきます。キャラクターに負けないくらい、役者陣も超個性的。新しいお芝居の形を見せられるのではと思っています。鳥越座長の熱みたいなものは、彼を今までずっと見てきた方もきっと感じられると思います」

鳥越「『文豪ストレイドッグス』のファンの皆さんにもちゃんと愛されるように、チームも愛を持って作っています。舞台ならではの『文豪ストレイドッグス』をお楽しみいただければ。あと、“チビカッコいい”をぜひジャンルとして作っていただけるよう、植ちゃんにも頑張っていただいて(笑)。千穐楽は映画館でのライブビューイングもあって、3月3日(土)にはアニメ映画もあります。“文豪”の輪を広げましょう!」

【プロフィール】とりごえ・ゆうき=1991年3月31日生まれ、大阪府出身。舞台「イナズマイレブン」(半田真一)で初舞台。舞台や映像と幅広く活動している。主な出演作は「弱虫ペダル」(鳴子章吉)、ミュージカル「刀剣乱舞」(大和守安定)、「ハイスクール! 奇面組」(物星大)など。

うえだ・けいすけ=1989年9月5日生まれ、大阪府出身。第19回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」ファイナリストを経て、2007年に俳優デビュー。年間10本以上の舞台出演を続けており、代表作は、「弱虫ペダル」(真波山岳)、ミュージカル「ヘタリア」(日本)、「K」(八田美咲)、「おそ松さん on STAGE」(チョロ松)など。(ザテレビジョン・小林裕美)

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