【試写室】「『―あけぼの橋』×『ウタフクヤマ』合体新年会SP」こんな新年会があるなら参加したい

【試写室】「『―あけぼの橋』×『ウタフクヤマ』合体新年会SP」こんな新年会があるなら参加したい

豪華ゲストが集結!「スナックあけぼの橋」

年末年始のあいさつって苦手だ。どちらかといえば割と礼節を重んじて生きてきた自負はあるから、その行為が嫌だというより、カレンダーがモノクロな暮らしをしている身としては、そこまで年末年始に対する思いは何もない…。

今回はたまたま年末が土日で月曜から新年なので、なおさらいつも通りの週末・週初めな気がしてしまい、忘年会だの新年会だのって浮かれる陽気な人たちをやや斜に構えて見てしまったところもある。そもそも、そんなことをする友達が少ないのか。

でも、こういう新年会ならば、参加してみたい。いや、誘われなくて参加できなくても見ているだけで楽しいんだろうなと思ってしまった。

各局で放送されているドラマやバラエティー、アニメなどを事前に完成DVDを見て、独断と偏見とジョークに満ちたレビューで番組の魅力を紹介する、WEBサイト・ザテレビジョン流「試写室」。

今回は、1月5日(金)夜10時から放送の「『天海祐希・石田ゆり子のスナックあけぼの橋』×福山雅治『ウタフクヤマ』合体新年会SP」(フジテレビ系)を取り上げる。

同番組は、女優・天海祐希と石田ゆり子がMCを務め、集まった有名人がトークや歌などを披露する「天海祐希・石田ゆり子のスナックあけぼの橋」と、福山雅治が架空のスナックに豪華な友人たちを招いてトークやセッションを行う「ウタフクヤマ」という、フジテレビ系の人気SP番組同士のコラボレーション特番。

それぞれの出演者たちが、番組を行ったり来たりして“ここだけの話”を繰り広げる。

まず「天海祐希・石田ゆり子のスナックあけぼの橋」に、「ウタフクヤマ」から福山、リリー・フランキー、蒼井優が来店。また、ゲストとして松山ケンイチが登場する。

近所のベテランママ・友近、近所の警察官・ずんの飯尾和樹とイワイガワの岩井ジョニ男も乱入し、早くも波乱の予感が…。

そして、あけぼの橋に続く「ウタフクヤマ」には、スペシャルゲストとして天海と石田が来店。さらに秋元康、野田秀樹、小室哲哉、浦沢直樹、蜷川実花、ヒャダインという豪華クリエーターたちがそろい踏み。スナックのマスター、リリー・フランキー、ママ・蒼井と共に、スペシャルなトークを展開していくという内容だ。

■ 独断と偏見のレビュー「スナックあけぼの橋」

バラエティーに疎くて申し訳ないが、どちらも初めて見た番組なので、何もかもが新鮮だったのだが、最初からハートをわしづかみにされたよね。

いきなり石田ゆり子嬢に「PPAP」やらせるなんて…。いや、否定ではなくやらせてくださってありがとうございます! 眼福の極みです。目の保養ってこういうことですよね。どんなお年玉より最高のご褒美です、と制作者側に伝えたい。これは、全男子ぃ〜が同意してくれるはず。

それに対して、天海祐希姐さんのツッコミキャラというか、MCキャラというか、アネゴ感が絶妙に合っている。2人の組み合わせを考えた人に、グッドパートナー賞を与えたい。

石田に対して、ご近所さんの飯尾による「笑顔をどこかに置き忘れました?」ってツッコミもまたたまらなく、現時点で今年最高のツッコミだ。まだ5日だけど。

ゲストの福山が「イケメンって言われたのは久しぶり」って言い出したので、またまた〜と思ったら、そういう意味か。そういえばイケメンって言葉はそんなに昔からあった言葉ではなかったような…。

そんな福山と天海が同じジムに通っているというのもすごい。ぜひ行ってみたいものだ。恐らく、居合わせたとしても隅っこでこそこそ見ているだけだろうけど…。

おっとりしているように見える蒼井の酒豪エピソードも規格外だし、松山ケンイチのトークも全くもって計算のない、いい意味でただの若者感があって好感が持てる。まだカエルのTシャツを着ているんじゃない?って感じの少年っぽさも、魅力的。ある人の「息子にしたい」発言も分からんではない。

天海&石田のカラオケデュエットも見どころだ。チイママ石田の声もかわいらしいけど、天海ママの歌はさすがの一言。低音の取り方が抜群にうまいし、何より音程が安定しているって、別に専門家じゃないのでそんなに偉そうなことは言えないが。

それに、まさかのダチョウ倶楽部・竜ちゃん(上島竜兵)ネタの勢いであの大物がカラオケをやってくれるとは…。ぜいたく過ぎる。カマンベールチーズだけじゃなくてモッツァレラチーズまでお通しで出されるワインバーくらいぜいたくだ。

それにゆり子様のエプロン姿におぼつかない手つきがもう、何時間でも見ていられる。それもあざとくないのがすごい。計算して「かわいいでしょ私?」ってタイプだったら大体見抜けるのだが、このお方には全くその要素がない。何だろう、何らかの妖精さんなのかな。

こんなチイママがいる店なら、お酒が飲めないくせに無理してでも毎日通うなあ。もちろん薄めのウイスキーのソーダ割りで。

と、ここでバッサリクローズ!

■ 「ウタフクヤマ」編

そして、こちらは一転してオトナな雰囲気。座組からして、さまざまなジャンルの日本を代表するクリエーターばかりで、名前を見ただけでご飯は3杯いけるくらいそそられるメンツ。

彼らのモノ創り談義で特に気になったのは、殺人犯を演じるときの心理。この場にいた演技経験者のほとんどが殺人犯を演じたことがあったようだが、それぞれ捉え方はさまざまなで、実に面白い。

それから秋元康の「叱られたい願望」。これは、知り合いの某ベテランライターも「女性に叱られたい!」のようなことを言っていたが(それは違うか)、やはり年齢・キャリアが上がるにつれて、周りからは「いいね!」しかないから、張り合いがないし、何を言っても「イエス!」ってこられてしまって、それでいいのか?って思うのかも。

年末の紅白で大反響があった、秋元が作詞した「不協和音」(欅坂46)の歌詞にもそういった感情があふれているような…。意味としては違うのかもしれないけど。

それから浦沢直樹の「絵は毎日描けばうまくなる」というのは、希望が湧いた。卑下でも謙遜なんでもなく、ネガティブな意味で「画伯」級の画力を誇る(誇ってはいないが)身としては、これから毎日やってみようかなと。そうすれば、来年の今頃には漫画家にでもなって、「21世紀中年」を書いているかも。

そしてラストの作曲へとつながっていく流れも、ぜいたくだ。ジャンルが違う一流のモノ作りのプロたちが、一緒になって1つのものを作る。これはワクワクしかない。かなり福山はプレッシャーをかけられていたけど、それをも乗り越えられると知ってのことだろう。

この番組を見て、本当に「クリエーターの頭の中には常に迷路が広がっている」のだなって、誰も言ってないが勝手にそんな気がした。他の人がのぞこうと思っても、迷子になってしまって核心にたどり着くことはできない。

私がコンテンポラリーエディターを名乗って記事を執筆したり、編集したり、何ならカメラマンにもなり、デザイナーにもなれているのは、別に才能がすごくあるからではなく、ゴールの形が見えているからであり、やったことがないことに関しては赤子と大差ない。

それと同様に、各分野に特化していて優れたクリエーターは、万能ではないのかもしれないけど、そのゴールを見つけるのが誰よりも早い人なのだと思う。だからこそ、作詞もできれば作曲もできる。演出もできれば出演もする。音楽プロデュースもすれば、映画もプロデュースをできちゃうのだろう。

何が言いたいかというと、諦めたらそこで試合終了ですよって話。

べ、別に秋元先生を安西先生と見間違えたわけじゃないんだからね! …各方面、いろいろとすみません。

とにかく、クリエーターを目指している人や、漠然と夢を追いかけている若者にはぜひ見ていただきたいなと、自称クリエーターの意見を書いておこう。

そんなたいそうなことではないけど、ここまでぜいたくなメンバーが一緒になって作曲していくというのを見られるのは、何ものにも代え難い、この番組の魅力なんだろうな。

でも、もし僕がこの番組での福山のように、大先輩にむちゃぶりをガンガン言われる立場に立たされてしまったとしたら、こう言っちゃうでしょうね。

「僕は嫌だ!」(ザテレビジョン・文=人見知りシャイボーイ)

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