鈴木紗理奈が経験から見えてきた「自分の生きる道」初舞台で女優としてさらなる飛躍へ

鈴木紗理奈が経験から見えてきた「自分の生きる道」初舞台で女優としてさらなる飛躍へ

「あいあい傘」で舞台初出演を果たす鈴木紗理奈

脚本・演出家で俳優の宅間孝行によるエンターテインメントプロジェクト「タクフェス(TAKUMA FESTIVAL JAPAN)」の舞台第6弾「あいあい傘」が、10月5日(金)埼玉・志木市民会館パルシティでのプレビュー公演を皮切りに、全国10都市で上演される。

本作は、宅間が主宰を務めた劇団東京セレソンデラックスで2007年に上演されて以来、再演を望む声が多かったものの、幻の名作と言われていた作品。

25年前に失踪した父親・六郎(永島敏行)を探して、とある田舎町を訪れたさつき(星野真里)。父親には新しい家族がいるが、果たして二人は再会できるのか。娘は父に何を伝えるのか。家族の絆や愛を真っすぐに問いかける。

この作品で、鈴木紗理奈が舞台デビューを果たす。映画初主演を務めた「キセキの葉書」(2017年)でマドリード国際映画祭最優秀外国映画主演女優賞を受賞。さらに、ドラマ「きみが心に棲みついた」(2018年、TBS系)での好演が記憶に新しい。女優として一躍注目されている鈴木を直撃し、念願の初舞台に立つことへの思いを語ってもらった。

■ せりふを覚えるのは得意…昔は(笑)

――舞台への出演はずっと希望していたそうですね。

ずっとやりたいと思っていたんですね。やりたかったんですが、舞台は(稽古も合わせると)長いじゃないですか。なので、なかなか機会に恵まれなかったんですが、今回お話をいただいて出演できることになりました。

私、ずっと好きで見ていたんです。セレソンの時から宅間さんの舞台が。それでお話をいただけたので、「ぜひとも出たい!」と思い…そういう流れでございます(笑)。意気込んでおります!

――宅間さんの舞台の魅力とは?

笑いあり、涙あり、青春心をくすぐる、昔感じたほろ苦い、大人になると忘れてしまうもどかしさや切なさという感情を探ってくれるんですね。その世界観とそこの感情を揺さぶられるのが大好きです。

――初舞台への不安は?

ないです。飛び込むだけです。

――せりふを覚えるのは得意だそうですね。

そうなんです、昔はそうだったんです。すごく記憶力が良くて、読んだら覚えられていたんですけど、最近はそんなことがなくて(苦笑)。覚えは早い方だと思うんですけど、昔ほどは…。一回さらっと読んで入るかと思っても、最近は全然入ってこないです。

でも、せりふって覚えにいく気でいくと駄目で、その人が「こういう行動をしたらこう思うだろうな」ということを考えれば、その場で当然出てくる言葉になると思うんですね。それぐらい台本を読み込んで、役の解釈ができれば、きっと大丈夫やと信じているので、真摯に向き合うのみやと思っています。

■ 生の怖さがある

――今回の作品について、台本を読んだ感想を教えてください。

今日も読みましたが、泣いてから来ました(笑)。宅間さんの舞台の世界観が分かっているので、「このせりふはこういうシーンやろうな」とか「暗転前のせりふ、『あぁ…』と思わせられるところだ」とか。本を読みながら画が浮かんでいたので、より感動しました。

――宅間さんはどんな方ですか?

リーダーという印象です。面白くて、“アカレンジャー”みたいな人やなって思いました。

作品には、宅間さんが思う世界があると思うので、それを意識しつつ、私は私の役を宅間さんが思っていることにプラスができたらいいなって思っています。

――鈴木さんが演じるヒデコについても教えてください。

テキ屋のヤンキーです。口が悪くて、情にもろくて、思ったことをすぐに言っちゃう。なので、役作りがいらないんです(笑)。

――舞台は何が起きても止められないという怖さもありますね。

アドリブは大丈夫だと思います、きっと。バラエティーで鍛えられてきたので(笑)。でも、分からない。初めてのことなので、予測はあまりしていないです。とりあえず、一番大事なことは真っ白で飛び込むことだと思っています。

――ライブ感が舞台の魅力でもあります。

私はライブが好きで歌をやっているんですけど、それを考えると生の怖さもありますよね。例えば曲の入りが0.5秒遅いだけでお客さんの盛り上がりが変わったりするんです。逆にクイックにいきすぎて、その日のお客さんとマッチしなかったら、それで反応が悪い時もある。その怖さは知っていますが、そういうのは舞台にもあるんですかね?

――都市によってもお客さんの反応が違うかもしれません。

そうですよね。だから、最初の5分くらいでどんなお客さんなのかをつかんで、調整できるくらいまでに役を仕上げていけてるといいですね。冷静に対応できるように。

■ “めちゃイケ”終了は「大きかった」

――2017年ころから本格的に女優としての活動をされていますね。

本格的でもないんですが(笑)、楽しいです。40歳を超えて、出産を経て、離婚を経て、ある程度長く芸能界で活動できていて、自分の中で「私ってこういう女でこういう生き様」というのが開けて見えたんですね。今お芝居をしたら、鈴木紗理奈の芝居というのが地に足がついている今、できるかもしれないと少し思えたんです。

お芝居だけじゃないんですけど、この1、2年で仕事がすごく意欲的になりました。自分の生きる道と、生きるべきキャラが定まったというか。それまでは若かったし、迷いもあったし、キャラもぶれたところがあったんですけど、そのブレがなくなって、今いろんなことをもう一回フレッシュな気持ちでやりたいなという感じです。

――そういうことは演じている中でも実感されますか?

そうですね。賞をいただいた映画は、子供を産んだ後じゃなかったらできなかった芝居だと思います。ほぼそうです。あと、何を経験したらいいんやろうか? 出産を経て、離婚を経て、あとって…なかなかですよね(笑)。なので、そういう経験を人間味として出せる女優になりたいなと思います。「胸が痛くなるな」とか「紗里奈が言ったら説得力あるな」とか言われる、そんな女優さんになりたいです。

――「めちゃ×2イケてるッ!」(フジテレビ系)が2018年春に終わりました。

大きかったです。でも、良いタイミングで終わったというか、メンバー全員がやり切ったと思うので、悔いはないです。

――“めちゃイケ”終了は、女優・鈴木紗理奈に影響ありましたか?

でも、今後もバラエティーにも変わらずに出たいと思っているんです。両立はすごく難しいことで、役者はプライベートは見せない方がいいと思うし、バラエティーはなるべくプライベートに感じるような発言をした方がいい。その両極にあるものを、一人の人間の幅広さとして全うできたらと思っているんですね。

なので、今後も変わらずバラエティーにも出ていくと思うんですが、女優としてのステップアップというより、人としてのステップアップを常に考えています。

――では、最後に舞台「あいあい傘」の見どころと、読者へメッセージをお願いします。

宅間さんの舞台を見た後って、本当に温かくて切なくて、家族を大事にしようとか、隣にいる友達を大事にしようとか、当たり前だけど忘れがちなことが“ずどーん”と胸に入ってくるんですね。

大事なものってすごくシンプルで忘れがちですけど、それをガッと戻して、「人生で大事なものってこれやぞ! わかっとるのか?」みたいなものを突きつけられるので、舞台を見に来たことがない方も含め、全ての方に見ていただきたいです。

そして、日本人とか道徳とか愛とか家族とか、子供のころに「これが正しいんだよ」って習ったことを取り戻して、次の日から生きていっていただきたいなっていう思いです。ぜひ、劇場に見に来てください。(ザテレビジョン)

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