モー娘。プラチナエースの女優力に彦摩呂、衝撃!「田中れいなはエンターテインメントのフルコースや〜」

モー娘。プラチナエースの女優力に彦摩呂、衝撃!「田中れいなはエンターテインメントのフルコースや〜」

舞台「信長の野望・大志 夢幻 〜本能寺の変〜」に出演する彦摩呂と田中れいな。最終章に向かう今の気持ちを聞いた

モーニング娘。OGの田中れいな、グルメタレントの彦摩呂が出演する舞台「信長の野望・大志 夢幻 〜本能寺の変〜」が、5月18日(土)の埼玉・戸田文化会館でのプレビュー公演を皮切りに上演を開始。田中は織田信長の妹・お市、彦摩呂は茶人・今井宗久として舞台に立つ。

舞台独自のワードである“平成の記憶”を持つ戦国武将・織田信長の軌跡を描いた「信長の野望・大志」シリーズは、2018年5月に「春の陣」、11月に「冬の陣」を上演し、田中は役者としての実力を見せるとともに、さまざまに変化する歌声を響かせてきた。

今回の「夢幻」は、“本能寺の変”へと至る3部作の最終章。そこに向かう気持ちはどのようなものなのか。シリーズを振り返ってもらうとともに、彦摩呂には、舞台での評価を高める女優・田中れいなの魅力についても話を聞いた。

■ 劇の雰囲気を倍増させる田中れいなの歌

――初演「春の陣」からちょうど1年がたちます。振り返って、印象に残っていることはありますか?

彦摩呂:思い出というより現在進行形のことで、「信長」(「信長の野望・大志」)は年齢差のある40人以上の大所帯だから、まるで大家族の中にいる感覚。他の現場からここに来ると、帰ってきたという気分になるんですわ。

田中れいな:分かります。私も「あと少しで『信長』だよ」と言われたときの安心感はすごいです。演じてきた作品の中では一番難しくて、毎回頭を抱えるんですけど、早く戻っていきたいと思う現場なんですよ。

それこそ、かいちゃん(織田信長役・鶏冠井孝介)なんて本当のお兄ちゃんみたいだし。彦摩呂さんは面白くて優しいし。「春の陣」のときは、「彦摩呂さん来た! あいさつ行かんと!!」って、めっちゃ緊張してたんですけどね(笑)。

――もしかして、2011年の「ドラGO!」(テレビ東京系)以来の共演ですか?

田中:そうなんですよ。それをどうやって切り出そうか、家ですごく考えていたんです。「今日言おう、今日こそ言おう」って。

彦摩呂:ある日、「そうやったよねー」って話になってな(笑)。

――覚えていたんですね。

田中:うれしかったです。彦摩呂さんは数え切れないくらいの旅番組に出られているから、もう忘れられているかもと思ってました。

彦摩呂:「ドラGO!」のときは、お人形さんみたいで、ちょこんと助手席に乗っててね。明るくてかわいくて、アイドルってこういう子やなって、つくづく思いましたよ。ストラップに付けて帰ろうかと思ったもん。

――再会しての印象はどうでしたか?

彦摩呂:女優力がとんでもなかったですわ。最初は僕らも手探りだったんですよ。イメージがまだできてない状態から始まって、でも、立ち稽古に入り出すとれいなちゃんはどんどん市になっていってね。

今回の「夢幻」に至るまで、役に対する思いをぐっと深めてきているのを僕は間近で見てきています。

歌のシーンももちろんね。彼女のライブも見に行かせてもらったんですけど、そういうホームでの歌い方とはまったく違うもので、ときに子守歌のように、ときに風が吹くように、歌詞を紡ぐ感情の入れ方に鳥肌が立ちました。

時代劇の中で彼女だけが歌を歌うって、下手をしたら空気を壊しますやん。ところが、劇の雰囲気を倍増させるような歌い方をするんですよ。初演のときはホンマにびっくりしました。

田中:雰囲気を壊すという見方もあったんですね。それは考えたことがなかったです。私としては、ミュージカルではないからセリフとして歌うのはおかしいし、かと言ってライブのように歌うのはもっとおかしいし、その狭間のどの辺りを狙えばいいのかは悩んでいたんです。

それを今、彦摩呂さんから雰囲気を倍増させるという言葉を頂けて、すごくうれしいです。

彦摩呂:歌う意味をしっかり付けられる子なんですよ。夫やわが子を想う気持ち、戦国のやるせない気持ちをそれぞれの歌い方で表現していて、それは「信長」の舞台でしか聴けない、市である田中れいなの歌です。あの悪いお姫さんの歌とも全く違うもん。あれの歌もすごかったですわ。

――ミュージカル「悪ノ娘」のリリアンヌですね(笑)。

田中:「悪ノ娘」はあの役での歌だし、ミュージカルなので全然違いますね(笑)。

彦摩呂:「信長」もそうだし、「悪ノ娘」もそうだし、この子の歌はすごいですよ。芝居は役によって変えられますけど、歌は自分に引き戻しそうなものじゃないですか。それを役として歌い切っているから、役も輝いてくるんです。

■ 3部作を通し、役を成長させられる女優に

――田中さんは、信長サイドでは出ずっぱりらしいですね。

田中:それなんですけど、じっくり台本を読んでみたら意外にそうでもなかったです(笑)。

彦摩呂:いやいや、そんなことはない。ずっと出ていまっせ。

田中:だって、出ずっぱりと言ったら、ずっとメインで舞台上にいると思うじゃないですか。私のファンの方は、「悪ノ娘」や「ふしぎ遊戯」のときを上回る出番だと期待されているかもしれないし、それはちょっと大げさだったので訂正させてください(苦笑)。

でも、たくさん出ています! 「春の陣」「冬の陣」より出番はずっと多いし、セリフもものすごく増えています。新曲もありますし、彦摩呂さんも褒めてくださったので、歌はもっともっと頑張りたいと思います。

――「夢幻」にて今回の3部作は完結しますが、稽古を通してどんなことを感じていますか?

彦摩呂:「春の陣」「冬の陣」は、ここにたどり着くためのものだったと言っても過言ではない3作目。“平成の記憶”を持った武将がいることの意味、それは彼らの葛藤を深く深く描くことにあったのだと。歴史を知っているが故の、歴史に沿うべきなのか、反してでもなのか、という葛藤がこれでもかというくらいに表現されているんですよ。

田中:最終章ということで、人物の動向もびっくりするところがたくさんです。「この人、こんなことするの?」「そんなこと言う!?」って、稽古をしながら自分でも物語を楽しんでいる感じです。それだけに、「ああ、最後なんだな…」という実感が湧いてきて、寂しくなるときもありますね。

今でもたまに浅井長政様(亡くなった市の夫)とのシーンを思い出すんですよ。でも、ああしておけば良かった、こうしておけば良かったということばかりです。

「春の陣」のときは、着物での所作は難しいし、分からない時代言葉に頭を抱えて、自分のことだけでいっぱいいっぱいで、周りを見る余裕がなかったんですよね。他の人のことではなくて、人物の関係性をです。

1年経ってもまだ私がこんなに引きずっているということは、市は長政様のことをそれだけ愛していたということなんですよ。「だったら、あのときのセリフはもっと違う感情の入れ方だったのに!」って、イチからやり直したいくらいです。「信長」が始まった頃は、ここまでこの作品が私の心に残るものになるとは思っていなかったです。

彦摩呂:そういうれいなちゃんの成長が、市の成長でもあるんですよ。織田家の娘から始まって、長政の妻になり、茶々の母になり、今は織田家に戻って信長を支えている。そういう市の成長過程を、彼女自身がしっかり追えているんです。

役を成長させられる女優さんはすごいと思うし、れいなちゃんはいっぱいいっぱい言うてますけど、市は彼女以外は考えられないハマリ役ですわ。

武家の娘である腹のくくり方とか、れいなちゃん本来の強さと役がガチッと合わさっていたと思います。

――役の成長という部分、田中さん自身は意識していましたか?

田中:考えていないわけではないですけど、それを計算して、みたいな意識はしていないです。私の中では市であることに慣れていったという感覚で、あとはこの1年、お芝居への気持ちがどんどん高まっていったのが大きいと思います。

何がきっかけかは分からないんですが、あるときから舞台への本気度が上がっていった感じなんです。もちろん、それまでも本気で取り組んでいましたけど、そこからさらにその上が見えてきた、みたいな。

周りとのお芝居の合わせ方、セリフのひと言ひと言の意味を昔以上に考えるようになって、市の気持ちが私の中に自然に入ってくる感じなんです。

彦摩呂:役も歌も、感覚的につかんでんねん。前菜からメインディッシュ、スイーツまで、表現者として必要なことの全てを持っているからできることなんです。

――それを彦摩呂さんのフレーズで表すと?

彦摩呂:田中れいなはエンターテインメントのフルコースや〜!

■ 「夢幻」の注目ポイント。〇〇とは誰のこと?

――「信長の野望・大志」は史実とは違う物語ですが、史実と交差しながらの展開が面白いところです。事前に歴史を予習しておくと、より面白く見られる事柄はありますか? 

彦摩呂:そこはやっぱり、本能寺の変について知っていればハラハラドキドキが増すと思います。歴史が変わるのか、それとも変わらないのか。

せやけど、歴史を全く知らなくても楽しめる物語なので、そんなに頑張って予習せんでも大丈夫ですよ。

――いよいよ登場する森蘭丸が楽しみです。蘭丸も有名な歴史上の人物なので。

彦摩呂:蘭丸もそうですけど、ぜひ今井宗久にもご注目を(笑)。宗久のチームね、あんまり茶室におらんかもしれん。ああ、もう言いたいねんけど言えん!

――“お出かけ宗久”ですかね(笑)。

田中:“お出かけ宗久”って(笑)。それだけで楽しそう。

彦摩呂:そういった感じで各々のチームが絡み、登場人物の魅力が際立ってくるんです。

――物語は上演にてのお楽しみですが、少しだけ、注目のポイントを教えていただけますか?

彦摩呂:全部が全部、見どころだらけやけどなあ。

田中:私はあそこ、あの人の…。ああ、んん〜、ダメだ! 言えん!!(ジタバタする田中) 台本が途中で変わって、稽古中にもうホントにびっくりしたシーンがあるんですよ。「〇〇さん、そうなってしまうの!?」って。ああ、言ってしまった(笑)。私の目の前での出来事だったので、そこは「えええっっ!!!」ってなりました。

彦摩呂:そんなら僕も言うで。○○姿のアイツが出てくるんですよ。これはびっくりしまっせ!

――全く書けないですね(苦笑)。彦摩呂さんの得意フレーズでお願いします。

彦摩呂:うどんもあるけど、ハンバーガーもあるの!? 「信長の野望・大志」はストーリーのフードコートや〜!!

田中:さあ、誰のことでしょう(笑)。何が起こるのかは、上演を楽しみにしていてください!

■ 【ネタバレ注意!】SIDE明智の衣装稽古で見たものは!?

今回、SIDE明智の衣装付き通し稽古を見学させてもらったが、そこで見たものは、まさに驚きの展開だった。オープニングから驚かされたかと思えば、さらにその先にはそれ以上に息を飲む展開が待っていた。

それこそ「えええっっっ!!!」と声を挙げそうになる事案が眼前で起こり、歴史を知っているほどこの衝撃が大きくなるのは間違いない。

史実の信長の物語、久保田唱(脚本)が書く信長の物語が交錯する、「信長の野望・大志」の醍醐味(だいごみ)がそこにあり、「では、この裏(SIDE織田)ではどんな物語が…」と、観劇への期待をさらに高めてくれる。SIDE織田の展開は不明だが、逆もまたしかりだろう。

柴田勝家(鵜飼主水)、上杉謙信(根本正勝)をはじめとする武将たちの剣劇は一層激しくなり、もちろん、お市・田中れいなの歌唱には耳を奪われる。さらに、「夢幻」で披露される新曲は…これこそ上演でのお楽しみと言っておきたいところだ。

彦摩呂は「サイドによる視点の振り幅は最も大きい」と意気込み、田中も「今回は絶対に両サイドを見てほしい」と語気を強める最終章。舞台上から届く役者陣の熱を劇場にて体感してほしい。

舞台「信長の野望・大志 夢幻 〜本能寺の変〜」は、5月21日(火)〜26日(日) 東京・シアター1010にて、SIDE織田とSIDE明智の2パターンの公演を回替わりで上演。

それに先駆け、5月18日(土) 埼玉・戸田文化会館にてプレビュー公演が上演される。

【田中れいな、モー娘。時代の無謀ダイエット。彦摩呂の体重はその後…? に続く。同記事は5月13日(月)朝11時公開予定】(ザテレビジョン・文・撮影:鈴木康道)

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