役作りを意識するようになって変わったことは“映画の趣味”?【磯野大パーソナルインタビュー (2)】

役作りを意識するようになって変わったことは“映画の趣味”?【磯野大パーソナルインタビュー (2)】

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東京ワンピースタワー「ONE PIECE LIVE ATTRACTION “3”『PHANTOM』」(2017年)でのロロノア・ゾロ役を皮切りに、舞台「探偵東堂解の事件録 -大正浪漫探偵譚-」(2019年2月)では主役の東堂解を演じるなど、今注目の若手俳優・磯野大が、2019年6月14日より東京・品川プリンスホテル ステラボールにてスタートした「舞台『刀剣乱舞』慈伝 日日の葉よ散るらむ」で大典太光世役に抜擢された。

ザテレビジョンでは、そんな磯野大のパーソナルインタビューを5回に分けてお届けする。

役者を辞めようとした磯野大の元に届いた1通のメッセージ。それは現在所属している劇団Allen座(Allen suwaru)からだった──。

第2回となる今回のインタビューでは、劇団アレン座(Allen suwaru)との出会いから、磯野から見た「劇団アレン座(Allen suwaru)とは」までを語ってもらうとともに、劇団の主宰である來河侑希にも同席してもらい、磯野を劇団に誘った理由について話を聞いた。

■ 役者を続けるきっかけになった劇団アレン座(Allen suwaru)とは

──來河さんは、どのような経緯を経て磯野さんを選んだのでしょうか。

來河侑希:ある役ができる俳優さんを探していて、最初Twitterで磯野を発見したんですよ。SNSって個人的なものだし、役者個人の“素”が出るツールだと思うんですね。自分で考えた文章をSNSで発するセンスがすごくいいなって思って。実際に会ってみたら、まずビジュアルがすごく好きでしたね。陽と陰でいったら陰なんだけど、完全な悪役まではいかないって感じの雰囲気がすごくいいなって思って。当時、彼が事務所に入ってないということで、6か月くらいの話し合いを経て(笑)。「じゃあAllenで一緒にやっていこう」って誘ったんです。

──そのときに劇団アレン座(Allen suwaru)から届いたメッセージには、何と書いてあったのでしょうか?

磯野大:「やってほしい役があるので一度お会いしませんか」みたいな。迷いはあったんですけど、オーディションを受けては落ちていた時期だったので、一応会ってみるかって思って(笑)。で、実際に会ってお話を聞いたら、「東京の北千住にあるシアター1010でやるお芝居に出ませんか?」っていう内容で。そこで舞台「大正浪漫探偵譚-六つのマリア像-」(2018年)に出演することになったんです。最初は本当に戸惑いました。言葉のトーンとか、なぜそのセリフを言うのかとか考えないとっていうアドバイスを頂いたり、毎日勉強することばかりですごく緊張の毎日を過ごしましたね。

──磯野さんは劇団アレン座(Allen suwaru)のメンバーで誰か影響を受けた人はいますか?

磯野:Allenはメンバー全員個性が違うから、影響とかはあまりないですね(笑)。例えば、栗田(学武)さんには俺にはない爽やかさとかあるじゃないですか。俺は絶対そっち方面には行けないから。演技に人間性を出せるのもすごいなと近くで見てて思いました。逆に普光院(貴之)さんの…表現が難しいんですけど、にじみ出る圧倒的な”負”の部分は、まねできないなと。でもその表現力がすごいんですよ。マイナスな部分を役者の魅力として表現して舞台で出せるのはすごいことで、自分にはできない。映像にすごく映えるんですよね。Allenのメンバーって、王道じゃないからこその絶対的な魅力があると思っています。Allenが家族的な感じになっているのは、人数が少ない分、自分ができることで補わないといけないから。自分の雰囲気が正統派じゃないのが昔は嫌だったけど、それが出会いのきっかけにもなったし、今ではそれが強みだなって思います。

■ 芝居の“間”に注目するようになってから見る映画が変わった

──今までの作品とは、役作りの仕方も違いますか?

磯野大:全然違いました。セリフの”間”とか、今は本当に勉強になっています。難しいけど面白いし、すごく勉強になるので今はお芝居がすごく楽しいです。お芝居って、キャストが全員がむしゃらに本気でやっているので、生きてきて初めて本気になるのってかっこいいなって思って。そういう風に思わせてもらえる人たちと芝居を経験させてもらえたっていうのはすごく貴重だったなと思うんです。

大小様々な劇場での芝居を経験して、広い劇場だと表情の変化やセリフもゆっくりの方がいいし、狭い劇場だと本の渡し方とか、目の視線の細かい所作も見られるんだなって実感しました。

──俳優を始めて役作りを意識する中で、日常に変化はありましたか?

磯野:見る映画が変わりましたね。それまでエンタメ作品が好きだったんですけど、芝居の“間”に注目するようになってからは、黒澤明監督の作品とか過去の作品も見るようになって。意図的に仕事を入れない時期を作って、來河と月に50本くらいの映画をずっと見ていて。「時計じかけのオレンジ」(1971年)、「気狂いピエロ」(1967年)など今まで触れてこなかった作品も見るようになって。他人にもお薦めできるというか、特に「気狂いピエロ」は、白黒なんですけど色が鮮やかに見えるんですよ。最近は「セッション」(2015年)ですね。お薦めの映画はTwitterに不定期で書いているので、ぜひフォローしてチェックしてみてください。(ザテレビジョン・取材・写真:岩永聡美)

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