高畑充希『過保護のカホコ』11.6%の好発進も主人公の設定に難あり

高畑充希『過保護のカホコ』11.6%の好発進も主人公の設定に難あり

Photo by amyannbrockmeyer(写真はイメージです)

 高畑充希(25)が主演する『過保護のカホコ』。12日に放送された初回平均視聴率は11.6%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)だったことがわかった。

 物語の主人公は、母(黒木瞳)と父(時任三郎)に過保護に育てられた“純粋培養”の女子大生、加穂子(高畑充希)。中でも、母親は自分の意見や行動こそが加穂子を守るための“絶対正義”という思考の持ち主のようで、何をするにも口を出しているようだ。そのせいで、加穂子は自分の意見を持たずに就職先も見つからないまま。しかし一方で、愛情を十分に注いでもらっているためか、就活で落とされたとしても能天気に生活できるような、朗らかな性格を手にしているようだった。

 そんな時に目の前に現れたのが、加穂子と同じ大学に通い画家を目指している麦野初(竹内涼真)。加穂子とは真逆の苦学生で、のんきに母親手作りの弁当を食べている加穂子に対し、「お前みたいな過保護が日本をダメにするんだ!」「お前は何のために働くんだ?」という辛辣な意見を呈していく。

 番宣では、竹内の役どころである麦野は意地悪でどちらかと言えば“悪い奴”といわれていたが、蓋をあけてみればやっぱり好青年であることには間違いない。自分がバイトをサボるために加穂子に仕事を押し付けたとはいえ、結局はお腹がすきすぎて倒れた加穂子をファミレスに連れて行って食べさせ、寝てしまえば家までおぶって送り届け……と、どこまでもカッコいい。そんな竹内見たさに毎週ドラマを心待ちにする女性ファンも増えることだろう。

 ただ肝心の加穂子だが、こんな風になってしまったのは本当に親が過保護に育てすぎたせいだろうか? 私には、どうみても発達障害にしか思えなかったというのが率直な感想だ。というのも、加穂子の場合は麦野の意見までも鵜呑みにし、ポケットティッシュの配り方を教えてもらった時は、同じ仕草・同じ言葉でしか行動を起こせていなかった。親を信頼するあまり自分の行動を逐一報告し、その後の助言をもらうというのはまだわかるが、全くの他人を信じすぎてしまうのは問題がありすぎるだろう。

 しかも、「お腹がすくと動けなくなる」「場所を構わず熟睡する」「言われたことに対して表情があからさまに変貌する」などということが起きれば、親は心配になって過保護になるのも当然な気がする。しかもそれが21歳にしてもなお続いているのだから……。

 とはいえ、このドラマ十分に見応えありだ。父である時任のナレーションをベースに、登場人物を動物に例える様は、その人物がどういう人なのかを簡単に把握できるし、コメディ的で面白かった。

 今作品の脚本家は、過去に『家政婦のミタ』、『〇〇妻』、『女王の教室』などのヒット作品を手掛けてきた遊川 和彦。いずれも身近な要素を題材にしたミステリーチックなドラマだ。そのため、『過保護のカホコ』も初回はコメディ要素たっぷりだったが、回を重ねるにつれてミステリー的な展開になっていくことも十分に予想できる。

 久しぶりに初回から面白いドラマだったが、このままのコメディ路線でいくのか、はたまた予測不能のミステリー展開になっていくのかこれからが楽しみだ。

文・吉本あや

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