武井咲『黒革の手帖』11.7%スタートも”稚拙な演出”に迷走確実か

武井咲『黒革の手帖』11.7%スタートも”稚拙な演出”に迷走確実か

Photo by ai3310X(写真はイメージです)

 武井咲(23)が主演を務める『黒革の手帖』(テレビ朝日系)が、20日に初回放送を迎え平均視聴率が11.7%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)だったことが分かった。

 人気シリーズである松本清張原作の同ドラマが放送されるのは、スペシャルを含め今回で6回目。主人公の原口元子はこれまで、米倉涼子、浅野ゆう子、山本陽子が演じてきており、武井で4人目となっている。特に、米倉は『黒革の手帖』が出世作品であり、いまだに「黒革の手帖=米倉」とイメージする人も多いだろう。そのため、武井にとっては米倉のイメージを払拭できるか?という意味で、正念場といえる作品になるはずだ。

 原口元子(武井咲)は、派遣行員として東林銀行世田谷北支店で働きながら、親の借金返済のため銀座のクラブ「燭台」でも派遣ホステスとして週に3回勤務していた。派遣でありながらも、コネ入社の新人社員(さいとうほなみ)の教育係をすることになるのだが、新人は銀行に訪れたタレント(トレンディエンジェル・斎藤司)の情報をTwitterに流出させてしまう。その結果、流出騒動の責任を背負わされる形で、同僚の派遣行員である山田波子(仲里依紗)とともに契約終了を言い渡されてしまうのだった。

 この事件をきっかけに、元子は自分の手帖に書き留めていた大口顧客の口座から自身の口座に1億8000万を送金し横領。さらに、個人情報のリストが記載された手帖をエサに支店長や次長の村井(滝藤賢一)にゆすりをかける。そして脱税幇助に関わっていたとして2人が警察や銀行の上の者に報告できないということを逆手にとって、まんまと大金を手に入れることに成功したのだった。

 その後、元子は手にいれたお金で銀座にクラブ「カルネ」を開店。初日にはクラブ「燭台」のママ(真矢ミキ)やそこで知り合った客である楢林クリニックの院長・楢林謙治(奥田瑛二)と上星ゼミナールの理事長・橋田常雄(高嶋政伸)、衆議院議員秘書の安島富夫(江口洋介)がお祝いにかけつけたのだが、今度のターゲットは楢林謙治…というところまでが放送された。

 原作が巨匠・松本清張というだけあり、やはり今回も同作品はヒットの予感だ。しかし、現代版にアレンジしたことで稚拙さが目立つ結果となったのもまた事実。

 特に、ゲスの極み乙女のほな・いこかは、さいとうほなみ名義でコネ入社の新人を演じていたが、演技が見ていられないほどに酷い有り様。23歳の武井よりも4つも年齢が上なことや体格がしっかりしすぎていることもあり、全く新人に見えなかったのも残念な点だ。また、銀行で騒ぎを起こすタレントとして本人役で出演した斎藤も酷いものだ。ただの“話題作り”としての脚本にあの名作『黒革の手帖』もここまで落ちたものか…とガッカリしてしまった。

 さらに、武井は前回主演を務めた米倉と比較されしまうのは避けて通れない。今回初の“悪役”に挑戦ということだが、米倉演じた元子のように上品さの裏に隠れたドス黒くグツグツと煮えたぎるような腹黒さがまだ足りていない点は不安要素だ。

 とはいえ、かつて“ゴリ押し女優オスカー3人娘”(武井咲・剛力彩芽・忽那汐里)と揶揄された中で、現在もゴールデンタイムで活躍している女優は武井ただ一人。だからこそ、ここまでのし上がってきた武井自身の黒い部分をドラマでさらけ出してほしい。そして、回を追うごとに腹黒さが増し、鬼気迫るような悪女っぷりを見せてくれると期待したい。

文・吉本あや

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