加計問題でトレンディエンジェル斎藤さんまでが安倍政権に鋭いツッコミ!「再調査は言い訳のための時間稼ぎ」

加計問題でトレンディエンジェル斎藤さんまでが安倍政権に鋭いツッコミ!「再調査は言い訳のための時間稼ぎ」

『ハゲましの言葉』(小学館よしもと新書)

 文科省からの相次ぐ告発と世論におされるかたちで、ようやく"総理のご意向文書"の再調査を発表した安倍政権。しかし、この再調査で疑惑が解明されるかといえば、まったくそんなことはないだろう。

 さんざん「怪文書」だ、「確認できない」「調査の必要はない」と強弁しつづけておいて、何を今さらとしか言いようがないが、もちろん、政権は本気で再調査などする気がなく逃げ切るための方便にすぎない。

「安倍政権は会期を25日まで小幅延長して共謀罪だけ強行成立させて、さっさと国会を終わらせるつもりなんです。おそらく文書の存在は認めても、「文科省が勝手につくっただけ」「総理の意向は、加計のことでなく岩盤規制に穴を開けろという意味」などと詭弁を弄し、追及する時間を与えずに逃げ切るつもりなんでしょう」(全国紙政治部記者)

 しかし、この安倍政権のインチキはほとんどの国民にバレバレで、さすがにメディアからも一斉に批判の声があがっている。それは安倍政権に批判的なジャーナリストだけではない。なんと、お笑いコンビ・トレンディエンジェルの斎藤さんこと、斎藤司までが、再調査について「言い訳のための時間稼ぎでしょ」と厳しいツッコミを見せたのだ。 

 斎藤さんといえば、ハゲネタや「斎藤さんだぞ?」が有名だが、この4月から『直撃LIVE!グッディ』(フジテレビ)のレギュラーコメンテーターを務めている。芸人コメンテーターといえば、松本人志や小藪一豊、カンニング竹山など、「大人の正論」ぶって政権擁護を垂れ流す輩が多いが、斎藤さんは自虐ネタ以外は口数が少なくコメンテーターの仕事はどことなく居心地が悪そうにすらしていることが多い。

 そんな斎藤さんが鋭いツッコミをみせたのは、政府が再調査を発表した、9日金曜日の『直撃LIVE!グッディ』(フジテレビ)でのことだった。

 「週刊文春」(文藝春秋)で告白した前川喜平氏の出会い系バー相手女性の「前川さんは新宿のおとうさん」というインタビューを放送したり、文科省現役職員の証言を報じたり、このところ、加計問題の追及色を強める『直撃LIVE!グッディ』だが、この日も各局ワイドショーが小出恵介の未成年淫行問題をトップで大々的に報じるなか、加計問題がトップ(小出恵介についても『グッディ』はこの日も一報の入った前日もいち早く準強姦の可能性についても言及するなど他番組より踏み込んでいたが)。番組冒頭からMCの安藤優子やコメンテーターの京都造形芸術大学副学長・本間正人氏らが「なぜ今このタイミングで再調査なのか?」「官邸から適当に調査しとけと指示してるんじゃないか」と、今さらの再調査に疑問の声が次々とあがった。

 ただし、この日はご無沙汰だった"官邸の代弁者・田崎スシロー"こと、田崎史郎・時事通信特別解説委員が久々の登場。いつも以上にアクロバティックな官邸擁護を展開した。

 まず再調査について、松野博一文科相が会見で「私から再調査したいと首相にお話しし、首相から速やかにという指示をいただいた」と発言したのを、実はきのう総理から松野文科相に内々で再調査を指示したなどと"裏事情"を解説し、再調査は"安倍総理のご英断"というストーリーを披露。さらに悪いのは「官邸でなく、文科省」と言い出したのだ。

「文部科学省が普通の役所だと思ったことがまちがい」
「役所だったら、いったん決まったことには従うもの。最後官邸が決めたことには従いますというのが、役人の心構え」

 あげくは前川前次官に対するこんな言いがかりまで口にしたのだ。

「2月の天下り問題での国会参考人招致で前川前事務次官は「万死に値する」って言ったんですよ。それくらいのことを言いながら、今はどうなのかなと。全然死んでらっしゃらなかった」

「"万死に値する"と言ったのに死んでない」って、お前は小学生か、と言いたくなるが、田崎の露骨を通り越して錯乱しているとしか思えないこうした政権擁護に物静かな斎藤さんも黙っていられなくなったらしい。

 斎藤さんの発言が飛び出したのは、田崎氏が「文書が出ても安倍総理は影響がないんですよ。痛くもかゆくもない話」と、まさに官邸の言い分を代弁するかたちで、文書の価値を無効化し、予防線を張ろうとし始めたことがきっかけだった。

 これに、まず安藤優子が「じゃあ出しても痛くもかゆくもないんだって言うなら、ここまで強弁する必要なかったじゃないですか」とツッコんだのだが、田崎はおかまいなしでさらに「おそらく来週中には出してくると思うんですよね」と言い出す。そこで、安藤が「いま田崎さんのお答えを聞いていると、「来週中には出てくるでしょ」ってことは、斎藤さん、どういうことかわかりますか? あるんですよ!文書が!」と斎藤さんに水を向ける。

 すると、斎藤さんは「そうですよね」と同意し、田崎氏が"安倍総理のご英断"という再調査に対してこうツッコんだのだ。

「調査っていう自体がもう時間の無駄だなというか。だって、あるかないかじゃないですか、言ったらこんなもん。だって、あるし、絶対に。言い訳を考える時間なのかな、みたいなふうに、僕は......」
「(どこにあるか)場所だって、わかってますよね」

 再調査は単なる時間稼ぎ、斎藤さんのこの指摘は正しい。現役職員がNHKと朝日新聞に対し「文書の存在を幹部に報告したが、放置された」と証言しており、確認できなかったという前回の調査結果は真っ赤なウソで、文科省は文書の存在を把握していたことが明らかになっている。

 斎藤さんの言うとおり、調査もなにも、あるに決まっているのだし、どこにあるかだってとっくにわかっているはずなのだ。

 実際、安倍政権が再調査を言い出したのは、現役の職員が実名で告発しようという動きが出てきたため、それを牽制する目的だったのではないかともいわれている。また、文科省内ではこんな見方も広がっている。

「共有メールのCCに入っていた十数名は、現在ほかの職員と隔離され、メディアとの接触も難しい状況に置かれている。しかし、CCの十数名以外にもこの文書を見たと証言している職員も多く省内でかなり拡散されている。誰が誰に転送したとか、プリント履歴とか、犯人探しに躍起になっている」(文科省関係者)

 しかし、斎藤さんの鋭いツッコミにもかかわらず、田崎は官邸のシナリオにしたがって、「総理のご意向文書が見つかっても何の問題もない、中身は普通に規制緩和の指示にすぎない」と強弁し続ける。

「総理の意向とは何かという問題なんですよ。規制緩和を進めなさいというのは、いたるところでやってるわけですよ。私の友だちである加計を進めなさいとは絶対に言っていないと総理は言ってるわけですよね。だからそこは、加計学園を優遇しろっていうことでなければ、規制緩和全体を進めろってことならば、それは問題ないってことですよ」
「国家戦略特区会議で、正式に決まったことなんですから。安倍さんが議長をされている特区の会議があって、そこで決められたことを、内閣府は忠実に実行してるだけなんですよ。安倍さんがこれやれって言って、すぐ内閣府が動いて文科省をおどしたって話じゃないんですよ。国家戦略特区会議でてることなんですから」

 しかし、これに真っ先に不審の声をあげたのが、やはり斎藤さんだった。

「うーん」と不審の声をあげ、「でも京都のもあるじゃないですか。そっちはまったくノータッチみたいな」と、同じく獣医学部の新設を希望していた京都産業大学には規制緩和の後押しをせず、加計ありきで動いていたことを指摘したのだ。

 すると、田崎はあわててこんなとんでもないことを言い出したのだった。

「審査にたずさわった人の話を聞きましたら、やっぱり熟度が全然ちがったっていうんですよ。今治のほうは15年くらい準備してきてるわけですよ、地元の自治体の協力とか支援体制がガッチリしてるんですよ。京都産業大学の案は、おそらく1、2年で急ごしらえなんです。だから紙の枚数は多いかもしれないけど、その部分の熟度がちがったって話なんです」

 よくもまあこんな嘘を堂々と吐けるものだ。京産大は、ライフサイエンス分野では「既存の獣医学教育機関でほとんど実施されていない産官学共同事業の取り組み」や、ノーベル賞受賞者の山中伸弥教授率いる京都大学iPS細胞研究所との連携を打ち出していたし、感染症研究においては10年以上前の2006年から鳥インフルエンザ研究の第一人者であり世界的権威である大槻公一教授をセンター長に迎えた研究センターを設置するなど下地を整えていた。それを「1、2年で急ごしらえ」とは......。むしろ、ずさんだったのは、加計学園傘下の岡山理科大学の申請書類で、「MERS」(中東呼吸器症候群)を「MARS」(火星)と書き間違いするといういい加減さだった。

 田崎氏は、これ以外にも、予防線と論点ずらしを必死で行っていた。「文書出せば、流布された文書と微妙にちがうところがあるはずですよ。そしたら、誰がここで捏造したんだって話もハッキリしますんで」といった文科省捏造説、加計学園関係者が内閣官房に多数いることを指摘されると、「加計学園の理事長さんは、民進党、旧民主党とも関係が深いんですよ。その人が落選されてたときに客員教授にしてあげたりしてる」という"民主ガー"......。

 なんとも見苦しいことこのうえなかったが、前述したように、この田崎氏の主張は明らかに官邸のシナリオを先取りしたものだ。おそらく官邸は再調査の結果発表に向けて、「文書は文科省が勝手に捏造したもの」「文科省は規制緩和の抵抗勢力」「総理の意向は規制緩和のこと」などと田崎と同じことを言うつもりなのだろう。

 しかし、発足以来4年半、ウソと強弁で国民をだまし黒を白にし続けてきた安倍政権だが、さすがに今回は、そのやり口は通用していない。嘘と詭弁、話のすりかえはほとんどの国民にバレてしまい、斎藤さんにまで、「再調査は言い訳を考えるための時間稼ぎ」「規制緩和を進めるというなら、なぜ京都の大学はノータッチなの」と突っ込まれているのだ。

 そう考えると、「前川前次官は「万死に値する」と言ったくせに、死んでない」と、小学生みたいな言いがかりまで口にするようになった田崎氏の錯乱ぶりは、追い詰められた官邸の姿をあらわしているともいえるだろう。この犯罪的な政権を倒すまで、もう一歩である。
(編集部)

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