認知症の祖母を殺害した精神疾患の孫「死なせてやる時期だと思った」(英)

認知症の祖母を殺害した精神疾患の孫「死なせてやる時期だと思った」(英)

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2017年11月29日、エセックス州バックハースト・ヒルにある介護施設「Forest Place Nursing Home(フォレスト・プレイス・ナーシングホーム)」の入居者で認知症を抱えていた94歳の女性が、孫に殺害されるという悲劇が起こった。

この日、ロンドンのイルフォードに住むアントニー・ジェニングス(33歳)は、祖母のルビー・ウィルソンさんを訪ねた。共有ラウンジで紅茶を一緒に飲んでいた姿を施設職員が目撃しているが、この時ルビーさんは孫に会えてとても嬉しそうにしていたという。

その後2人はルビーさんの部屋へと戻ったが、わずか10分ほど後に事態が急変した。施設の精神科看護師がアントニーに「すみません。祖母を殺しました」と告げられたのである。看護師は「冗談でしょう?」と言うも「いや、本当です」と返され、ルビーさんの部屋に向かうと、背もたれのある椅子に腰かけて首から大量に出血している姿のルビーさんを発見した。その時既に、床は血の海であった。

ルビーさんは、アントニーが所持していた刃渡り20cmのパン切り用ナイフで喉を数か所切られており、頸動脈と頸静脈が切断されていた。駆けつけた警察官がアントニーのバッグを調べると、血の付いたナイフ以外にも刃渡り8cmのナイフが見つかった。ルビーさんは午後1時20分頃に救急車で病院へ搬送されたが、その日の午後5時45分に死亡が確認され、後に行われた検死の結果、死因は喉の外傷による出血多量と断定した。

このたびチェルムスフォード刑事法院で行われた裁判で、アントニーは「祖母をもう逝かせてやるべきだと思った。もうこれ以上苦しんでほしくないし、死ねば痛みを感じることもないと思った。それに祖母はもう年で、認知症を抱えていたし、どっちにしても死んでいるようなものだった。祖母は家族のことも誰だかわからなくなっていたし、苦しんでいた。自分はもうこれ以上耐えられなかった。だから喉を切って殺した」と供述した。

実の祖母に対して残忍ともいえる殺害方法を行ったアントニーだが、殺人を認めず、限定責任能力を理由に過失致死罪を認めている。逮捕後、アントニーは3人の精神科医による検査を受けており、結果「妄想性統合失調症」と診断された。弁護人は「被告は過去にも深刻な精神疾患の症状が現れることがあった。被告の家族はそれに気付いており、彼の精神状態をとても心配していた。しかし、今回被告がしたことは言い訳できない」と述べ、検察側は「被告は祖母を殺害した事実を受け入れているものの、殺人の罪は否定している。しかし、我々は限定責任能力を認めない。被告には殺害の意図があった」と反論している。

ルビーさんが入居していた施設は、認知症患者以外にも様々な症状を抱える100人ほどの入居者がおり、ルビーさんは昨年5月からこの施設で暮らしていたという。娘ヘイゼルさんの週1回の訪問を受けていたルビーさんは、認知症ゆえに多々混乱することもあったようだが、家族の来訪を楽しみにし、職員からもきちんと世話を受けて愛されていたようだ。しかしその家族のひとりに、このような形で命を奪われることになるとは誰が想像できたであろうか。アントニーの精神疾患が大きく判決に左右されるであろうこの裁判は、今後も続く予定だ。

画像は『Metro 2018年9月24日付「Grandson slit grandma’s throat ‘because he couldn’t take her dementia anymore’」(Picture: SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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