安価な鼻の整形手術をメキシコで受けた米女性、生命維持装置に繋がれたまま帰国

安価な鼻の整形手術をメキシコで受けた米女性、生命維持装置に繋がれたまま帰国

安価な鼻の整形手術をメキシコで受けた米女性、生命維持装置に繋がれたまま帰国の画像


米テキサス州エルパソに住むローラ・モニカ・アヴィラさん(Laura Monica Avila、36)は、先月30日にメキシコのチワワ州シウダー・フアレスにあるライノ・センターへ鼻の整形手術を受けるために婚約者エンリケ・クルスさん(Enrique Cruz)を伴って訪れた。 

メキシコでの整形手術費用は、アメリカと比べて3分の1にも満たないほど格安だという。ローラさんの手術費は138ドル(約15,000円)だったが、それが仇となってしまったようだ。ローラさんは手術で脊髄に注入された麻酔が脳に入ってしまったことで酷い腫れを起こし、約4分間の心停止まで起こしてしまった。

当時、ローラさんに付添っていたエンリケさんはこのように話している。

「麻酔の投与で間違いを起こしたようです。彼女は8時間も手術室にいたんですよ。その間、医師らに『血圧が低下して手術をすることができない。麻酔から覚めるのを待っているところだ』とだけ説明され、彼女に何が起きたのか私に見せることもしなかったんです。」

エンリケさんがローラさんの危険な状態を知ったのは、クリニックが緊急で呼び寄せたフアレス病院(Juarez hospital)の医師が到着した時だった。その後ローラさんはフアレス病院へと搬送され、脳への更なる損傷を防ぐため医療行為によって昏睡状態に置かれた。

ローラさんの家族はテキサス州の病院へ移送しようと試みたが、事はスムーズに運ばなかった。移送するにあたってメキシコ当局が、医療費を全額支払っていないという理由ですぐに必要書類にサインをしなかったのだ。

手術から6日後、家族や弁護士の協力の甲斐あって、ローラさんはメキシコの医療記録のカルテが無いままだったが、テキサス州エルパソの病院に移送の手続きをすることができた。しかしその間もローラさんの発作は続き、メキシコでの入院費は約280万円あまりにまで膨らんでいた。

その後、無事にテキサス州の病院に入院したローラさんだったが、医師が家族に告げた言葉はあまりにも悲しいものだった。

「ローラさんに対してできることはありません。重度の脳障害で苦しい思いをした彼女は、もう以前のような姿ではいられないでしょう。選択肢は二つです。呼吸と栄養を確保しながら植物状態のまま生かしておくか、生命維持装置を切る決断を下すかになります。」

家族は諦めることができなかった。どちらかを選択する前にダラスの病院へローラさんを連れて行き、他の治療方法を医師から仰ぎたいと考えていた。しかしカルテが無いこととローラさんが保険に入っていないことでダラスのいくつかの病院から受け入れを拒否されてしまった。

婚約者のエンリケさんは「私達は奇跡が起きることを祈っています。どうしても他の治療方法が欲しいのです」と語り、家族も弁護士に協力してもらいローラさんのカルテの手配をしてダラスの病院へ連れて行こうとした。またローラさんの姉妹であるアンジーさんはクラウドファンディングサイト「GoFundMe」で治療費の寄付を呼びかけた。

しかし手術から2週間以上が過ぎた16日深夜、家族は医師の勧めもあり、ローラさんを苦渋の決断でホスピスに移したことを「GoFundMe」で報告している。そこには「ローラは今、穏やかに眠っています。そして彼女の運命は神の手に委ねられています。面会は肉親とごく親しい友人のみとさせて頂いていますが、皆さんのご理解に感謝しています。ローラのために愛の手を差し伸べてくれたこと、祈りを捧げてくれていること、本当にありがとうございます」と綴られている。

画像は『Laura Avila 2017年1月6日付Facebook』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)