伊藤美誠の「お願いだから練習して」に「水谷隼選手しんどかったろうな」と木村敬一 「戦う相手間違ってる」とも

伊藤美誠の「お願いだから練習して」に「水谷隼選手しんどかったろうな」と木村敬一 「戦う相手間違ってる」とも

伊藤美誠の「お願いだから練習して」に「水谷隼選手しんどかったろうな」と木村敬一 「戦う相手間違ってる」ともの画像

この夏、日本を沸かせた東京オリンピック・パラリンピック。そのオリンピアンとパラリンピアンが集結し、応援してくれたファンの質問にオンラインで答えるトークイベント「応援ありがとう TOKYO2020」が12日に都内で開催された。大舞台で輝かしい成績を収めてから月日が経ち、リラックスした選手の素顔が垣間見えるやり取りに、時折笑いが起こり終始和やかな雰囲気でイベントは進行した。


オリンピアンとパラリンピアンの垣根を越えたこのイベント。パラリンピック選手からオリンピック選手に質問することになったが、数々の選手にインタビューしてきた松岡修造が指名したのが、競泳の木村敬一選手(31)だ。今大会で男子100mバタフライ(視覚障害S11)で金メダル、男子100m平泳ぎ(視覚障害SB11)で銀メダルを獲った木村選手は、松岡に「木村さんは小さな頃から視力がないけど、『自分は“目には見えない”ということを考えたことはない』と言っていました」と説明されると「そうですね。すごく自由に親に育ててもらってやりたいことはたくさんやらせてきてもらったし、おかげでパラリンピックで金メダルを獲れて、こうやって皆さんに会うチャンスももらえましたので、本当に得した人生を送っている」と話した。

その木村選手が質問したいオリンピアンは卓球の伊藤美誠選手(20)だという。伊藤選手は今大会で、水谷隼選手(31)と組んだ混合ダブルスで金メダル、シングルスで銅メダル、女子団体では平野美宇選手、石川佳純選手と銀メダルを獲得するという、金銀銅の3種類のメダルを手にする活躍ぶりだった。木村選手が一番感動した試合が卓球のミックス(混合)ダブルスだったそうで、準々決勝のドイツ戦について「これは厳しいなと正直思った。どういう精神状態で戦ったのか」と質問した。この試合では万事休すかと思われた日本ベアが手に汗握るゲームを制し大逆転。準決勝に勝ち進んだ。

これに伊藤美誠選手は「2対9から挽回したんですけど、どう考えても難しいだろうと99%思いました」と打ち明けてから、「簡単に負けてしまうよりは、1点ずつ1点ずつ挽回して、もしかしたら…と少しの可能性を信じて」と当時の心境を明かした。さらにパートナーの水谷隼選手が「大丈夫だよ」「まだまだある」と声をかけてくれたそうで「初めて言ってくれたんですよ。水谷選手ってどちらかというとあきらめが早いタイプなんですけど私、水谷選手に初めて『気持ちで負けてる』と思ったんですね。『水谷選手に負けたくない』と思って勝ちました」と伊藤選手が続けると、質問した木村選手が「戦う相手を間違っている」と突っ込んで笑いが起きた。ドイツ戦で「初めて水谷選手を信じることができた」ともいう伊藤選手は「私自身オリンピック前からすごく我慢して(水谷選手に)『お願いだから練習して』と言ってきた」と振り返る。「水谷選手ならではの調整の仕方はあると思うんですけど、私が結構練習をする方なので押し付けてしまって、なかなか水谷選手のモチベーションを保つことができなかったんですけど、オリンピック前は少し練習をやってくれた」と語る伊藤選手に、松岡修造も「木村選手の質問からこれだけ話をするのは、相当ストレスが溜まっていたんですね」と思わず口にした。これに年齢的に水谷選手の立場で考えてしまうという木村選手は「『練習してよ』と伊藤選手に言われて水谷選手しんどかったんだろうな」と水谷選手の心情を思いやると、伊藤選手も「しんどかったと思います」と苦笑しながら認めていた。

イベントでは抽選で選ばれた一般参加者がZoomを介して選手と交流した。ファンから「メダル獲得後に自分にご褒美をあげたか」と聞かれたスポーツクライミング女子ボルダリング・リード・スピード複合で銅メダルを獲得した野口啓代選手(32)は「ずっと新調しようと思っていたお財布を買いました。ちょうど先月、世界選手権の応援でロシアに行く機会があって、欲しいお財布を見つけました」と回答した。またスケートボード女子ストリートで金メダルの西矢椛選手(14)と同種目で銅メダルの中山楓奈選手(16)は「メダルを獲って変わったこと」を質問されて、中山選手は「スケートボードのスクールでも小さい子が増えてきた」と述べ、西矢選手は「美味しいお肉をいっぱい食べられた」と回答。西矢選手が食べたいと言っていた美味しい肉をプレゼントしてくれた人が何人もいたそうで、松岡が「どんな人(が送ってくれたの)?」と聞くと、「分からない」と西矢選手があっさり返して会場は笑いに包まれた。
(TechinsightJapan編集部 取材・文:関原りあん)

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