2年前から“女の子”として生きる9歳児 母親は「今の方がずっと幸せそう」(英)

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シュロップシャーのテルフォードに住む3児の母親フラン・ノリスさん(36歳)は、アントニーという名で男児として生まれたオータムちゃん(9歳)が、7歳の時に女の子として生きる決意を自らしたことを明かした。

オータムちゃんが最初に母親にカミングアウトしたのは、お風呂から出た直後だったという。2017年のイースター休暇中に、オータムちゃんから「女の子として生活したい」と聞かされた母親フランさんと父親ロイドさん(39歳)は、一時的に女の子になりたがっているだけなのではという気持ちがあったが、「とりあえず、休暇中だけ本人の意向を尊重して女の子として生活させてみよう」と決めた。自宅ではアントニーという名前からオータムに変え、女の子として過ごした。しかしお風呂上がりに「もう自分は男の子じゃない。自分のことは女の子だと思っている」とオータムちゃんから聞かされたフランさんは、この時初めて我が子が深刻な問題を抱えていたことを知った。

「誰でも自分の人生が大きく変わるようなことを知れば、ショックも同時に湧き上がってくるものです。オータムは自分の体が嫌いで、男の子として生まれるべきではなかったと口にしたのです。」

勇気を出して性別についてカミングアウトした我が子を傷つけてはならないと、フランさんは優しくハグし、オープンに接するよう心掛けたという。それから2年が経った今、オータムちゃんは自宅や学校など全てにおいて女の子として生活している。

「オータムは、アントニーだった頃からとても女の子らしい子でした。遊びの内容やおもちゃも全て女の子用で、ネイルペイントやメイクにも興味を持っていました。でもその時は、私は単に好奇心で楽しんでいるだけだと思っていて、性別について問題を抱えているとは気付いていませんでした。でも、オータムが私にカミングアウトした時、『あぁ、そういうことだったのか』と納得したのです。」

フランさんは、オータムちゃんが一番にしたがったことは母親とのショッピングだったと明かした。

「男の子ばかりを生んだものですから、娘と一緒にショッピングに行くのもいいものだなと思いました。オータムは女性がするようなことならどんなことでも好きなんです。今は私と一緒に母娘の時間を楽しんでいます。オータムは以前よりもずっと幸せそうで、なりたい自分になれたことを嬉しく感じているようです。それって素晴らしいと私は思います。」

だが2年前、イースター休暇後の学校へはアントニーとして通学していた。そのため自宅と学校での性別の違いからくるジレンマからか学校側に態度の悪さを指摘され、ミーティングの場を持ったこともあるとフランさんは話している。

「今になって思えば、それは本人の大きなストレスになっていたのでしょう。家では女の子なのに学校ではアイデンティティーを隠して男の子として振舞っていたのですから。結果として学校側は、オータムとして次の学期を過ごしたいならサポートすると言って受け入れてくれました。」

オータムちゃんは、フランさんに「将来は性転換手術して、“お母さん”になりたい」と口にしたそうだ。しかし、フランさんが「体を女性に変えるのはまだ先のことになるし、あなたは赤ちゃんを産むことはできないの」と優しく諭すと、オータムちゃんは涙を見せて「じゃあ別にいい。世界中の望まれていない子供たち全員を自分が引き取って育てるから」と口にしたという。

このような大きな問題に対して、オータムちゃんがネガティブさを実にうまくポジティブに変える成熟した考え方を持っていることにフランさんは驚きを隠せない。父親のロイドさんは「みな、誰でも自分が望む姿になる権利はあると思います。もし我が子が自分の性別を決めたのなら、それはあくまでも子供次第であり、私たちはサポートするだけです。そんな生き方は間違っていると言われたら考えさせられもしますが、もともと人の意見はみんな異なるものですから」と述べている。

「性別で悩んでいる子供を持つ他の親たちにも、あなたはひとりじゃないということを伝えたい」と語るフランさんは現在、自身のトランスジェンダーの子育て経験を本にしており、それは夏に出版される予定とのことだ。

画像は『Shropshire Star 2019年3月8日付「Telford nine-year-old ‘born in wrong body’ transitions from boy to girl」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)