フィリピン旅行中に保護した子犬から狂犬病感染 ノルウェー人女性が死亡

フィリピン旅行中に保護した子犬から狂犬病感染 ノルウェー人女性が死亡

フィリピン旅行中に保護した子犬から狂犬病感染 ノルウェー人女性が死亡の画像


ノルウェーの西海岸に位置するホルダラン出身のビルギッタ・カレスタッドさん(Birgitte Kallestad、24)はノルウェーの病院に入院した後、今月6日に狂犬病を発症したことで死亡した。

ビルギッタさんは2か月前にフィリピンを旅行したが、そこで狂犬病に感染したものと見られている。家族の話によると、ビルギッタさんはフィリピンにて友人と電動自転車で通りを走っている際、道で子犬を見つけたそうだ。

もともと動物が大好きだったビルギッタさんは、その子犬を宿泊先に連れて帰り、綺麗に洗ってあげた後に友人達と庭で一緒に遊んでいた。その時に子犬が甘噛みや引っ掻いたりしたが、ビルギッタさんは小さな傷を負うも消毒して絆創膏を貼る程度の処置で済ませた。

そしてノルウェーに帰国後、頭痛と発熱のために自身が勤務するフェールデ・セントラル病院で診察を受けた。しかし何度か受診したものの原因が分からず、ビルギッタさんの症状は悪化し入院せざるを得ない状態となってしまった。この時でさえ医師やビルギッタさん本人も、この症状が子犬の甘噛みによる傷が原因だとは思いもしなかったそうだ。

最終的に狂犬病を疑った医師がスウェーデン公衆衛生局にサンプルを送り、今月4日にビルギッタさんは狂犬病を発症していることが断定された。だがその2日後、ビルギッタさんは帰らぬ人となってしまった。

ビルギッタさんの死後は彼女と接触した人達や友人への感染の恐れが懸念され、フィリピンで一緒に子犬と遊んだ友人達などビルギッタさんと接触のあった77人全員と連絡が取られた。

うち31人は、連絡を受けたことによって狂犬病ワクチンの予防接種を済ませたとのことだ。ちなみにビルギッタさんはワクチン接種をせずフィリピンに渡航しているが、ノルウェーでは通常フィリピン旅行の際に感染予防のためワクチン接種を勧めている。しかしこのワクチンリストに、狂犬病予防は入っていなかったとのことだ。

またビルギッタさんの死は、ノルウェーで大きな波紋を呼ぶこととなった。ノルウェー政府において国内の狂犬病患者の報告は200年以上も前のことだったからだ。現在ビルギッタさんの家族は、ノルウェー政府にフィリピンへ渡航の際には狂犬病予防接種を義務付けるように呼びかけている。

なお日本では、2006年11月に狂犬病を発症した例が京都と横浜で確認されている。いずれもフィリピンで狂犬病に感染している飼い犬に噛まれたことが原因であり、日本に帰国してから発症していた。保健省の調べによると、フィリピンでは毎年200〜300人が狂犬病で死亡しているという。

画像は『Birgitte Kallestad 2018年10月5日付Instagram「FREDAG!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)