『サマーウォーズ』劇場公開から10年、AIや仮想通貨の進歩で現実の脅威とならぬよう「よろしくお願いしま〜す!」

『サマーウォーズ』劇場公開から10年、AIや仮想通貨の進歩で現実の脅威とならぬよう「よろしくお願いしま〜す!」

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『サマーウォーズ』は細田守監督ならではの「家族」「絆」「女性の強さ」を描いているところが魅力の根底にある。舞台となる「陣内家」とインターネット上の仮想世界「OZ」を対比させることで、それをさらに強く印象づけることに成功した作品と言えるだろう。

仮想世界「OZ」にAI(人工知能)「ラブマシーン」が侵入したことで現実の世界が混乱に陥り、主人公の数学が得意な高校生・小磯健二(声・神木隆之介)やヒロインの篠原夏希(声・桜庭ななみ)、夏希の又従兄弟で格闘ゲームが得意な中学生・池沢佳主馬(声・谷村美月)をはじめ陣内家の人々が難局に立ち向かう物語だ。

成長の早い犬の1年は人間の7年に相当するという意味で、ITなど技術革新の変化が激しいことを「ドッグイヤー」と呼ぶが、まさにこの10年でAIは格段の進歩を見せた。『サマーウォーズ』公開時に、いずれは家庭でスマートコンピュータが使われ音声で命じるだけで「承知しました」とテレビのスイッチを入れたり、電話をかけてくれるようになると想像した人がいただろうか。

さらにネットの仮想世界も大きく変わり、ビットコインなど仮想通貨の広がりでマネーロンダリング(資金洗浄)の危険性を不安視する声も出ている。折しも27億人が利用しているフェイスブックが2020年から仮想通貨「リブラ」の運用計画を発表しており、セキュリティ対策などは万全と言うが、もし「ラブマシーン」のようなAIが開発されたら『サマーウォーズ』で起きた騒動が現実になるかもしれない。

2018年3月に亡くなったスティーヴン・ホーキング博士は「ドナルド・トランプ米大統領の言動」「フェイスブックやグーグルなど巨大企業による情報支配」「AI開発の必要性と危険性」を不安視しており、特に「AIが完全に人間の代わりになるのではないかと恐れています」と警鐘を鳴らしていた。

AIの開発や仮想通貨の拡大においてそのような危険に陥らぬよう、関係者には小磯健二の言葉を借りて「よろしくお願いしま〜す!」と呼び掛けたいところだ。

画像は『スタジオ地図 2019年6月21日付Instagram「サマーウォーズ10周年記念」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)