1992年のLA暴動… ささやかな幸せに変化が訪れる

【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第534回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、12月15日公開の『マイ・サンシャイン』を掘り起こします。


ハル・ベリー × ダニエル・クレイグ、奇跡のタッグが実現!


1992年4月29日にロサンゼルスのサウスセントラル地区で起きたロサンゼルス暴動は、これまでにも映画や音楽のテーマとなっています。あの日から26年、アメリカ史に刻まれる惨劇を暴動主体ではなく、市民の家族の視点から描いた人間ドラマが日本でも公開となりました。


1992年、ロサンゼルス・サウスセントラル。家族と暮らせない子どもたちを育てるミリーは、貧しいながらも彼らに愛情を注いで暮らしていた。隣に住む白人のオビーは、賑やかなミリーファミリーに文句をつけながらも、陰では彼らを温かく見守っている。

そんななか、黒人が犠牲になった事件に対し不当な判決が出たことがきっかけで、LAで暴動が始まる。ささやかに暮らしていたはずのミリーやオビーの生活にも影響が及ぼされる…。


ミリーを演じるのは『チョコレート』でオスカー受賞後も、話題作に出演し続けるハル・ベリー。子どもたちにありったけの愛情を与える“肝っ玉母さん”的な役どころで、太陽のように明るく輝く存在感で観客を魅了します。

一方、口は悪いが心根は優しいオビー役に、ジェームズ・ボンド役で知られるダニエル・クレイグ。『007』シリーズとは違った人情味あふれる“近所のおじさん”ぶりに、親近感を覚える人も多いことでしょう。2大スター奇跡の共演により、硬派なドラマのなかにもエンタメ色が加味された作品となりました。


暴動の背景にある多くの問題が浮き彫りになって行くと同時に、その当時、サウスセントラルの街にはミリーたちのような家族が多く存在したであろうと連想させられてしまう本作。歴史的事実を描くだけにとどまらない、心揺さぶる感動作です。


マイ・サンシャイン
2018年12月15日からヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、渋谷シネクイントほか全国ロードショー
監督:デニズ・ガムゼ・エルギュヴェン
音楽:ニック・ケイヴ、ウォーレン・エリス
出演:ハル・ベリー、ダニエル・クレイグ、ラマー・ジョンソン、カーラン・ウォーカー、レイチェル・ヒルソン ほか
?2017 CC CINEMA INTERNATIONAL?SCOPE PICTURES?FRANCE 2 CINEMA-AD VITAM-SUFFRAGETTES
公式サイト http://bitters.co.jp/MySunshine/


八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。
機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。
初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。
トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com

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