『大河への道』中井貴一主演、初の日本地図に隠された真実とは

【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1058回】

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

今回は、5月20日に公開された『大河への道』と『ハケンアニメ!』をご紹介します。

『大河への道』

映画館で観たい!『大河への道』 〜キャストが全員「1人2役」に挑戦した、歴史発見エンターテインメント

「地球の大きさを知りたい」。そんな夢とロマンを抱き、“人生50年”と言われていた時代に55歳から地図づくりを始めた伊能忠敬。

日本全国を測量すること、17年。歩いた距離は、地球1周分。苦労と努力を積み重ねた末、1821年に日本初の実測地図「大日本沿海興地全図」が完成。歴史の授業で習った記憶をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

ところが、200年の時を経て、日本史の常識をひっくり返す映画が誕生しました。実は、伊能忠敬は日本地図を完成させていない……?

『大河への道』

『大河への道』のあらすじ

千葉県香取市。市役所の総務課に努める池本保治は、地域振興のため、郷土の偉人・伊能忠敬を主人公とする大河ドラマ制作を提案。思いがけず、その企画が通ってしまう。

しかし脚本制作の途中で、 予期せぬ事実が発覚。何と忠敬は、地図完成の3年前に亡くなっていたのだ。

江戸と令和。ふたつの時代を行き来しながら、日本初の全国地図を誕生させるために、伊能忠敬の弟子たちが命をかけて取り組んだ隠密作戦が明かされていく……。

『大河への道』

『大河への道』のみどころ

本作のいちばんの見どころは、キャストがそれぞれ1人2役を務めて、現代を舞台とした大河ドラマ制作の行方と、200年前の日本地図誕生秘話が展開されるということ。

主演の中井貴一、松山ケンイチ、北川景子をはじめ、集結したキャストはベテランから若手まで、いずれも実力派俳優ばかり。岸井ゆきの、和田正人、西村まさ彦、平田満、草刈正雄、橋爪功、そして立川志の輔が歴史の知られざる一面を紐解いてゆきます。

現代パートはコメディタッチで描かれているのに対し、時代劇パートはシリアスなテイスト。そのコントラストも観る者に新鮮な印象を与え、演技巧者たちの見事なアンサンブルを堪能することができますよ。

『大河への道』

本作の原作となったのは、立川志の輔による新作落語。伊能忠敬記念館を偶然訪れ、忠敬が作成した地図の恐るべき正確さに驚愕した志の輔師匠が、その偉業を称えるべく仕立て上げられた物語は、2011年の初演以来大絶賛を浴び、いまなお多くの人に感動を与えています。

本作主演で企画を務める中井貴一も、そのひとり。「この新作落語を、何としても映画にしたい!」という中井貴一の熱意のもと、映画の製作が実現しました。

教科書に、ほんの2〜3行では書き表すことができないほどのドラマとロマンが詰まった、歴史発見エンターテインメント。鳥肌が立つような感動の物語を、是非、スクリーンで。

『ハケンアニメ!』

コチラも映画館で観たい!『ハケンアニメ!』 〜「好き」という気持ちは最強

直木賞作家・辻村深月による同名小説を実写映画化。もっとも成功したアニメの称号=「覇権」を取るべく、アニメ業界で奮闘する人々の姿を描いた『ハケンアニメ!』。

アニメ製作の裏側を舞台に、創作活動に従事する人々の苦悩や喜び、熱気にあふれた“お仕事ムービー”の大傑作。“好き”を貫こうと邁進する主人公たちの姿に、共感を覚える人も多いはず。

アニメ好きだけでなく、観る人すべてを魅了する胸熱エンターテインメントです。

『大河への道』

『大河への道』

大ヒット上映中

出演:中井貴一、松山ケンイチ、北川景子、岸井ゆきの、和田正人、田中美央、溝口琢矢、立川志の輔、西村まさ彦、平田満、草刈正雄、橋爪功
原作:立川志の輔「「大河への道−伊能忠敬物語−」(2022年1月5日よりPARCO劇場にて再演/漫画版:小学館ビッグコミックオリジナル増刊号にて連載中)
企画:中井貴一
脚本:森下佳子
音楽:安川午朗
監督:中西健二
主題歌:玉置浩二「星路(みち)」
製作幹事:木下グループ
配給:松竹
(C)2022「大河への道」フィルムパートナーズ

『ハケンアニメ!』

『ハケンアニメ!』

大ヒット上映中

出演:吉岡里帆、中村倫也、工藤阿須加、小野花梨、高野麻里佳、六角精児、柄本佑、尾野真千子
原作:辻村深月「ハケンアニメ!」(マガジンハウス刊)
監督:吉野耕平
脚本:政池洋佑
音楽:池頼広
主題歌:ジェニーハイ「エクレール」(unBORDE/WARNER MUSIC JAPAN)
配給:東映
(C)2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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