『コンビニエンス・ストーリー』成田凌×前田敦子、カオスな異世界へようこそ

【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1069回】

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

今回は、8月5日公開の『コンビニエンス・ストーリー』と『プアン/友だちと呼ばせて』をご紹介します。

『コンビニエンス・ストーリー』

映画館で観たい!『コンビニエンス・ストーリー』 〜三木聡監督が放つ、コンビニ・パラレルワールド

映画監督、放送作家、舞台演出家など、多彩な顔を持つ三木聡。さまざまな作品を通じてシュールな笑いを提供してきた奇才が、さらなる新境地を開拓したのが『コンビニエンス・ストーリー』。

もはや現代人の生活には欠かすことができない存在であるコンビニエンス・ストアを入り口にした、ちょっぴりカオスな異世界アドベンチャーが誕生しました。

『コンビニエンス・ストーリー』

『コンビニエンス・ストーリー』のあらすじ

若手脚本家の加藤は、現在、絶賛スランプ中。映画の企画を持ち込んでもまるで手応えがなく、悶々と悩む日々を過ごしていた。

そんなある日、恋人ジグザグの愛犬・ケルベロスに脚本執筆の邪魔をされてしまい、腹立ちまぎれにケルベロスを山奥に捨ててしまう。

しかしさすがに後味が悪く、ケルベロスを探しにふたたび山へと入っていくが、途中でレンタカーが突然故障。山のなかで立ち往生する加藤を助けたのが、霧のなかにたたずむコンビニ「リソマート」で働く妖艶な人妻・惠子だった。

彼女の夫でコンビニオーナーである南雲の家に泊めてもらい、難を逃れたかと思われた加藤だったが、時すでに遅し。彼は現実世界と切り離された異世界へと入り込んでしまっていた……。

『コンビニエンス・ストーリー』

『コンビニエンス・ストーリー』のみどころ

主人公の加藤を演じたのは、映画・ドラマと主演作が相次ぐ成田凌。次から次へと押し寄せるナンセンスなシチュエーションに戸惑いながらも、いつしか幻想の世界に取り込まれていく男を妙演しています。

そして人妻・恵子役には、前田敦子。ノワール映画のファムファタルを彷彿させるような存在感は、これまでの出演作とは一味違った妖艶さを醸し出しており、実に魅惑的。

共演には六角精児、片山友希、ふせえり、岩松了、渋川清彦、松浦祐也といった実力派キャストがズラリ。

個性あふれる俳優たちによって、濃厚すぎるキャラクターをどこまでも生真面目に体現してつくり上げられた世界観は、まさに奇々怪々。これも三木聡監督作品ならではの見どころと言えるでしょう。

『コンビニエンス・ストーリー』

どこまでも不条理で、その着地点が見えなければ見えないほど観る者をのめり込ませてしまう中毒性を持ち合わせている三木聡監督作品。かつて三木聡監督が発表した“脱力系コメディ”にハマった人ならば、敢えて既定路線を進まない本作にスリルすら覚えてしまう人も多いはず。

果たしてこれは喜劇か、悲劇か。はたまた悪夢か。それはあなたの目で確かめて。

『プアン/友だちと呼ばせて』

コチラも映画館で観たい!『プアン/友だちと呼ばせて』 〜アジアの才能がタッグを組んだ青春ムービー

意表をつく面白さで世界中の映画ファンを驚かせたタイ映画『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』のバズ・プーンピリヤ監督と、アジアの巨匠ウォン・カーウァイがタッグを組んだ話題作。

余命宣告を受けた青年が、親友とともに巡る旅。よみがえる甘くてほろ苦い思い出。そして、終着点で明かされる<ある秘密>。

交錯していく過去と未来が、切なくもリアルに胸に迫る、新たなる傑作青春ムービーです。

『コンビニエンス・ストーリー』

『コンビニエンス・ストーリー』

2022年8月5日(金)からテアトル新宿ほか全国ロードショー
出演:成田凌、前田敦子、片山友希、岩松了、渋川清彦、ふせえり、松浦祐也、BIGZAM、藤間爽子、小田ゆりえ、影山徹、シャラ ラジマ、六角精児
監督・脚本:三木聡
企画:マーク・シリング
配給:東映ビデオ
(C)2022「コンビニエンス・ストーリー」製作委員会

『プアン/友だちと呼ばせて』

『プアン/友だちと呼ばせて』

2022年8月5日(金)から新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、渋谷シネクイントほか 全国順次ロードショー
監督:バズ・プーンピリヤ
製作総指揮:ウォン・カーウァイ
脚本:バズ・プーンピリヤ、ノタポン・ブンプラコープ、ブァンソイ・アックソーンサワーン
主題歌:「Nobody knows」STAMP & Christopher Chu
出演:トー・タナポップ、アイス・ナッタラット、プローイ・ホーワン、ヌン・シラパン、ヴィオーレット・ウォーティア、AND オークベープ・チュティモン
原題:One for the Road
配給:ギャガ
(C)2021 Jet Tone Contents Inc. All Rights Reserved.

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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