『OUT』品川ヒロシ監督最新作、王道をいくヤンキー映画

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AIざっくり要約

  • 品川ヒロシ監督の実録ヤンキー映画『OUT』が公開、主演は倉悠貴で斬新な世界観を展開。
  • 荒井晴彦監督による小説の映画化『花腐し』が11月10日から公開、綾野剛の演技が高く評価される。
  • シネマアナリストの八雲ふみねが最新映画2作を紹介し、鑑賞を推奨した。

実験的な機能のため、正確性を欠く可能性があります。記事本文と併せてご確認ください。

【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1146回】

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

今回は、現在公開中の『OUT』と『花腐し』をご紹介します。

『OUT』

『OUT』

映画館で観たい!『OUT』 ~大ヒット映画『ドロップ』の後日譚が映画に……

2009年、自身の手で映画化して大ヒットを記録した、品川ヒロシによる小説「ドロップ」。その後日譚を描いた実録不良漫画「OUT」が、待望の実写映画となりました。

監督・脚本を務めたのは、もちろん品川ヒロシ監督。自身の大出世作『ドロップ』にも登場する井口達也の青春ストーリーが、鮮やかに動き出します。

『OUT』

『OUT』

『OUT』のあらすじ

かつては“狛江の狂犬”と呼ばれ、周囲のヤンキーたちから恐れられていた伝説の不良、井口達也。少年院から出所した彼は地元を離れ、西千葉で焼肉店を営む叔父夫婦のもとへ身を寄せて、更生を目指すこととなる。

保護観察中の身ゆえ、ケンカをすれば一発でアウト。少年院に逆戻りだ。しかし、何と出所当日に、千葉の暴走族「斬人(キリヒト)」の副総長・安倍要と、タイマンでケンカしてしまう羽目に。

ケンカには勝ったものの少年院に戻りたくない達也と、達也に負けたことを誰にも知られたくない要。このことを2人だけの秘密にするうちに、やがて彼らの間には不思議な絆が生まれてきて……。

『OUT』

『OUT』

『OUT』のみどころ

主人公・井口達也を演じたのは、倉悠貴。文字どおり体当たりの演技で、伝説の不良を体現しています。

共演には醍醐虎汰朗、水上恒司、JO1の與那城奨、大平祥生、金城碧海など、今後、映画・ドラマでの活躍が期待される大注目の若手俳優たちが集結。クセ強キャラを生き生きと演じる、そのガチンコ演技バトルは必見です。

また、ヤンキー映画において重要になってくるのが、ヒロインの存在。本作には、ヤンキーたちも一目置く皆川千紘という女性が登場しますが、演じたのは乃木坂46の与田祐希。男臭い不良の世界で、紅一点。チャーミングなだけではない、彼女の新たな魅力が開花しています。

さらに、じろう(シソンヌ)、大悟(千鳥)、品川ヒロシ監督の相方・庄司智春といった芸人たちが、“いい味を出している”のも見逃せませんよ。

『OUT』

『OUT』

仲間との友情、絆、ケンカ。近年大ヒットしたヤンキー映画『東京リベンジャーズ』や『今日から俺は!!』と比較されがちかも知れませんが、それらとは一線を画す独特の世界観を放っているのが本作の特徴。

登場人物たちが繰り広げるウィットに富んだ会話や、テンポの良いやり取りからは、見た目はイカツイ不良たちのちょっぴり可愛らしい部分が垣間見え、思わずニンマリしてしまうことも。

そしてやっぱり、いちばんの見どころは、アクションシーンの数々。キャストたちのキレのある動きは、とにかく痛快! 演じるキャラクターごとにアクションにも特徴があり、大きなスクリーンで観ると、その迫力に心を掴まれてしまうこと間違いなしですよ。

ヤンキー青春映画としてはもちろん、アクション映画としても秀逸なエンターテインメント作品。主人公たちが放つパワフルなエネルギーを体感して。

『花腐し』

『花腐し』

コチラも映画館で観たい!『花腐し』 ~綾野剛が体現する、ピンク映画へのレクイエム

廃れつつあるピンク映画業界で生きる監督の栩谷、脚本家志望だった伊関、そして2人に愛された女優・祥⼦。彼らが織りなす、切なくも純粋な愛の物語。

第123回芥川賞を受賞した松浦寿輝の同名小説を、荒井晴彦監督が大胆に脚色した映画『花腐し』。

綾野剛、柄本佑、さとうほなみ。3人の佇まいが実に美しく、全編にわたって降り続ける雨の湿り気が、じっとりと伝わってきます。

「ピンク映画へのレクイエム」という荒井晴彦監督ならではのモチーフを盛り込むことで、より文学性が増し、奥行きが生まれた本作。独自の色香をもつ作品へと昇華させた、その手腕には唸るばかり。

観終わったあと、いつまでも深い余韻に包まれる一作です。

『OUT』

『OUT』

『OUT』

2023年11月17日(金)から全国ロードショー
出演:倉悠貴、醍醐虎汰朗、与田祐希(乃木坂46)、水上恒司、與那城奨(JO1)、大平祥生(JO1)、金城碧海(JO1)、小柳心、久遠 親、山崎竜太郎、宮澤佑、長田拓郎、仲野温、じろう(シソンヌ)、大悟(千鳥)、庄司智春(品川庄司 )、渡辺満里奈、杉本哲太

原作:井口達也/みずたまこと『OUT』(秋田書店「ヤングチャンピオン・コミックス」刊)
監督・脚本:品川ヒロシ
音楽:武史(山嵐/The Ravens)
主題歌:JO1「HIDEOUT」(LAPONE Entertainment)
(C)2023『OUT』製作委員会
配給:KADOKAWA

『花腐し』

『花腐し』

『花腐し』

2023年11月10日(金)からテアトル新宿ほか全国公開
出演:綾野剛、柄本佑、さとうほなみ、吉岡睦雄、川瀬陽太、MINAMO、Nia、マキタスポーツ、山崎ハコ、赤座美代子、奥田瑛二
監督:荒井晴彦
原作:松浦寿輝『花腐し』(講談社文庫)
脚本:荒井晴彦、中野太
製作:東映ビデオ、バップ、アークエンタテインメント
配給:東映ビデオ
(C)2023「花腐し」製作委員会

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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