三谷幸喜監督最新作は、13年越しの念願の企画!

【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第686回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。支配人の八雲ふみねです。シネマアナリストの八雲ふみねが観ると誰かにしゃベりたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

 

今回は、9月13日から公開となる『記憶にございません!』を掘り起こします。

記憶喪失の総理大臣を主人公にしたシチュエーションコメディ

黒田啓介は、国民から“史上最悪のダメ総理”と呼ばれている総理大臣。ある日の演説中に、一般市民が投げつけた石が頭にあたり、一切の記憶を失ってしまう。

進めようとしていた政策はおろか、各大臣の顔や名前、国会議事堂の本会議室の場所、果ては自分の息子の名前さえ思い出せない。何と啓介は、金と権力に目がくらんだ悪徳政治家から、善良な普通のおじさんに変貌してしまったのだ。

この真実を知っているのは、秘書官3名のみ。国政の混乱を避けるため、啓介が記憶を失ったことは隠密にされ、秘書官たちのサポートにより、何とか日々の公務をこなして行った。

思わぬハプニングにより、あらゆるシガラミから解放されて真摯に政治と向き合うことになった啓介は、やがて本気でこの国を変えたいと思い始める…。

これまで様々な作品で笑いと感動を日本中に届けて来た、三谷幸喜監督。長編映画監督8作目となる最新作は、記憶喪失の総理大臣が主人公の政界コメディ。「もしも自分が、総理大臣になったら…」という、三谷監督の子供のころの空想から生まれたオリジナルストーリーです。

三谷映画と言えば、主役クラスの俳優がズラリと並ぶオールスターキャスティングが話題ですが、今作でも「メインキャストはほぼ全員当て書き」で、贅沢な顔ぶれが集結しました。

史上最低の支持率を叩き出した総理大臣・黒田啓介を演じるのは、中井貴一。三谷監督作品には欠かせない俳優だけに、絶妙な間合いで観客の笑いのツボを刺激します。

さらに黒田総理を支える首相秘書官・井坂にディーン・フジオカ、総理の妻・聡子には石田ゆり子、政界を牛耳る官房長官・鶴丸大悟に草刈正雄、そして総理をゆするタブロイド紙のフリーライター・古郡に佐藤浩市。

女優陣も華やかで、総理を支える熱い事務秘書官・番場のぞみに小池栄子、マイペースな官邸料理人に斉藤由貴、アメリカ初の日系女性大統領スーザン・セントジェームス・ナリカワに木村佳乃、総理と敵対する野党第二党首・山西あかねに吉田羊が、三谷幸喜の描く個性豊かなキャラクターに挑戦しています。

他にも豪華な顔ぶれが、スクリーンのあちらこちらに。メイクや衣装で見事に“化けて”いる、1度観ただけでは誰だか分からない“隠れキャラ”にも注目です。

総理の記憶喪失をひた隠しにしながら周囲を騙し続ける。その駆け引きの様子に、終始ハラハラドキドキ。政治をテーマにしたブラックユーモアの向こう側には、日々の喧騒から自分を見失いがちになっているオトナに向けた、ちょっとだけ前向きになれるメッセージが込められています。

観客の期待を裏切らない、三谷幸喜監督作品の真骨頂と呼べる1作です。

『記憶にございません!』

2019年9月13日(金)から全国東宝系にて公開
脚本・監督:三谷幸喜
出演:中井貴一、ディーン・フジオカ、石田ゆり子、草刈正雄、佐藤浩市、小池栄子、斉藤由貴、木村佳乃、吉田羊、山口崇、田中圭、梶原善、寺島進、藤本隆宏、迫田孝也、ROLLY、後藤淳平(ジャルジャル)、宮澤エマ、濱田龍臣、有働由美子
(C)2019フジテレビ/東宝
公式サイト https://kiokunashi-movie.jp/


八雲ふみね

映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。
機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。
初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。
トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com

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