過去と現在をつなぐ、切なくて不思議な四角関係

【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第704回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。支配人の八雲ふみねです。シネマアナリストの八雲ふみねが観ると誰かにしゃベりたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

 

今回は、10月11日公開の『空の青さを知る人よ』を掘り起こします。

社会現象を巻き起こした“あの花” “ここさけ”の長井龍雪監督最新作

『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『心が叫びたがってるんだ。』など、ヒット作を生み出して来た長編アニメーション監督、長井龍雪。

“大人も泣ける感動アニメ”として社会現象を巻き起こして来た長井監督の約4年ぶりの新作が、いよいよ公開となりました。

進路を決める大切な時期にもかかわらず、東京へ出てバンドをやることを目指し、大好きなベースを弾いて過ごしている相生あおいは、高校2年生。13年前に事故で両親を亡くし、唯一の家族である姉のあかねと暮らしていた。

当時、高校3年生だったあかねは、恋人・金室慎之介と一緒に上京するつもりだったが、断念して地元で就職。自分を育てるために多くのことを犠牲にして来た姉に対し、あおいは負い目を感じていた。

ある日、町の音楽祭に出演する大物歌手・新渡戸団吉のバックミュージシャンとして、慎之介が町へ帰って来ることに。そして時を同じくして、あかねと別れる前の慎之介が、13年前の過去から時を超えてあおいの前に現れる。

前2作と同じく埼玉県・秩父を舞台に、主人公・あおい、あおいの姉、そして姉の元恋人を巡るラブストーリー。声優キャストには、豪華俳優陣が名を連ねました。

地元の友人たちとも音信不通のギタリスト・金室慎之介と、13年前からやって来た18歳の慎之介・通称“しんの”を演じるのは、長編アニメーション映画の声優に初挑戦となる吉沢亮。金室慎之介のかつての恋人である相生あかねは、出演作が目白押しの吉岡里帆。その妹・あおいに、フレッシュな魅力の若山詩音。そして大物演歌歌手・新渡戸団吉には、松平健。

さらに主題歌は、大人気アーティスト・あいみょんが本作のために書き下ろし。作品に寄り添いながらも、あいみょんらしさが垣間見える楽曲により、ドラマティックに作品世界を彩ります。

大人になって誰もが感じるであろう、過去の理想と現実とのギャップ。女子高生だけでなく、30代の大人たちの揺れる心情も丁寧に描かれているので、世代を問わず登場人物たちに共感を覚えることでしょう。

ファンタジックなテイストでありながら、青春の甘酸っぱさと切なさに胸がキュンとする1作です。

『空の青さを知る人よ』

2019年10月11日(金)から全国東宝系にて公開
監督:長井龍雪
原作:超平和バスターズ
脚本:岡田麿里
キャラクターデザイン・総作画監督:田中将賀
音楽:横山克
主題歌:あいみょん(unBORDE/Warner Music Japan)
声の出演:吉沢亮、吉岡里帆、若山詩音、落合福嗣、大地葉、種ア敦美、松平健
(C)2019 SORAAO PROJECT
公式サイト https://soraaoproject.jp/

八雲ふみね

映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。
機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。
初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。
トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com

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