Carlos K.、コロナ禍の音楽シーンで実感する“前向きな変化”を語る「制作現場にも活気が戻ってきている」

Carlos K.、コロナ禍の音楽シーンで実感する“前向きな変化”を語る「制作現場にも活気が戻ってきている」

ブラジル出身の日系2世のトラックメイカーとして、様々なアーティストや番組に楽曲を提供しているCarlos K.さん。手がけた楽曲がレコード大賞・レコード大賞優秀作品賞などを受賞した経歴を持ち、2015年にはオリコン年間ランキング 作曲家部門1位を記録しました。

手がける音楽の幅は広く、CMソングから、西野カナ、Little Glee Monster、Crystal Kayといったアーティストや、AKB48や乃木坂46といったアイドル、またアニメソングやダンスミュージックなどでヒットを連発。ジャンルを問わないリスナー達から圧倒的な支持を集めています。

そんな日本の音楽シーンを牽引するCarlos K.さんに、今年一年を振り返ったご自身のこと、国内外の音楽シーンについて、またご自身の音楽のルーツについてなど、色々お話しを伺いました。 ーー2021年がそろそろ終わりを迎えようとしています。Carlosさんにとって、今年はどんな一年になりましたか?最近のお仕事も含めて教えてください。 今年は僕にとって一番忙しかった日々を過ごしたと思います。提供作品数は過去で一番多く、100曲近くリリースされた年になりました。

どの作品も思い入れがあり、アーティストの皆さんと素晴らしい制作の日々を過ごせたと思います。TVCMの音楽などもたくさん制作させていただき、仕事の幅が広がりました。 ーーこの2年のコロナ禍で、音楽制作の現場にも変化があったと思います。個人的に感じられる、良かった点、残念だなと思われている点をお聞かせください。 一番の変化は、自宅作業、遠隔での音源確認が増え、スタジオワークが一時的に減ったことです。

良い点は時間の使い方が自由になり、効率的に作業することができるようになったと思います。アレンジ作業を少ししたあとすぐに別曲のボーカルエディットを進めるなどができるので1日に何曲も触れるようになりました。

残念な点は立ち合いの作業が減ったのでアーティストさんとその場の熱量やグルーブを共有するのが難しくなったところだと思います。

ただ最近はそれも良い方向に変わってきて、だんだん制作現場にも活気が戻ってきている気がします。 ーーCarlosさんからご覧になって今年の日本の音楽シーンはどのようなものだったと考えますか? 新型コロナウイルスの流行によって、聞く曲や音楽を聞く環境が変わったと思います。

配信ライブなどが増え、逆に進歩したテクノロジーもあると思います。配信ならではのステージの見せ方なども発展し、その部分でいうとどこにいてもライブに参加できる未来の形が見えた気がします。

ただ、アーティストさんにとっては未だにお客さんが声を出せない状況が続いているので、前みたいに一緒に歌ったり、現場で一体感のあるライブをいつできるのかと心配をしていると思います。

またいつの日かみんなで一つになれる、声を出して一緒に歌を歌える状況が来れば良いなと思っています。 ーーまた、世界の音楽シーンについてはいかがでしょうか?日本と違いを感じること、また共通していることなどもお聞かせ下さい。 世界も同様だと思います。

以前にくらべて大型フェスなどは行いづらい状況があると思います。ただ、配信などを通して、世界中どこにいても発信でき、アーティストとファンがつながる機会も増えていると思うので、これからどんなアーティストが世界のあらゆる場所から出てくるのか楽しみです。

国は関係なく、スターが生まれる可能性が増えたと思います。 ーー今年の音楽のトレンドについて、感じられていることを日本・世界それぞれについて教えていただけますでしょうか。 日本では、アニメーションや絵を使ったPVだったり作品が増えた気がします。

顔を出さないアーティストが昔は珍しかったですが、今は多いと思い、アーティストを追いかけるというより、楽曲を追いかける傾向が増えたと思います。

それは世界も一緒で、ストリーミングが主流になったと同時に、昔はA面B面というような文化がありましたが(今もカップリングがあるのですが)だんだん進化してるなと思います。

楽曲の雰囲気でいうとやはり音楽は歴史を繰り返すので、レトロなミュージックや生音のサウンドをうまく織り交ぜたグルービーな楽曲が日本、世界両方とも今が主流になっている気がします。 ーー昨年に引き続き、今年も世界中が新型コロナウイルスの影響を受けた年になりました。そんな状況ならではだな、と思われる変化は日本・世界問わずありましたでしょうか? 配信ライブなどが一時期主流になり、今もテクノロジーの進化でその分野はVR機能なども含めて進化していくと思いますが、やはり生の人と人とのコミュニケーションが大事で、みんなそこに戻りたい、そこに戻るために努力するという傾向が見られた気がしました。

世界も一緒で、早く世界中誰もが交流して感動を共有できる社会に戻ると良いな、と個人的に思っています。 ーー自身の音楽観に影響を受けたアーティストやジャンルを教えてください。 ビートルズとボブディラン、尾崎豊さん、小室哲哉さん、ゴンチチさん、ヨーヨーマさんなど、他ジャンルに渡って影響をうけています。

音楽の最初の入りのジャンルはクラシックでした。 ーー仕事をする上でターニングポイントになった出来事はありますか? ブラジルの田舎のマテ茶工場で20歳の頃働いていました。

その時に一緒に働いていた住み込みのブラジル人たちは音楽の道を目指していて、毎週テープに自分たちの音楽を録音して、レコード会社に送っていました。

自分はどんな環境でも音楽を目指せる、努力ができることを知り、東京に帰りすぐデモテープを作り、レコード会社に送り始めました。その後採用が決まり、今へと続いています。 ーー音楽に携わる中で一番喜びを感じる瞬間はどんなときでしょうか。 アーティストのみんなと一緒に作ったものがリスナーの皆さんの元に届いた時です。

特にライブでみんなと一緒に携わらさせていただいた曲を聴く瞬間は、本当に嬉しいですね。 ーー来年の仕事で挑戦したいことや展望を教えてください。 ひたすら、今までと同じく最高の作品ができるように制作を頑張ることです。

映像作品なども作っているのですが、これからはより新しいテクノロジーや文化が創られていくと思うので、変化を楽しみながら努力していきたいと思います。

関連記事(外部サイト)