Hilcrhyme/TOC、“毎日に絶望した”創作の苦しみを打破したきっかけとは?「自分を描いてみよう」

Hilcrhyme/TOC、“毎日に絶望した”創作の苦しみを打破したきっかけとは?「自分を描いてみよう」

Hilcrhymeとソロ名義のTOCが、9月28日にニューアルバム「SELFISH」と「FOOLISH」を2枚同時発売し、2組がそれぞれニューアルバムを掲げたツアーを10月8日から全国6箇所で同時開催することが決定しました。 同一人物が、別名義の2つのプロジェクトのアルバムを同時発売するのは前代未聞の快挙となります。 2009年のHilcrhymeのメジャーデビューから13年の間に、Hilcrhymeのアルバム11枚、ソロ名義TOCのアルバム5枚、合計16 枚のオリジナルアルバムをリリースしている“多作”な彼。 今回は、そんな彼が、Wリリースとなった2枚のアルバムの制作秘話、詰め込んだ思いについて語ってくれました。

ーーアルバム制作をする上でキーポイントになった曲や難産だった曲などはありますか?

TOCさん(以下:TOC):Hilcrhymeでは「限界突破」という曲がキーポイントでした。前作「FRONTIER」の発表から一年で、二名義で二枚のアルバムを出すというのは未知の領域でした。

「FRONTIER」のツアー最中から制作を始めなければ到底間に合わないと思っていたんですが、なんとそのタイミングで作詞のペンが完全に止まってしまったのです。

理由は、Hilcrhymeでは「誰かに伝えるメッセージ」というテーマを大事にしてるんですが、それが枯渇してしまったんです。書きすぎてしまったという印象です。多作であるが故の出来事だったと思います。結局、作詞の手が進んだのは4月くらいからでした。

約半年間、何も進まなかった。その時は地獄の底にいるような感覚でした。毎日に絶望して、書けない自分を情けなく思い、とても苦しみました。

その時に「何も進まないなら、この苦しんでいる自分を描いてみよう」と思い、それがきっかけで一気にペンが進んで完成したのが「限界突破」です。

そこで、今自分が何を書きたいかに気付き、とことん自分について書いてみようと思って、そこからSELFISH(我がまま)というタイトルを思いつきました。   ーー選曲、曲順で基準になったことはありますか?

TOC:Hilcrhymeは、M1「Introduction -Morning Routine-」で夜明けをイメージし、そこから「あと数センチ」のダンスチューンに入り、テンションを上げる。そして「Be one feat.NITE FULL MAKERS」でガラッと空気を変えストイックな方向に持っていく。ここら辺はライブを強く意識して構成しました。そして終盤は「アクセサリ」で個性の大事さを訴え、「SELFISH」でこのアルバムの定義を示す。

9曲というボリュームは今、自分にとって、とてもいいサイズです。曲単体に関しても3番まで展開してるものは少なく、とにかくタイトに密に仕上げたかったです。

TOCの方は超攻撃的な一枚に仕上がりました。5曲というEPサイズなので曲順の流れはそこまで重視しませんでしたが、ちゃんとアルバムとして帰結するものにしたかった。全体的には解像度の高いオールドスクール的なものを目指していたので、年齢層問わず楽しんでもらえるのではないかと思います。TOCのツアーはライブハウス縛りなので、とにかくライブハウスを揺らすような音にしたかったんです。   ーーどちらもイメージカラーがグリーンですが、色合いに込められた意味はどんなものなのでしょうか。

TOC:テーマカラーを設けて作品づくりを久しぶりにやってみたかったんです。Hilcrhymeの4枚目のアルバム「LIKE A NOVEL」は青がテーマカラーでしたが、今回は自分が今シックリくるカラーが緑だったので二名義とも共通して緑にしました。色に込めた意味は、TOCのアルバムに「MIDORI」という曲で語っています。愛しい女性に見立て歌っているその歌詞は、22年ドップリ浸かっているHIP HOPへの愛を謳っています。

数年前からJ-POPとHIP HOPの境目が曖昧になってきて、「あれはヒップホップだ、これはヒップホップじゃない」論争をすっかり聞かなくなりました。

しかし、自分はそこを通ってきた世代のアーティストなので一度はこういう曲を書いてみたかったです。

【アルバム情報】

◆Hilcrhyme「SELFISH」 発売日:2022年9月28日(水) 形態:初回限定盤(CD+DVD):4,400円(税込)

通常盤:3,300円(税込)

◆TOC「FOOLISH」 発売日:2022年9月28日(水) 形態:初回限定盤(CD+DVD):3,300円(税込)

関連記事(外部サイト)