FEMM、新曲「Tic Toc」リリース&フォトグラファー『Liam Wong』によるMVを発表

FEMM、新曲「Tic Toc」リリース&フォトグラファー『Liam Wong』によるMVを発表

デビューアルバム『Femm-Isation』が、全米ビルボードチャート「World Albums」でTOP10入りを果たすなど、2010年代以降のフィメール・ラップ・シーンを切り拓いたマネキン・デュオ『FEMM』が、「You Got It」がアメリカでゴールドディスクを獲得したばかりの注目のR&Bシンガー『Vedo』との共作による新曲『Tic Toc』をリリースした。

アメリカ・イギリス・イタリア・インドネシア・スイス・デンマーク・ドイツ・中国・台湾と世界中でライヴを行ってきたFEMM自身が手掛けたリリックには、ある日のほんのひと時に過ぎないショーを、オーディエンスと共に永遠の時間にしようとする叶わぬ願いが込められており、クリスマスだと言うのに未曾有の不安が世界を包む中、誰しもが無意識に求めている人との繋がりを表現したエモいR&B / HIP-HOPに仕上がっている。

同時に発表されたのは、「ブレードランナー」や「AKIRA」といった80’s サイバーパンクの傑作における舞台であった “2019年(それらの作品が生まれた当時の近未来)”の先である2020年の現実の東京で撮影されたあまりに美しいMusic Videoだ。

監督を務めたのは、サイバーパンク・フォトの先駆者『Liam Wong』。『アサシンクリード』や『Far Cry』などを手掛けた世界的なゲームデザイナーで、アメリカの経済誌『Forbes』の『30 UNDER 30(世界を変える30歳未満の30人)』にも選出されているアート・ディレクター兼フォトグラファーでもある。

昨今、インターネット・カルチャーから、青・紫・ピンクのネオンカラーを基調とした夜を切り取った『#cyberpunk(日本では夜系と言った方がピンと来るかも知れない)』な写真やイラストがムーヴメントとなっているが、彼はまさにその先駆者と言える存在。自身のインスタグラムで東京をはじめとする大都市の退廃的でエモい夜景を次々に発表し、その写真集『TO:KY:OO』には、「ブレードランナー」の都市デザインを手掛けた『シド・ミード』や『メタルギア』シリーズで世界的な評価を得ているゲームデザイナー『小島秀夫』からも称賛が届いた。

今作は、新型コロナウィルスが発見される直前の2020年2月に、LIAMが直接来日して撮影された。SF映画に登場する近未来の東京のような圧倒的な映像美に登場するのは、FEMMの2体のみ。人影の一切ないガランとした空っぽの街で煌々と光を発し続けるネオンが虚しさを増長させる様子は、まるで、その後の世界(つまり、今のパンデミック下の状況)を予言していたかのようだ。

「永く留まってくれるものは、何一つない」というのは、今回の「Tic Toc」の歌詞の一節だが、その後に続く「Goodbye」というリフレインは、決して悲観的なものではなく、次に進むために必要な『決別』を表した彼女たちなりの提言にも聞こえる。時間だけは誰の元にも平等に訪れ、必ず何かを終わらせる。それは、良い時には悲しいことかも知れないが、今のように暗い時には歓迎すべきことだ。時計の秒針が刻む音をサンプリングしたトラックに乗せ、永遠などないと歌うウィンターソングには、確かに未来への希望が込められている。

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