海老蔵 1日最大11リットル!“水だけ生活”が物議…医師は「真似しないで」と警鐘

海老蔵 1日最大11リットル!“水だけ生活”が物議…医師は「真似しないで」と警鐘

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今年の11月、12月に、十三代目市川團十郎白猿の襲名披露興行を控える市川海老蔵(44)。準備にいそしむなか、彼のとある“デトックス方法”に注目が集まっている。

海老蔵は6月6日に更新したブログで《今日から水生活、水以外は口にしません》と綴り、水だけで3日間過ごすことを宣言。この日は《今日の目標は11リットルです》と掲げ、大量の水を飲み切る経過を記していた。そして9日には《成し遂げました!》と、水生活を完走させたと報告したのだった。

「海老蔵さんは実質3日と半日間、合計85時間にも及ぶ水生活を実行しました。飲む水の量は、専門家の計算に基づいて決めたそうです。ただ、慣れないためか、『睡魔に襲われる』と漏らすことも。その一方で、寝つきの良さや頭が冴えるといった効果も実感していた様子でした。この水生活はダイエット目的ではないようですが、初日に81.15kgだった体重が3日後には76.65kgにまで減ったそうです」(芸能関係者)

そんな海老蔵が水生活に挑戦するのは今回で3度目だといい、ブログに意気込みをこう綴っていた。

《毎回きついなーと思う、でも乗り越えた後の爽快感はやった人にしかわからないので、なんとも言えませんが、私的にはキツくてもやる価値はあり、でも三日目しんどいから乗り越えられるかなんとも言えませんが頑張る》

彼のブログによると水生活の内訳は、初日に11リットル。2日目は6リットルで、3日目は白湯と合わせて2リットルとのこと。それぞれ、1日かけて飲み切る方法のようだ。

水だけで3日間生活することにたいして、海老蔵は《専門家ついてますから大丈夫ですよ》と呼びかけていた。だが体調を心配する人もいたようで、SNSでは次のような声が上がった。

《メチャクチャ危ないですよこれ。専門家に相談しながら、って、専門家はすぐにでも止めるべきです》
《「何の」専門家に相談されているのでしょうか? 水中毒を引き起こしかねない行動を医者が同意するとは思えませんが》
《海老蔵は水以外もちゃんと口に入れてほしい》

■1日11リットルの水分摂取は「健康にプラスの効果なし」

果たして水だけで数日間過ごすデトックス方法には、どのような効果があるのだろうか? 反対にどのような危険性が潜んでいるのだろうか?

そこで本誌は、『医師が教える 最善の健康法』や『新装版「ニセ医学」に騙されないために』の著者で内科医の名取宏氏に話を聞いた(以下、カッコ内は名取氏)。

海老蔵の水生活について「効果があるとする医学的根拠はありません」と語る名取氏は、まず断食についてこう解説する。

「断食は肥満や過体重の人であれば、痩せた分だけは健康にプラスの効果はあるでしょう。ただ、断食が、普通にカロリー制限や運動を行うよりもよいかどうかはわかりません。海老蔵さんは体重が減ったようですが、断食していたので減るのは必然的と言えるでしょう。体脂肪だけが減っていればよいでしょうが、同時に筋肉も落ちているかもしれません」

今回、海老蔵が1日に摂取した水分量は最大で11リットル。このような大量飲水についても名取氏は「健康にプラスの効果はないと考えます」と言及し、デトックスについてこう指摘する。

「医学的にはデトックス全般に意味がないとされています。デトックスは“体内の毒素を排出することで健康になる”と謳っていますが、毒素とは具体的にどのような物質なのか。その方法で毒素は本当に排出されるのか。それらが示されることはほとんどありません。そして何よりも、デトックスする場合としない場合を比べて、どのような健康によい効果があるのか、臨床試験の結果などの証拠が提示されることはありません」

つまり海老蔵のデトックス方法は、医学的見地からすると効果がないということになる。さらに食事を摂らず、大量に飲水する行為は、「水中毒」などを引き起こす危険性もあるようだ。名取氏はこう説明する。

「水中毒もしくは低ナトリウム血症の危険があります。水中毒とは、水分を急速に多量に摂取することで、体内の電解質バランスが崩れてさまざまな症状が生じる病態です。典型的にはマラソンなどの持久系スポーツでの水分の摂りすぎや、精神的な理由で水を大量に飲んでしまう心因性多飲で起きます。症状は、頭痛、嘔気・嘔吐、痙攣、意識障害など多彩で、死亡することもあります。アメリカ合衆国では『Wiiが景品の水飲み大会で女性死亡』なんて事例もありました」

■「絶対に真似をしないようお願いします」

食べ物や飲み物から摂取されるナトリウムは、主に汗や尿となって体外へ排出される。だが水分を過剰摂取することで、この作用を担う腎臓の機能が追いつかなくなってしまうといい、名取氏はこう解説する。

「水を大量に摂取すると、腎臓は余分な水を尿として排出しようとしますが、そのときにどうしてもナトリウムを尿中に喪失します。水分で血液が希釈され、また尿中にナトリウムを喪失しますので、低ナトリウム血症となります。急激に低ナトリウム血症となると、血液の浸透圧が低下し細胞内に水分が移動します。とくに脳細胞に水分が移動すると、脳浮腫となってさまざまな神経症状が生じます」

それでは、1日に11リットルもの水を飲むにあたって、安全な方法はあるのだろうか?

名取氏は、「1日11リットルの水を飲むだけなら、ゆっくりゆっくり飲めば、腎臓が尿として水分を排泄しますので、低ナトリウム血症に陥る危険は少ないでしょう。ただ、断食と組み合わせるのがよくありません。ナトリウムの摂取がないのでナトリウムが不足します」と話す。

その上で、海老蔵のデトックス方法について、こう警鐘を鳴らす。

「腎臓や心臓に持病のある人はさらに危険性が高いと思われます。絶対に真似をしないようお願いします。危険が大きいわりに効果があるのかないのかわからないので、危険を冒してまでやるようなものではありません」

海老蔵にとって、「キツくてもやる価値がある」という水生活。幼い麗禾ちゃん(10)や勸玄くん(9)のためにも、健康を損なわないよう留意してもらいたい。

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