D.A.N.の新アルバムはまるでSF映画? 『TENET』に影響された楽曲も

D.A.N.の3年ぶりの3rdアルバム『NO MOON』は、新たな音色やラップが入ったことでよりグルーヴの強度が増し、格段と新しい音像が描かれている。

SF的な世界観をより深めていくっていうのが出発点でした。


「D.A.N.のSF的な世界観をより深めていくっていうのが出発点でした。コロナによってこれまでと真逆のエネルギーの中で生きていくしかない状況になって、新しい自分たちの音を見つけたかった。スタジオを構えたことによって、よりたくさんの時間を制作に充てられるようになったのも大きかったです。今までは演奏ベースに作ってたんですけど、録音物として柔軟に作れたのは明らかな違いですね」(櫻木大悟・Gt&Vo&Syn)

「新しい機材を買って、それをかなり使いました。(市川)仁也がチェロを始めたのもデカかった」(川上輝・Dr)

「前からラップを入れたいという話は出てたんですが、MIRRRORのTakumiに参加してもらって。今まで歌は(櫻木)大悟と(小林)うてなの声しか乗ったことがなかったので、選択肢が増えてより自由に作れた感じがします」(市川仁也・Ba)

「Antiphase」と名付けられたインスト曲が3曲挟み込まれ、全体を通してひとつのSF映画が描かれているような大作感がある。

「1つの時間軸の中で分断した3つのパーツが差し込まれるイメージでした。シーンが分断されて、五次元、六次元、それ以上の次元、未来や過去、今、全部一緒くたに飛びかうイメージもあって。映画の影響も大きいですね。例えばクリストファー・ノーランの作品は緻密で壮大でわくわくする部分もあって3人ともすごく好きなんです」(櫻木)

「ラストの『No Moon』はまさに『TENET』を観た直後に作った曲ですね。『デス・ストランディング』っていう分断されているアメリカを繋げていくゲームも3人とも好きで影響されてます」(川上)

音のイメージを拡張させるように鳴っていた歌詞についても変化が。

「前作ぐらいから大悟の心情がストレートに出た歌詞が増えていて。多面的にとれる歌詞とのバランスが面白いなと思いましたね」(市川)

「UKグライムをよく聴いてて。その直接的な強いワードを使うことで自分自身を表現するような男気に憧れた部分があったんです」(櫻木)

新たなアプローチによる学びは、「今後さらに発展していく手ごたえがある」と語る。

「ゆくゆくは、例えばハンス・ジマーとか、映画音楽的なアプローチの曲も作りたいですね」(市川)

3rdアルバム『NO MOON』。初のコラボ曲「The Encounters feat.Takumi」を含む全12曲収録。【通常盤(CD)】¥3,080 【初回限定BOX(CD2点+GOODS3点)】¥8,800(SSWB/BAYON PRODUCTION)

ダン 左から、市川仁也(Ba)、櫻木大悟(Gt&Vo&Syn)、川上輝(Dr)。2014年活動開始。’16年1stアルバム『D.A.N.』発売。’18年、2ndアルバム『Sonatine』のリリースツアーで初のアジアツアーを行う。

※『anan』2021年11月3日号より。写真・小林真梨子 取材、文・小松香里

(by anan編集部)

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