ありがとうの全部乗せ! 10周年記念『A.B.C-Z 10th Anniversary Tour 2022 ABCXYZ』ライブレポ。

今年デビュー10周年を迎えたA.B.C-Zが全国8都市でライブツアー『A.B.C-Z 10th Anniversary Tour 2022 ABCXYZ』を開催。10周年を記念して、メンバーTwitterも始動し、常に“スタートライン”の意識で新たな試みにチャレンジする彼ら。全身全霊で届けた2022年9月25日、神奈川ぴあアリーナMMの昼公演の模様をレポートします。

デビュー10周年新たなスタートとしてジャニーズ力を世に発信するA.B.C-Z。


2012年2月1日にジャニーズ初となるDVDデビューを果たし、2022年2月1日にデビュー10周年を迎えたA.B.C-Z。これまでの軌跡を振り返るアニバーサリーツアーのタイトル『ABCXYZ』に込められたのは、“Zで終わるけどまたすぐに始まるABC”という想い――。それは“歩みを止めることなく11年目につなげたい”という願いを軸に戸塚祥太さんが考案したそうだ。彼らがこれまでステージで披露してきたアクロバットやフライングなど、華麗なパフォーマンスが散りばめられた映像がスクリーンに映し出されると、5人でひとつの星の形になるフォーメーションでステージに登場!

セットリストは、去年のライブ『A.B.C-Z 2021 But Fankey Tour』の最後に歌唱した「灯」からスタートしたのが彼らの強いこだわり。同じ未来へと手をつないでいこうという希望を感じさせる曲に始まり、デビュー曲や「ずっとLOVE」など、シングル曲が盛り込まれた怒涛のメドレーで懐かしい気持ちに包まれる。

A.B.C-Zではジャニーズ1のアクロバット王である塚田僚一さんがかつて国立代々木競技場第一体育館のライブで連続30回のバック転技に成功させるなど、アクロバティックなパフォーマンスは恒例。

今回は「VIVA You達!!」で塚田さん扮する愉快なおばあさんのキャラクター・美婆が楽曲の振り付けを映像でコミカルにレクチャー。その後、皆で一体となってダンスした後は、葉っぱの水着風コスチュームに身を包んだ美婆の塚田さんが高いステージからバク宙で華麗に着地するという圧巻の技はさすがのひとこと。バク転やバク宙など、ジャニーズの伝統芸が光る見せ場からもジャニーズのエンターテインメントの伝統を受け継いでると感じられるのがA.B.C-Zのステージだ。

ソロ曲では戸塚さんがギターをかき鳴らしながら、言葉遊びがエモーショナルな「星が光っていると思っていた」で熱さを爆発させ、とっつーワールド全開。五関晃一さんは、眼帯にファーの衣装を身にまとい、狂おしい愛を謳う「story of us」で激しくシャウト。河合郁人さんはつんくさん作詞作曲の「君の優しさ VS 僕の愛情」でまっすぐなラブソングを歌い、アイドル力を発揮。

塚田さんは仲間との友情が詰まった「S.J.G」を「ソロ曲なくて、ごめん~」とメンバーも登場して歌いあげるところがらしさたっぷりだ。橋本良亮さんはスタイリッシュなダンスで決めた「Calling me」と自身が作詞したラブソング「Stay with me」を赤い薔薇を持って熱唱し、2曲それぞれ違う表情でファンを完全魅了!

MC中に着替えるため、じゃんけんをした5人。その結果、五関さんと戸塚さんのふたりだけがステージに残されると、「ふたりっきりのステージって何かドキドキするね(笑)」と五関さん。戸塚さんが「KinKi Kidsさんの疑似体験しています!」と言い出せば、「いいんですか? 光一くんをやっちゃって…」と大喜びの五関さん。そこから戸塚さんが自前のバンダナがツアー中に飛んでいった際、会場のファンに優しく投げつけた話に。「ロックだねぇ。俺はソロ曲で眼帯つけて。踊ってズレるたびになおしちゃう(笑)」と、思わずクスリと笑ってしまうステージ裏エピソードが飛び出す。

MC終盤、10月26日に新曲「#IMA」をリリースすることをスクリーンでサプライズ発表。作詞作曲・大黒摩季さん、振り付けは五関さんが担当とわかると、歓喜でこの日いちばんというほどにどよめく会場。さっそく、ステージでお披露目されたその曲は、恋する気持ちが痛いほど伝わってくる珠玉のラブバラード。

しっとりと歌った後に河合さんが「10周年の締めくくりみたいな曲」と紹介、振り付けを手掛けた五関さんは、「バラードなんですけど、ちょっと踊れる曲にしたいと。バラードによせて手振りを踊るのは、A.B.C-Zっぽくないので。この曲でこんな音とっちゃうの!?…っていうギリギリのところを攻めました(笑)」と、ダンスの制作裏話も。

これまでもA.B.C-Zのステージでは、巨大回転ブランコ「5Star」をはじめ、「5Rings」などサーカスさながらの装置で度肝を抜かれるパフォーマンスで魅了してきた。今回は後半の「Vanilla」から高さ10mとなる巨大な新装置「5bridge」が登場! この上下する装置に1人1人が乗ってレーザー光線が激しく飛び交う中で歌う姿は、どこか近未来的で鮮烈な印象を放つ。

続いて、『火花アディクション』では会場の盛り上がりが最高潮に高まる中、炎や火花が飛び散る演出でヒートアップ。A.B.C-Zの10周年を祝うにふさわしい盛大なステージに、彼らがここまで走り続けてきたことを祝福するムード一色に!

ラストに10周年を迎えることができた感謝の想いをそれぞれ熱く語った5人。まずは橋本さんが「僕たちA.B.C-Z、10周年ここまで来ることができました。もっとやりたい! 絶対に今年だけじゃなくて来年もあると信じて、僕たち一生懸命頑張っていくので、皆さん応援をよろしくお願いします」とひとことひとことを噛みしめながら、ゆっくり丁寧にファンに語りかける。

五関さんは、「デビュー前から皆さまの笑顔と声援と応援を活力にとにかくがむしゃらに走ってきました。皆さんに元気を頂いてきました。皆も僕たちにど~んと甘えちゃってください。辛いなって思う時、モヤモヤした時は、僕たちにどっぶり浸かってマイナス思考を吹き飛ばしていただいて。素敵な毎日を過ごしてほしいなと思います」と自分たちからパワーをチャージしてほしいと優しく微笑む。

塚田さんは「今日コンサートで一緒に楽しめたのは一番(の思い出)。10周年だけど、その前からファンの人だったり、デビューのタイミングからだったり。最近知ってファンになった人もいると思います。皆で絆を深め合って、楽しい場で一緒になって素敵な思い出を作れたらなと思います」と、どのタイミングでファンになった人もとりこぼさない。

パッションがほとばしっていた戸塚さんは、「いつも皆が声を出してくれたその気持ちが、今回は拍手にのっかっていることがすごく伝わっています。皆に対する“ありがとう”の気持ち、たくさんあります。もうバシバシでしたから。“ありがとう”の全部乗せでしたから。ちょっと胃もたれするんじゃないかな(笑)」と繰り返し“ありがとう”の言葉を伝え、「今日は、来られなかったけど。名前を呼びたいと思います。ジャニーさ~ん!!  A.B.C-Zを作ってくれてありがとう。10周年のコンサートで最高の景色を見させてもらっています。僕たちのことをいつも見守ってくれてありがとうございます。こんなに素敵なファンの方々、身近なスタッフの皆、関係者の皆さん、素敵な人たちに本当に人に恵まれてここまで来られました。“ありがとう”って言葉、その意味を深く噛みしめるそんな期間です」。

挨拶のラストは河合さんが「こうして皆さんに囲まれると本当に幸せを感じています。無敵になった気持ち。ずっとステージに立ち続けて、皆さんにパワーを与え続けていきたいと思います。そして僕たちにパワーをたくさん飛ばしてきてください。今日、会場に来られなかった人も、日本全国からきっとパワーを送ってくれていると思います。そして、15年、20年と共に歩んでいきましょう」と、この先もずっと走り続けることを、胸を張って堂々宣言。

「皆に応援してもらっている僕らではあるけど、逆に皆の力になりたい」という熱い想いが伝わってきた挨拶の気持ちそのままに、アンコールでは「サポーターズ!」を。「僕たちのパワーは皆さんのパワーに、皆さんのパワーは僕たちのパワーに!」というメッセージを叫んでいた河合さん。10年間がむしゃらに走り続けてきたA.B.C-Zは、ジャニーズイチ “全力”が似合うグループ。今までも、そして、11年目のこれからも、いつだって全力・全身全霊の彼らが放つ、愛する皆を全力でサポートしたいという力強い願いは、聴く者の背中を優しく押してくれる。

写真・小池理恵、取材、文・福田恵子

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