多部未華子、今から勉強したいのは「お金」のこと

“多部ちゃん”の愛称で知られる多部未華子さんに、外出自粛期間中の過ごし方など、プライベートな話を聞きました。

20代後半の女性は仕事に、結婚に悩む、そんな時期です。


――ドラマ『これは経費で落ちません!』や『私の家政夫ナギサさん』など、最近は等身大の女性を演じることが多いですが、いわゆる“アラサー”世代を演じる面白さをどこに感じますか?

多部:20代後半に感じる、仕事に対する向き合い方とか、これからの人生どうしていくのか、変わるなら今しかないんじゃないか…という女性特有の焦りや思いはわかります。“ナギサさん”で言えば、仕事が順調でどんどん大事な仕事を任されるようになり、任されたら断れないメイはバリバリ仕事をするけれど、周りには結婚していく人もいて。本当にこれでいいのかな、って思いながらも仕事にはやりがいを感じるし…という葛藤には、わかるわかる、と思いながら演じていました。20代後半って、女性はそういう時期なんでしょうね。私も27〜28歳ぐらいの時はまさにそう。今は仕事が楽しいけど結婚もしたい、でも旅行もしたいから結婚なんてしていられない、とか(笑)。独身を謳歌してる友達と話しているとやっぱりこっちが楽しいって思うし、結婚して子供を連れている友達とランチをすると、こういう幸せもいいな、って揺れ動いて。私、悩みは全部友達に話すタイプなので、そういう時は友達に聞いてもらって心を落ち着けていましたけど。

――多部さんもそうなんですね。

多部:変わらないですよ、私もひとりの女性、みんな一緒です(笑)。

――お友達は、同じ業界の方が多いんですか?

多部:ほぼ一般の人ばかりです。でも、友達は私の仕事を応援してくれているし、私は私で毎日営業を頑張っているOLの友達の仕事ぶりを聞いてすごいなって思うし。尊敬し合いながら生きていると思います。今は、20代後半の悩みは抜けて、親友たちと楽しい毎日を送っています。

――今年31歳になりましたが、30代をスタートしていかがでしょう。思い描いていた感じですか?

多部:まだわからないですね。20代は、1本作品を終えたら少し休んで次の作品へという感じでしたが、今年は、コロナの影響で“ナギサさん”の撮影も序盤で一度止まってしまって。そこで少し考えたんですが、より深く濃く人と関わりながらお芝居を楽しんでいきたいなって思うようになりました。30代は一つ一つの作品を大事にしていきたいなって。

――今後はどんな作品や役にチャレンジしたいですか?

多部:作品や役というよりも、この方とお芝居してみたいとか、あの映画監督とご一緒したいというのが一番ですね。そしてフタを開けて撮影に臨んだら現場が楽しかった、というのが理想です。

――お話を伺っていると、すごく肝が据わっているように感じます。

多部:そう言われるし、確かにあまり動じないタイプかも。繊細さは、かけらもないと思います(笑)。

――それは意外でした。役に引きずられたり、役から学ぶことはあったりするのでしょうか。 

多部:何かしら学んでいるとは思うんですが…でも引きずられることはないですし、役によって自分が変わるきっかけになったというようなこともないですね。役は別物ですから。それに、仕事とプライベートは自分の中できっぱり分けていて、現場に入ってメイクをして衣装に着替えたら自動的にスイッチが入るし、撮影が終わって「お疲れさまでした」と自分で言った時にスイッチをオフにできます。

――はっきりしていますね。自粛期間中はどのように?

多部:毎日自炊をしていたんですが、怠けてきちゃって。撮影が再開した時に、髪は切ればいいけど体型が変わってしまったらまずいと思って、友達とテレビ電話を繋げて、ユーチューブのエクササイズをするようになりました(笑)。今日はこれをやろうって決めて「せーの」で再生ボタンを同時に押して。それを毎日1時間ぐらい。

――毎日はすごいですね。どんなエクササイズですか?

多部:最初は日本のユーチューバーの方たちでしたが、そのうちいろんな国のエクササイズをしてみようとなり。南米のズンバ、タイの腰まわりをシェイプするエクササイズ…という感じで、それぞれが探してきたものをやっていたので飽きなかったですね。でも一番効いたのは、韓国のチョン・ダヨン先生のエクササイズかな。

――話題になりましたね。ほかに、自粛生活に変化はありましたか?

多部:私デパートが好きで、自粛前は上から下まで全部の階を見て回るほどだったんですが、それも行けない状況になったら行かなくてもいいかなって思ったり。2日に一回は友達とごはんを食べにも行っていたのですが、それもできなくなったけど苦じゃなくて。制限されてストレスを感じるというより、できなくなっても苦じゃないものが多いということがわかりました。必要なものだけを選べるようになったのかもしれない。

――そのぶん趣味に没頭したり?

多部:実は、趣味がないのが悩みなんです。もともといろんなことに興味がないのに加え、続かないというWパンチで(笑)。ただ、そろそろしっかりとお金の勉強をしないとなとは思っています。生活の中で何にどのぐらいお金を使っているのかをあまり把握していないので…。あ、そうそう、ユーチューブを見るのが好きなんですが、最近、税理士ユーチューバーさんのチャンネルを見つけて。ホワイトボードとかを使ってわかりやすく説明してくださるんですが、それでも私にはハードルが高いです。ただ、1年ぐらい前からやっとカードの明細を細かく見るようにはなりました。見たところで、普通だなって思いましたけど(笑)。派手にお金を使って生きるタイプでもないですし。

――今回演じた直実のように、タワマンに住むような生活は?

多部:高いところは怖いのでムリです。そもそも、お風呂に入る時になんでこんな上空で裸にならなくちゃいけないんだろう? って思っちゃう。だから住めないですね(笑)。

両親との死別をきっかけに、愛猫ハルと一緒に都心の高層マンションに住むことになった直実が、出会いや死を経験しながら、葛藤を乗り越えていく。監督/青山真治 原作/小竹正人『空に住む』(講談社) 出演/多部未華子、岸井ゆきの、美村里江、岩田剛典ほか 映画『空に住む』は10月23日(金)より全国ロードショー。

たべ・みかこ 1989年1月25日生まれ、東京都出身。2002年に女優デビュー。近年の出演作は主演ドラマ『これは経費で落ちません!』『私の家政夫ナギサさん』、映画『あやしい彼女』『アイネクライネナハトムジーク』、舞台『ドクター・ホフマンのサナトリウム〜カフカ第4の長編〜』ほか多数。

ジャケット¥52,000 スカート¥48,000(共にBAUM UND PFERDGARTEN/UNIT&GUEST TEL:03・5725・1160) トップス¥28,000(kotohayokozawa)  リング、右手中指¥10,000(Folk/N/UTS PR TEL:03・6427・1030) その他はスタイリスト私物

※『anan』2020年10月28日号より。写真・野呂知功(TRIVAL) スタイリスト・岡村春輝 ヘア&メイク・光野ひとみ インタビュー、文・若山あや

(by anan編集部)

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