古川雄大「どこかミステリアスで…」 色っぽさを感じる俳優の特徴は?

舞台の上で映える、漫画から抜け出たような頭身の持ち主。そのノーブルな雰囲気もあって、『エリザベート』の黄泉の帝王・トートや、『黒執事』の悪魔で執事・セバスチャンといった、この世のものではない役柄もリアルな存在としてそこに具現化させてしまう古川雄大さん。

「トートは、“死”という本能に訴えかけるような存在なので、官能的という言葉にぴったりな存在なのかもしれません。まさに色気の塊で、俺に酔いしれろと迫っていく。ご覧になった方が、あれを観てすごく惹かれるのはわかる気がします。ただ、トートの官能的な部分をどう出していったらいいか、まだ自分ではよくわかっていないんだと思います」

と自己分析。しかしそれでも古川さんが演じると、どこか妖艶さを感じさせるのだから不思議だ。ちなみにご本人が色っぽさを感じる俳優は、目が印象的な人。

「ちょっと見透かすじゃないですけれど…。ご本人はどこかミステリアスで、こちらはもっと知りたいと思わされる。少し何かを秘めたダークな感じというのかな」

古川さんにもその要素を感じます、と伝えると「意識的にそれを醸し出せるようになれば、もっとガンガンいけるんですけれど…」と生真面目な一面をのぞかせた。

「トートって、どこかナルシズムじゃないですけれど、俺に酔いしれろ、みたいなところがあるキャラクターだと思うんです。でも、意識的にやるのは自分に酔いしれているだけで、少し違うんじゃないかなと。僕は自分自身で音楽を作っていることもあって、どうしたら曲や歌詞が人の心に響くかを考えたりもします。でも、僕が音楽を聴いている時に、五感以上のものに触れる瞬間っていうのがあって、すごくハッピーな曲なのに泣けてくるみたいなことがあるんです。楽曲の中に何か作為的なものが見えてしまったら、たぶんそうなれないはずで…。両方のバランスをいい塩梅で表現できたら、その領域にたどり着けるのかな」

官能を刺激する、古川雄大のこの役


『エリザベート』 2019年

少女漫画から抜け出たような、妖艶で美しいトートに魅了される。ハプスブルク帝国最後の皇后・エリザベートと、彼女に魅了された黄泉の帝王“トート=死”との愛を、歴史になぞらえ描いた壮大なラブストーリー。古川さんは’12年に、エリザベートの息子・ルドルフ役で今作に初参加し、’19年にトート役に。この世のものとは思えない妖艶なトートは大きな話題に。写真提供:東宝演劇部

『モーツァルト!』 2018年

不器用でピュアすぎるモーツァルトが痛々しく愛おしい。世界的音楽家、ヴォルフガング・モーツァルト。比類なき音楽の才能を持ちながら、遊び好きで人間的な一面を持つ彼の葛藤や、天才ゆえに家族や恋人にさえも理解されない苦悩や孤独を描き出す。’18年に初参加し、今回が2度目の主演。まっすぐにしか生きられない不器用なヴォルフガングの姿が切ない。4月8日から帝国劇場で上演。ヴォルフガングは山崎育三郎さんとのWキャスト。札幌、大阪公演も。写真提供:東宝演劇部

ふるかわ・ゆうた 1987年7月9日生まれ、長野県出身。2007年に俳優としてデビューし、翌年には音楽活動もスタート。数々のミュージカル作品のほか、近年は、連続テレビ小説『エール』ミュージックティーチャー・御手洗役など映像作品にも数々出演。

コート¥453,000 タートルネック¥120,000 パンツ¥78,000(以上エルメネジルド ゼニア/ゼニア カスタマーサービス TEL:03・5114・5300)

※『anan』2021年2月10日号より。写真・森山将人(TRIVAL) スタイリスト・森田晃嘉 ヘア&メイク・カスヤユウスケ(addict_case) 取材、文・望月リサ 撮影協力・AWABEES BACKGROUNDS FACTORY

(by anan編集部)

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