日本の音楽シーン彩ったキティ・グループ!一夜限りの夢の共演を独占放送

コンサート、映画、舞台など、あらゆるエンターテインメントをジャンル問わず紹介する番組『japanぐる〜ヴ』(BS朝日、毎週土曜深夜1時〜2時)。3月23日(土)深夜放送の同番組では、2018年10月に開催された『CLUB CITTA’ 30th Anniversary Flying KITTY Party 2018』の模様を紹介する。

このイベントは、「川崎・CLUB CITTA’」30周年イベントの一環として10月4日〜7日にわたって開催されたもの。1970〜1980年代のシンガーソングライターシーンを牽引したキティ・グループに所属したアーティストが多数出演し、懐かしいナンバーと豪華な共演が話題となった。番組では2週にわたって同イベントの模様を独占放送する。

キティ・グループは、音楽プロデューサーの多賀英典氏によって1972年に設立(※1994年からユニバーサルミュージックグループへ)。

シンガーソングライターの小椋佳や井上陽水をはじめ、安全地帯、RCサクセション、久保田利伸、高橋洋子、BARBEE BOYS、高中正義、レピッシュ、楠瀬誠志郎、中西保志、ヒルビリーバップスなど多くのアーティストを輩出し、昭和の歌謡曲/ニューミュージックのシーンを作ったレーベルのひとつだ。

イベントには、小椋佳、高中正義、来生たかお、久保田利伸、BARBEE BOYSのKONTAと杏子、仲井戸麗市など同レーベルと縁のあるアーティストが多数出演し、時代をつくった名曲の数々を披露した。

23日の放送では、高中正義、来生たかお、小椋佳のステージを中心に紹介する。

日本屈指のギタリストである高中正義のナンバー『渚・モデラート』は必見だ。『BLUE LAGOON』と並び称される高中を代表するギターインストの名曲で、70〜80年代を席巻したA.O.Rサウンドといぶし銀のギターテクニックが光る。イエローのスーツにブルーのギターというコントラストもまぶしく、一瞬で聴く者を南国の楽園へといざなってくれるようだ。

来生たかおは、中森明菜のデビュー曲として1982年に提供した『スローモーション』のセルフカバーを始め、1981年の『Goodbye Day』、1976年のデビューアルバム『浅い夢』に収録の同名曲などを披露した。『スローモーション』は、中森のボーカルとはまた違い、より深くしっとりとしたムード。大人の味わいが同曲に新たな光を当てていた。

さらに、高中正義とのコラボレーションで披露した『夢の途中』は、実に貴重な共演だ。

同曲は、1981年にミリオンヒットを記録した薬師丸ひろ子のデビュー曲『セーラー服と機関銃』のセルフカバー。同曲が主題歌になった映画『セーラー服と機関銃』は、キティ・グループが角川春樹事務所と提携して製作していたという経緯もある。

キティを代表するこの1曲が、来生の歌とピアノ、そして高中のギターで披露されるのは、きっとこれが最後だろう。

◆高中正義・来生たかお・久保田利伸が夢の共演!

小椋佳は、中村雅俊に提供した『俺たちの旅』、布施明に提供した『シクラメンのかほり』といったキティ創生期のヒット曲をセルフカバーで披露した。『俺たちの旅』は、1975年から放送された同名ドラマの主題歌で、高度経済成長期の日本で自由を謳歌する若者を描いた青春ドラマの金字塔だ。

『シクラメンのかほり』も同様に1975年の楽曲で、布施明は同年の「第17回日本レコード大賞」で大賞を受賞し、「NHK紅白歌合戦」にも出場。これを機に小椋佳への注目度も高まった。温かく深みのある小椋のボーカルで名曲が甦る。

番組では、ライブ後に行われた小椋佳のインタビューも放送。

小椋は、「19歳か20歳から歌をつくり始め、出会いに恵まれた。キティ・グループの創始者=多賀(英典)ちゃんと、飲みながら僕の曲を聴いてもらったら、“君はいらないけど曲だけほしい”と言われて(笑)。そこからキティの歩みが始まった。歌謡史を綴ると同時に、みなさんそれぞれの自分史と重ねながら聴いていただけたライブになったと思う」とイベントを振り返り語っている。

また、高中正義・来生たかお・久保田利伸による夢の共演も見逃せない。

3人が披露したのは、1981年に来生が大橋純子に提供した『シルエット・ロマンス』だ。大橋が当時歌ったアレンジとは違うバラード調で、よりしっとりと大人味にあふれた歌と演奏は聴き応えがある。久保田のセクシーで深みのあるボーカルと、高中の泣きのギターの絡みは絶品だ。

日本の歌謡シーンは、作詞家・作曲家と歌い手が分業することで成り立っていた時代を経て、1970年代に自作曲を自分で歌うシンガーソングライターが登場、1980年代にはそのシンガーソングライターが歌い手に楽曲を提供することが増えていった。

そうした常に変遷する日本の音楽シーンを支え、多くのヒット曲を生み出したキティ・グループの歴史を紐解いた同イベント。時代を映す代表的なメロディの数々は、番組を通してでも実に新鮮に耳に届くことだろう。(文=榑林史章)

※番組情報:『japanぐる〜ヴ』
2019年3月23日・30日(土)深夜1:00〜深夜2:00、BS朝日

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