「滝沢歌舞伎」を継承したSnowManの“覚悟” 新たな演出で舞台はさらに成長

 ジャニーズJr.の9人組「SnowMan」。メンバーの岩本照(25)の本番前の言葉に継承への覚悟がにじんでいた。平成から令和へ2つの元号で同じステージに立てる喜びを「望んでもできない運命、定めなのかな」と前置きし「50年、100年たってもSnowManがやったと歴史に刻められたらなと思います」と確固たる継承の意志を込めたのだ。

 東京・新橋演舞場で10日に開幕した「滝沢歌舞伎ZERO」。昨年末でプロデューサーに転身した滝沢秀明氏(37)が2006年に新橋演舞場で上演した「滝沢演舞場」が源流だ。

 13年間、滝沢氏が務めた主演の座をSnowManが引き継いだ。通算約800公演。毎年新たな演出を加味し、常にスリリングなステージで楽しませるのが、ジャニーズエンターテインメントの強みだ。

 第1部が約70分、休憩30分をはさみ、第2部が約65分。計2時間45分。ちょうどいい長さだ。疾走感が持ち味だけに、時間はあっという間に楽しく過ぎていく。

 300万枚の桜吹雪が一気に降る冒頭の演出でまず度肝を抜かれる。どうやってこれを次の場面できれいにするのか気になったが次の場面ではほぼきれいになっていた。

 前半は殺陣や和太鼓、ダンス、歌など和風エンタメの宝箱のように進み、終盤で歌舞伎の要素を取り入れた「滝沢歌舞伎」が披露される。

 第2部の演目は「満月に散る鼠小僧〜望んでいたのは、笑いあり、涙なし」。大詰めでは、9トンの水を使い客席の前方まで水浸しにして驚かせた。ステージ上に吹き上がる水柱、その間を行き来する大立ち回り。ほんの少しでお茶を濁すようなしょぼくれた演出ではなく、約10分間、圧巻の場面が続く。ラストには「季節外れの雪を降らす9人組でありたい」(岩本)という意外な演出も仕掛けられている。

 1月に9人体制になったSnowMan。東京公演には新メンバーのラウール(15)が加わった。他のメンバーと10歳ほど若いため、みんなからは弟扱い。「皆さんより経験値が浅い」と自らの立ち位置をとらえるラウールだが、確実にグループ内に新たな化学反応を巻き起こしている。

 継承者9人が今後「滝沢歌舞伎」をどう成長させていくのか。エンターテインメントの継続性を感じさせる舞台だ。

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