美空ひばり没後30年、最も愛される曲は… 上位30曲、命日24日に発売

美空ひばり没後30年、最も愛される曲は… 上位30曲、命日24日に発売

美空ひばりシングル曲出荷枚数ベスト10

 昭和と平成つなぐ「川の流れのように」 

 美空ひばりさんが平成元年に52歳で亡くなって24日で30年。不世出の歌手は生前、約1500曲もの録音を残したが、果たしてどの歌が人気なのか。デビュー曲「河童(かっぱ)ブギウギ」(昭和24年)以来、ひばりさんの音楽商品を販売し続けている日本コロムビア(東京都港区)が、最新のデータを基に順位を割り出した。(石井健)

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 同社は3月、ひばりさんがシングル盤で発売した517曲について、最新の工場出荷枚数を集計した。この数が多いほど売れたことになる。

 その結果、最多は秋元康が作詞し最後のシングルとなった「川の流れのように」(平成元年)で、205万枚だった。

 同曲について「おふくろが、初めて自分からシングル化を望んだ」と明かすのは、ひばりさんの長男で、ひばりプロダクション(港区)の加藤和也社長(47)だ。同曲はアルバム「川の流れのように〜不死鳥パートII」(昭和63年)の掉尾(とうび)を飾る歌として世に出た後、平成元年1月、シングルでも発売された。

 「おふくろは、この歌について『これで、またひとつ新しい世界に踏み込んでいける』と喜んでいた。実際、平成生まれの方たちとおふくろをつないでくれた」と加藤社長は振り返る。

 2位は、「柔」(昭和39年)で195万枚。日本コロムビアによると、昭和63年に集計した際は、この歌の出荷枚数が最多だった。平成はCDが爆発的に売れたこともあり、平成生まれの「川の流れのように」は「柔」を抜いた。

 以下、「悲しい酒」(155万枚)、「真赤な太陽」(150万枚)、「リンゴ追分」(140万枚)…と続く。

 同社は、没後30年にちなみ、出荷枚数の上位30曲を集めてアルバム「美空ひばりベスト30」とし、ひばりさんの命日である24日に発売する。「ひばりさんのヒット曲集はたくさん出ているが、データに基づいて選曲したのはこれが初めて。ある意味、本物のヒット曲集となっている」(同社)と話す。

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 ひばりさんの誕生日である5月29日には美空ひばり後援会が毎年恒例のイベント「美空ひばり生誕祭」を催し、会場の浅草公会堂(台東区)には今年も約1千人のファンが集まった。トークショーや音楽鑑賞でひばりさんをしのんだ。加藤社長も登壇し、令和になったことをきっかけにひばりさんの全音楽商品の累計出荷枚数を集計したところ、1億枚を突破していたと発表した。

 客席の主婦、高橋孝子さん(72)は、7歳の頃、両親に連れられて都内でひばりさんの舞台を見て以来のファン。「当時は全席自由で、通路まで観客であふれ、大変な熱気でした」と昨日のことのように振り返る。

 「このイベントはもう7、8回来ているけど、たとえ映像だけだとしても、ひばりさんに会える。そう思うと、ワクワクするの。ドキドキするのよ」と、ひばりさんへ寄せる深い愛情を語った。

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【用語解説】美空ひばり

 昭和12年5月29日生まれ。横浜市出身。24年に「河童ブギウギ」でレコードデュー。平成元年6月24日に亡くなるまで40年にわたって日本歌謡界の一線で歌い続けた。「悲しき口笛」「東京キッド」「悲しい酒」「愛燦燦(さんさん)」などヒット曲多数。元年7月に女性初の国民栄誉賞。

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