安藤美姫 4回転目指す紀平梨花に辛口アドバイス「ジャンプが物足りない」

紀平梨花がオータム・クラシックSP首位 紀平ジャンプに安藤美姫氏は物足りないと指摘

記事まとめ

  • 紀平梨花が、今季初戦のオータム・クラシックSPでトリプルアクセルを決め首位に立った
  • しかし安藤美姫氏は紀平梨花のジャンプについて、坂本花織に比べ物足りないと指摘した
  • 安藤美姫氏は羽生結弦についても分析し、「頑固なところがあるから強い」と述べている

安藤美姫 4回転目指す紀平梨花に辛口アドバイス「ジャンプが物足りない」

安藤美姫 4回転目指す紀平梨花に辛口アドバイス「ジャンプが物足りない」

紀平にアドバイスを送った安藤

 元フィギュアスケート女子日本代表で、世界選手権を2度制した女子初の4回転ジャンパー・安藤美姫(31)が13日、東京・渋谷のスペースJで開かれた「J SPORTS フィギュアスケートアカデミー」で、表現力やコーチングに関する講演会を行い、本紙の独占インタビューに応じた。

 折しもカナダでは今季初戦「オータム・クラシック」(日本時間13日)が開幕。女子ショートプログラム(SP)では、昨季グランプリファイナル覇者で今季初戦の紀平梨花(17=関大KFSC)が、トリプルアクセル(3回転半)を決めて78・18点で首位に立った。平昌五輪銀メダルのエフゲニア・メドベージェワ(19=ロシア)が、75・14点で2位に続いている。

 紀平はフリーで4回転サルコーを披露する可能性を示唆している。その紀平について、4回転の元祖である安藤は「決して質が悪いわけではないが、スケールの大きい坂本花織選手(19)と比べるとジャンプが物足りない。同じジャンプでも飛距離、高さで加点が大きいのは坂本選手。トリプルアクセルを跳んで、メドベージェワ選手と3点しか差がないのは、スピンや5コンポーネンツ(構成点)をもっと伸ばす必要があるということ。そうしないとジャンプがもっと生きてこない」と指摘した。

「スピンや5コンポーネンツと、4回転の練習を並行してやっていく。4回転は、すぐに実戦という練習でなくていい。練習し続けていれば、いずれ体が自然に動くようになっていく。まずは前者を鍛えてベースを作り上げることが大事。そうしておくことで、仮にリスクのある4回転がなくても十分に戦うことができる」

 女子の4回転は、成功させたとしても、質を向上させる余地があり、強力な武器にするには時間がかかる。だが、世界を見れば、ロシアからは力をつけたジュニア勢がシニア入りし、2022年の北京冬季五輪が激戦となることは間違いない。まだ伸びシロはある。紀平を日本のエースと認めるからこそ、あえて辛口でさらなる成長を促した。

 また、4回転半ジャンプの回転力向上のため、ハーネスをつけて5回転の練習を取り入れている五輪連覇中の羽生結弦(24=ANA)については「捻挫ぐせがついているので、自分との相談になる。彼はとても頑固なところがあるから強い」と分析した。

 一方で「まだ若いし、自分が王者として引っ張っていかなければという正義感が強い。強い気持ちで無理をしすぎてしまうことがないようにしてほしい」と心配した。

 安藤によると「一時期は男子が4回転をやらなくてもいい時代があったが、採点方法が挑戦しやすく改善された。そう遠くない未来に、男子選手の皆が余裕で4回転を1、2回演技に盛り込んでくる時代が来る」という。王者として、進化するライバルたちに負けるわけにはいかない。王者としての責任感、強烈なプライドから、羽生は一歩先を行くべく努力を欠かすわけにはいかないのだ。

 同イベントは安藤をはじめ、小塚崇彦、無良崇人、鈴木明子ら世界を知る元トップスケーターを迎え、23日まで同所で行われる。安藤は20、21日にも出演予定。講演あり、ワークショップありと盛りだくさんの内容だ。

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