N国「NHKをぶっ壊す!」は流行語大賞ムリ?

N国「NHKをぶっ壊す!」は流行語大賞ムリ?

笑顔で「NHKをぶっ壊す!」と指さす立花氏

 NHKから国民を守る党の立花孝志党首が29日に会見し、神奈川県海老名市長選(11月3日告示、10日投開票)への立候補を正式に表明した。今年、国政政党に躍進したN国党のキャッチフレーズといえば「NHKをぶっ壊す!」。子供たちの間でも流行したが「自由国民社『現代用語の基礎知識』選2019ユーキャン新語・流行語大賞」でトップテン入りするかと思いきや、それどころか、ノミネートすらされない可能性があるという。どういうことか――。

 大阪府堺市長選、参院選比例代表、参院埼玉選挙区補選に海老名市長選…。今年4度目の選挙となる立花氏は「首長になれば、NHK集金人の個別訪問を止める条例を作れる。また、テレビがあるのにNHKの受信料を払わない世帯に5万円の助成金を給付します。年収660万円ほどの海老名市の職員の給与を2倍にして、NHKの職員並みにします。給料が倍になればお金を使う。税金を下げて、お金持ちが海老名に住民票を移してもらい、お金をどんどん使って経済を良くして、ドバイのようにしたい」と意気込んだ。

 前日にはNHKから2か月分の受信料支払いを求める提訴もされ、NHKとのバトルが過熱する中、注目されるのは、今年の新語・流行語大賞に「NHKをぶっ壊す!」がトップテン入りするかどうかだ。

 立花氏は「普通に考えたら『NHKをぶっ壊す!』は流行語に選ばれて当然でしょうが、ノミネートにも入らないんじゃないか」と話す。

 握りこぶしをつくって、笑顔で「NHKをぶっ壊す!」と叫ぶ立花氏の動画は話題となり、参院選比例代表の政見放送はユーチューブでの再生回数は485万回を超えている。子供たちにも「ぶっ壊すおじさん」と認知され、小学生向け漫画雑誌にも登場。参院補選の街頭演説先では、立花氏に写真やサインを求める列ができる人気ぶりだった。

 オリコンが行った新語・流行語大賞予想のアンケート結果でも「NHKをぶっ壊す!」は6位に入っているが、ノミネートすらされないとは、どういうことか。

 同賞は「現代用語の基礎知識」収録の用語をベースに自由国民社および選考委員会が、まず40前後のノミネート語を今年は11月6日に発表する。その後、選考委員会がノミネート語の中からトップテンと年間大賞を審査し、12月2日に発表・授賞式になる流れだ。

 立花氏が「入らないと思う」と挙げる理由は政治ワードの扱いだ。

 新語・流行語大賞ではこれまでも「小泉劇場」(小泉純一郎首相)、「あなたとは違うんです」(福田康夫首相)、「どじょう内閣」(野田佳彦首相)など政治関連は毎回のように、トップテン入りしてきた。

 ただ、「NHKをぶっ壊す!」はN国党の政策を訴えるキャッチフレーズでもあり、政党色が強過ぎる点やNHKに忖度し、選考からはじかれるのではないかというのだ。

 選考委員は政治学者の姜尚中氏やコラムニストの辛酸なめ子氏、歌人の俵万智氏、女優の室井滋、漫画家のやくみつる氏らが務める。一民間企業の私的な賞で、トップテンのみならず、事前のノミネート語も決して公平中立に決められているワケではない。

 過去には「アベ政治を許さない」「SEALDs」「保育園落ちた日本死ね」がトップテン入りした際、“左寄り”の選考と物議を醸したこともあった。

 参院選で当選してから本格的に幕開けした“立花劇場”を一つの社会現象と見れば「NHKをぶっ壊す!」もすんなりと流行語大賞に選ばれそうだが、ノミネート語が発表されるのは海老名市長選の最中で、立花氏やN国党の宣伝につながりかねないと選考委員が懸念すれば、ノミネートすらもなくなるということか。

 大賞事務局に問い合わせたところ「選考基準も含めて、11月6日の発表にならないと事務局は確認できない」との回答だった。

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