“パンツ一丁”でもがいた村西とおる氏「成功者の体験談は救いにならない」と断言

“パンツ一丁”でもがいた村西とおる氏「成功者の体験談は救いにならない」と断言

単独インタビューに応じた村西氏

 Netflexオリジナルドラマ「全裸監督」(山田孝之主演)で再脚光を浴びている“アダルト界の帝王”村西とおる氏(71)が、ドキュメンタリー映画「M/村西とおる熱狂の日々 完全版」(片嶋一貴監督)で伝えたかったこととは何か。名古屋地区での公開に伴い15日、村西氏が名古屋市内で単独インタビューに応じた。

 映画は前科7犯、借金50億円、米国では懲役370年を求刑されるなど、どん底にいた1996年の村西氏の姿をありのままに映している。再起をかけ、夏の北海道で4時間超のVシネマと35本のヘアヌードDVDを同時進行で撮った記録映像をもとに制作。「23年前の映像なんですが、よくこんなことをやっていたなと。ナイスがまったくない、七転八倒して地獄に落ちていく世界」(村西氏)が描かれている。

 村西氏:うまくいっている時というのは人生のうちの1%ぐらいしかないんですね。我々が大事にしなきゃいけないのはその1%ではなく、あとの99%。要するに困難に立ち向かってどうにもできず、失敗して、のたうちまわっているときの自分をどうするか。でもその方法を私たちは見失っている。力尽きる寸前の人もいる。そんな方に、私のイメージをもっていただきたい。例えば、この人生の大海原で、荒波の中ボートをこいで必死に灯台や丘を探している。でも見当たらない。そんなときにふっと脇を見たら、ボートどころか板一枚にしがみつき、パンツ一丁で生きようと、もがいている男がいる。それが私なんですけどね。そういう男を見ることによって、あれ、俺のほうがまだましだ、じゃあ頑張ってみようかと思える。映画を見て、こういう気持ちになってもらえたら。

 苦しんでいる人には成功者の体験談は救いにならないとも断言する。

 村西氏:ソフトバンクの孫正義さん、ユニクロの柳井正さんのようなサクセスストーリー、夢のような世界の人のことをいろいろ勉強しても何の足しにもならない。荒波の中で超大型クルーザーで駆け抜けていく、あるいはジェット機で飛び去っていくような人たちは何の力にもならない。丘や灯台から「おーい」って旗振って「こっちだぞー」と言っている人なんかはどうでもいいんです。その励ましは結構だ。今、今日、明日をどうするかなんだ、というときに力になってくれるのは、自分よりもっとひどいところで頑張っている人なんです。それをこの映画はご案内できる。見て何をお考えになるかは、みなさんのご勝手です。ただ、つらい人生を送っている方には何かプラスになっていただけると思っています。

 人生の砂漠をさまよい続けた人へ「命の水」を届けたい。これが村西氏の思いだ。

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