日テレ「久野静香アナ」も……次々辞める“人気アナウンサー”の本音を業界通が分析

日テレ「久野静香アナ」も……次々辞める“人気アナウンサー”の本音を業界通が分析

久野静香アナ

 日本テレビの久野静香アナウンサー(33)が、結婚を機に6月末で退社するという。「ZIP!」や「news zero」など、明るいキャラクターとアナウンス力の高さで親しまれてきたが、結婚後は地方に住まいを移すためなんだとか。それにしても、今年に入って民放アナウンサーの退社が相次いでいる。日本テレビからは佐藤義朗アナ(36)、テレビ朝日は富川悠太アナ(45)、TBSは堀井美香アナ(50)、フジテレビは久代萌美アナ(32)、久慈暁子アナ(27)……人気アナたちは今、なぜ辞めていくのか。

 ***

 フジの場合は、今年1月から50歳以上の早期退職者を募集したため、佐藤里佳アナ(55)、田代尚子アナ(56)、境鶴丸アナ(58)、野島卓アナ(55)の1989年入社の同期4人を含む計7人が3月31日に退社した。民放幹部は言う。

「民放アナが相次いで辞めていくのは、今に始まったことではありません。例えば、日テレの場合は、11年1月に夏目三久アナ(37)、3月に羽鳥慎一アナ(51)が辞めると、翌12年には宮崎宣子アナ(42)、松尾英里子アナ(39)ら中堅が続いて、番組繰りがつかなくなったそうです。TBSも14年に田中みな実アナ(35)が辞めると、翌15年には枡田絵理奈アナ(36)、19年には吉田明世アナ(34)、宇垣美里アナら(31)、短期間に人気アナがごっそり辞めたこともありました。退職シンドロームとでも言うのか、次々と社員アナが辞めることは珍しくありません」

 今年は大物アナも辞めている。

「日テレの場合、桝太一アナ(40)が退社したことで、アナウンス部の精神的支柱を失ったといわれています。“貝社員”などと自虐し、水卜麻美アナ(35)とともに異例の昇進を果たし、給料も高かった。定年まで勤めると思われていた彼が、あっさりとその地位を捨て、同志社大学ハリス理化学研究所の専任研究所員になってしまいました」

 それぞれ、大学時代にアナウンス学校に通うなどして、1000倍もの競争率をくぐり抜けて手に入れた憧れの職業ではなかったのか。


■「やってらんない」


「テレビ局の正社員でありながら芸能人やプロスポーツ選手にも近づける華やかさがあり、給料や福利厚生も日本最上位、20代後半で年収は1000万円を超えた時代もありました。しかし、時代も社会も変わりました。テレビ局員という地位に執着することはなくなったのです。今年は特に、それを顕著に感じます」

 どういうことだろう。

「最近、退社が相次いだ要因として、コロナ疲れと厭世観があるように思います。2020年3月に志村けんさんが亡くなり、日本中に新型コロナの恐怖が拡がりました。アナウンサーたちも人類の危機として、張り詰めた気持ちで放送を支えてきた。あれから2年が過ぎ、世間では緩みの兆しが見えてきましたが、テレビの現場はいまだに厳しいコロナ対策と、報道倫理、コンプライアンスが求められ続けています。“やってらんない”という思いになっても不思議ではありません」

 そんなに自由のない職業なのだろうか。


■ネット社会の弊害


「顔の知られた局アナたちは、仲間と居酒屋で飲み会を開くことすらできません。アナウンサーは緊張が強いられる仕事ではありますが、実働時間は打ち合せと本番だけなので短い。実働時間が長いロケは皆無ですから、地方で気晴らしもできない。残業がないわけですから、給与はほとんど基本給です。割に合わないと考え始めるのではないでしょうか」

 なぜそんなに思い詰めてしまうのだろう。

「ネット社会の弊害があると思います。ちょっと前まで各局の広報は、週刊新潮、週刊文春、週刊ポスト、週刊現代など、せいぜい十数誌を相手に対処すれば良かった。部数だって多くても60万部程度ですから、視聴率で言えば1%にも満たなかった。それがネット社会となった今の世の中では、悪意に満ちた匿名の書き込みで、あっという間に1000万PVを超えて国民的ニュースになってしまいます。フジのステマ騒動だって、SNSに写真を掲載しただけのグレーゾーンです。にもかかわらず、世間の注目を浴び、指弾され、謝罪し、局内の処分を受けるわけです」

 ただの会社員なのに、タレント並みの知名度を持ってしまった不幸か。

「やったことと、その代償の差が大きすぎます。その渦中に入った者しかわかりようもありませんが、そのプレッシャーと脱力感は想像を超えるそうです。もはや局アナは憧れの職業ではなく、割に合わない仕事になりつつあるということでしょう」

デイリー新潮編集部

関連記事(外部サイト)