TBS「オールドルーキー」が早くスタートした事情 「綾野剛」で何としてもの力の入れ方

TBS「オールドルーキー」が早くスタートした事情 「綾野剛」で何としてもの力の入れ方

綾野剛

 6月26日、綾野剛(40)主演の日曜劇場「オールドルーキー」(TBS)が早くも始まった。これまで日曜劇場といえば、他のドラマに比べ遅めのスタートだった。それもあって、異例の“フライングスタート”が話題になっているという。

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 昨年、波瑠(31)が主演した月9「ナイト・ドクター」(フジテレビ)も、7月期ドラマなのに6月スタートで注目された。

 デイリー新潮は「『TOKYO MER』にあっぱれの声が上がる理由 『ナイト・ドクター』と医療ドラマ対決の行方」(21年7月11日配信)で、「ナイト・ドクター」のフライングスタートは、同じ7月期の日曜劇場「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」が似たような救命医を描いていたためと報じた。

 今期の「オールドルーキー」が描くのは、日本代表にも選ばれた元サッカー選手(綾野)の現役引退後の第二の人生である。同時期に同テーマのドラマはない。では、なぜスタートを早めたのだろう。民放プロデューサーは言う。

「一説には、綾野が“ガーシー”こと暴露系ユーチューバーの東谷義和氏に狙われていることが関係あるのでは、という声もあります」

 実際、6月26日の初回放送日の朝、国政政党9党幹部による「日曜討論」(NHK)が放送され、NHK党の黒川敦彦幹事長が「ネット上で大騒ぎになっている綾野剛氏……」と発言した。


■TBSの意気込み


「でも、それによって『オールドルーキー』が注目されたと思いますけどね。初回の視聴率は11・2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)と合格点と言っていいでしょう。TBSとしては、これまで『コウノドリ』や『MIU404』など綾野主演でヒットドラマを制作してきたこともあり、日曜劇場でも実績を作りたいと考えていたはずです。絶対にヒットさせるために、主演の綾野を盛り立てる脇役のキャスティングにも力が入っている。彼の第二の就職先であるスポーツマネージメント会社の社長には、今春まで『相棒』(テレビ朝日)に出演していた反町隆史。その社員には、芳根京子、NEWSの増田貴久、中川大志といった若手を揃え、綾野の妻役には榮倉奈々。さらに、初回のサプライズゲストには横浜流星と豪華なメンツでした」

 初回は冒頭から、2009年のW杯アジア予選の試合で、観客満員の競技場で、綾野が逆転のゴールを決めるシーンだった。

「CG映像でしたが、TBSの意気込みが伝わる映像でしたね。横浜のサプライズ出演はSNSで話題となり、世界トレンド入りもしました。TBSはこれらを踏まえ、さらにヒットを確実なものにするため、フライングスタートを選んだのだと思います」

 どういうことか?


■参院選がある


「まず、前作『マイファミリー』の成功がありました。二宮和也が主演とはいえ、テーマが誘拐という重めのミステリーは、これまでの日曜劇場ではあまり受け入れられなかったものでした。週末最後の日曜夜は、翌日から学校や会社があるため、シリアスなドラマは避けられる傾向があったからです。しかし、『マイファミリー』は、4月期ドラマでは唯一と言っていいほどの高視聴率で、視聴者に受け入れられたのです」

 初回視聴率は12・6%で、後半になるに従って右肩上がりとなり、6月12日の最終回は16・4%だった。

「TBSには、この勢いを止めることなく、そのまま日曜劇場を視聴者に見てもらいたいという想いがあったことは間違いありません」

 大きな問題もあったという。

「もともと7月下旬から学校は夏休み、8月にはお盆休みもある。家族旅行やイベントが目白押しとなるため、夏ドラマの視聴習慣は崩れやすいと言われています。連続ドラマにとって厳しいクールなのですが、今年は例年に比べイベントが多いんです。まず、7月10日は第26回参議院議員通常選挙の投開票日です。この日は民放も選挙特番を放送しますから」

 TBSは「選挙の日 2022」で、懲りもせず爆笑問題の太田光をスペシャルキャスターに迎えて放送する。


■世界陸上も開催


「さらに、7月16〜24日は、TBSが独占放送する『世界陸上』があります。この期間はTBSのレギュラー番組は休止しますから、選挙の10日に加え、17日、24日と3週にわたって、日曜劇場は放送できないことになるんです」

 仮に7月3日に「オールドルーキー」初回を放送した場合、2話は7月31日になるわけだ。

「始まってすぐにそんなに期間を空けたら、視聴者に忘れられてしまいます。せめて2話まで放送することで、視聴者を引きつけておきたいと考えたのでしょう」

 ちなみに、前回の参院選と世界陸上が重なった日曜劇場は、19年の「ノーサイド・ゲーム」(主演:大泉洋)だった。この時は7月7日にスタートし、9月15日に終えている。

「7月21日が第25回参院選の投開票日だったため番組が休止となりましたが、やはり最初に2話まで放送しています。また『世界陸上』は2年に1回、通常は奇数年の8月か9月の開催です。『ノーサイド・ゲーム』の時は、最終回放送後の開催でした。ところが今年は、コロナ禍で1年延期となった東京五輪が昨年開催されたため、昨年8月の開催予定の『世界陸上』も今年7月開催に変更されたのです」

 考え抜かれたTBSの戦略は、どんな結果になるのだろうか。

デイリー新潮編集部

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