世界陸上を卒業した織田裕二 “フジっ子俳優”の気になる今後は?

世界陸上を卒業した織田裕二 “フジっ子俳優”の気になる今後は?

TBS「世界陸上オレゴン」番組公式サイトより

 7月25日、織田裕二(54)が「世界陸上」(TBS)のメインキャスターを卒業した。1997年のアテネ大会から今回のオレゴン大会まで、13大会連続で務めた。これでようやく役者に専念するのかと思ったら、どうやらそうでもないらしい。

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 最後の放送は「世界陸上オレゴン総集編〜織田裕二・中井美穂ラストランSP〜」だった。番組の最後で、織田とともに25年間、MCを務めた中井美穂(57)が振り返る。

中井:私は運動があまりうまくできない人間でしたので、なかなかスポーツマインドがなかったんですけれども、この織田さんの熱い熱いMCによりまして、本当に助けていただきました。熱い熱い夏は、私にとって遅れてきた青春でありました。本当にありがとうございました。さあ、というわけで、その織田さんにコメントしていただきたいと思います。

織田:はい。えー、25年前になります、「この番組やらないか?」と言われました。でも、「僕は野球とかテニスの経験しかないんで、陸上の魅力を伝えられるんでしょうか?」って。「いえ、知らないからいいんですよ。そんな人に知ってもらうような番組を作りたいんです。世界の超人たちによる真の世界一決定戦、見たくないですか?」。「ん? オリンピックあるじゃないですか?」って言ったら、「4年に1度ってのは長すぎて、選手が一番輝いている時間を見れないときがあるんですよ。ましてね、ボイコットしてしまえば8年ですよ。国とか政治に左右されることもなく、真の世界一見たくないですか?」。そんな思いで、この世界選手権は生まれたんです!

――織田のコメントはまだ続く。


■連ドラを蹴って受けた「世界陸上」


織田:世の中には、本当に様々な魅力あるスポーツがありますけども、駆けっこをしないっていう国や地域はありません。世界陸上には200を超える国や地域から、2000人ものとんでもない超人が集まります。この超人たちに挑む日本代表、甘くないです。でも、諦めずに先人たちからの反省というバトンを引き継いで、新たな挑戦をやめなければ、必ず花開くんだなというのを実感しました。スポーツが持つ興奮、そして厳しさ、それを支える人たち、心が揺さぶられる人間ドラマがここにはありました。25年間、世界陸上に出会えたことに感謝いたします。たくさん元気をもらいました。この大会もです。大好きです、世界陸上。僕たちはね、今日で終わりますが、世界陸上はまだまだ続きますよ。来年はブダペスト、そして3年後には東京です。無観客だった東京オリンピック、3年後にコロナも戦争もなく、満員の国立競技場、そこに立つ超人たち、是非その目で見てください。地球に生まれて良かった!

 最後まで織田は熱かった。もっとも彼のMCは「当初から受け入れられたわけではない」と言うのは、民放プロデューサーだ。

「織田が『世界陸上』のMCに就いたのは97年のアテネ大会からですが、83年の第1回ヘルシンキ大会はテレビ朝日、以後、95年のイェーテボリ(スウェーデン)大会までは日本テレビの独占中継でした。TBSが放送権を獲得とした際に白羽の矢を立てたのが織田でした。97年といえば、1月期のドラマ『踊る大捜査線』(フジテレビ)がヒットしたばかりで、すでに新たな連続ドラマのオファーもあったそうです。でも、それを断って挑んだのが『世界陸上』でした」


■陸連からクレームも


 織田にとって初のMCだったが、

「そもそも『なぜ織田が陸上なのか?』という疑問の声もありましたし、『番組でのハイテンションぶりもうざったい』と言われたものです。日本陸上競技連盟から、番組内容の改善を要請されたこともありました。しかし徐々に、織田の明るく年齢を感じさせないキャラクターが受け入れられ、ここまで長く務めることができたのです」

 ラストに放った「地球に生まれて良かった!」は、07年の大阪大会での名セリフを再現したものだ。

 名セリフといえば、織田には「事件は会議室で起きてるんじゃない!」(踊る大捜査線 THE MOVIE)といったものもある。これでようやく、俳優業に専念できるようになるわけだ。

「ところが彼の所属事務所は、今後はドラマや映画にはこだわらず、テレビの司会業も視野に入れているそうです」

 いったいなぜ?

「確かに彼は、若い頃からドラマや映画の主演を務めてきた人気ベテラン俳優です。中でも03年公開の映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』は観客動員数1260万人、興行収入173億5000万円で、今も実写邦画の歴代興収第1位の座を明け渡していません。とはいえ、映画やドラマの仕事が減ってきているのは事実です。ここ数年を振り返っても、映画は16年公開の『ボクの妻と結婚してください。』を最後に出演していませんし、ドラマは20年の月9『SUIT/スーツ2』(フジ)が最後です。『SUIT』は“月9復活”のきっかけを作ったともいわれるドラマですが、若手の人気俳優が台頭しているため、今のところ彼に声はかかっていないようです」


■今後は司会業も視野に


「世界陸上」のTBSは、織田をドラマに起用しないのだろうか。

「『世界陸上』MCに就任後、彼はTBSでは『真夜中の雨』(02年)、日曜劇場『冗談じゃない!』(07年)に主演しましたが、いずれも平均視聴率は13%台(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)と織田の主演作としては満足いくものではありませんでした。そもそも彼は、フジテレビ以外はほとんど出演したことがないと言っていいほど、“フジっ子”の俳優です。他のテレビ局の作品にも満遍なく出演していれば、もう少しお呼びがかかったかもしれません」

 デイリー新潮は「『湘南爆走族』から33年、相変わらずの『織田裕二』、『江口洋介』俳優人生の分岐点」(20年11月19日配信)で、同じデビューの江口洋介(54)が脇役で活躍している一方、織田の仕事が減ったのは主役にこだわりすぎるから、と報じたこともある。

 とはいえ、「世界陸上」で認められたからといって、司会業が務まるのだろうか。

「彼は、20年10月にスタートした『ヒューマニエンス〜40億年のたくらみ〜』(NHK BSプレミアム)の司会を務めています。織田がNHKに出演したのは実に31年ぶりでした。現在は、この番組のダイジェスト版『ヒューマニエンスQ(クエスト)』をNHK総合でも放送するようになり、所属事務所が手応えを感じているそうです。ドラマや映画で実績のある彼は、NHK BSであってもギャラは高いそうです。ドラマで約4カ月も拘束されるより、テレビの司会業のほうがコストパフォーマンスもいいですからね」

 民放でも司会業をやるようになるのだろうか。

「すでに事務所は、地上波を含む様々なテレビ局に『司会業でも出演しますよ』とアプローチしています。彼は年齢の割に若々しく、キャラクターの好感度は高いし、男性にも女性にも好かれるキャラです。俳優から司会業に転身した人は多くはありませんが、成功する可能性は高いと思います」

 将来、関口宏(79)のようになるのだろうか。

「関口さんも近年は失言が増えて炎上キャラになりつつありますが、織田の場合もそこが心配です。『世界陸上』でもやたらに“男”を強調したり、新婚の女性選手に対する『もう、すぐ子供を産んじゃうんでしょうねえ』といったコメントが差別発言として炎上しました。本格的に司会業を目指すなら、このあたりも気をつけないといけないでしょうね」

デイリー新潮編集部

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