「アッコにおまかせ!」37年目にして訪れた重大な危機

「アッコにおまかせ!」37年目にして訪れた重大な危機

アッコの番組が存亡の危機か

「アッコにおまかせ!」37年目にして訪れた重大な危機

「アッコにおまかせ!」TBSの公式HPより

 日曜昼に放送されている「アッコにおまかせ!」(TBS)が番組存亡の危機を迎えているという。9月11日の視聴率は5・7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)で、前4週の平均も5・8%。8月28日には番組史上最低の4・6%(個人視聴率は2・5%)を記録したのだ。1985年10月にスタートし、生放送のバラエティ番組としては最長寿を誇る番組だが、いつまでもまかせておけないようだ。

 ***

 芸能界のご意見番こと和田アキ子(72)の冠番組であることは、もはや言うまでもないだろう。8月28日に番組史上最低の視聴率を記録したとはいうものの、この日の裏番組には「24時間テレビ」(日本テレビ)があったのだから気の毒な面もある。ところが、民放プロデューサーはこう言う。

「番組が始まって37年、これまで裏に『24時間テレビ』が来ようが、オリンピックが来ようが、7%は取っていたのが『アッコにおまかせ!』だったのです。何もなければ、日曜昼にもかかわらず、20%を超えたことだってありました。それだけに、どれだけ他局が苦しめられてきたことか……」

 85年10月6日、「アッコにおまかせ!」(11:45~12:30)がスタートした日のライバル局を見てみよう。

▼日テレ「鶴ちゃんのトッピング」(12:00~13:00)=片岡鶴太郎が司会のバラエティ番組。「アッコにおまかせ!」と同じ日に初回が放送された。

▼フジテレビ「クイズ・ドレミファドン!」(12:00~13:00)=76年から続く高島忠夫(高嶋政宏・政伸兄弟の父)が司会の人気音楽系クイズ番組。現在は不定期特番で放送されている。

▼テレビ朝日「やすきよ笑って日曜日」(12:00~12:45)=83年にスタートした横山やすしと西川きよしが主演のコメディ番組。


■みんな「アッコ」に敗れ去った


「『やすきよ笑って日曜日』は翌年3月、『鶴ちゃんのトッピング』も1年後の翌年9月に打ち切り。人気番組だった『ドレミファドン』も88年に終了しました。それ以降、各局が次々と新番組を立てて『アッコにおまかせ!』に挑んできました」

 日テレの場合、「鶴ちゃんのトッピング」の後に「鶴太郎のテレもんじゃ」、「鶴太郎の危険なテレビ」と鶴太郎シリーズで挑んだが、「テレもんじゃ」は1年半(86年10月~88年3月)、「危険なテレビ」は半年(88年4月~9月)で終了した。その後も、島田紳助の「紳助のとんでもいい夢」(90年4月~10月)、「山田邦子の旅くらぶ」(90年10月~91年12月)、「みのもんたの世渡りジョーズ!!」(92年1月~94年3月)、ヒロミの「TVおじゃマンモス」(94年4月~96年9月、※この後、放送枠を移動)、安室奈美恵と今田耕司という異色コンビのバラエティ「アムロ今田きっとNo.1」(96年10月~97年9月・11:40~12:10)、「それ行けKinKi大放送」(96年10月~98年3月・12:10~13:00)と、人気者で挑んだ。

「難攻不落の『アッコにおまかせ!』の前に死屍累々と言っていいでしょう。それほど強かった」


■オープニングに変化


 フジも「ドレミファドン!」の後に、加藤茶と逸見政孝のバラエティ「いつみ・加トちゃんのWA-ッと集まれ!!」を放送するも半年(88年4月~9月)で終わった。あのSMAPのテレビ初レギュラー番組だったがダメだった。上岡龍太郎が本格的に東京に進出した番組「上岡龍太郎のもうダマされないぞ!」(90年2月~10月)、その後の「上岡龍太郎にはダマされないぞ!」(90年10月~96年10月)が話題になったが、計6年半で終わった。

「和田が所属するホリプロが『アッコにおまかせ!』で企画協力しているように、フジの日曜昼はホリプロのライバルである渡辺プロダクションの制作枠で、現在放送中の『なりゆき街道旅』(12:00~14:00)まで代々続いています。ですから、どちらも譲れない熾烈な闘いとなっています」

 そんな中、「アッコにおまかせ!」の視聴率が落ち始めたわけである。

「以前のオープニングは“今日も元気な生放送! 『アッコにおまかせ!』”と和田さんのピースサインの後に、彼女のトークがありました。最近はタイトルコールの後、すぐにニュースランキングのVTRに行ってしまいます。延々とVTRが続いて、スタジオに降りてくるのは12時過ぎ。これでは、平日朝昼のワイドショーと変わりません。この番組は、和田さんが言いたい放題で、勝俣州和や松村邦洋ら“子分”たちに同意を求め、周囲があたふたするのがお約束で、会社や学校の人間関係を見るような面白さがウリだったはずですが……」


■お誕生日会が開けない


 2000年代に入ると、和田のご意見番ぶりが批判され始めた。

「最近は何でもSNSやネット記事の俎上に載せられてしまうので、和田さんの言い方もパワハラと受け取られかねない。毒舌が鳴りを潜めたことで、他の番組との差別化が図れなくなっています」

 言いたい放題の中には、和田独自のオフレコ情報もあった。

「コロナ禍の影響で、恐怖の年中行事となっていた和田さんの“お誕生日会”はじめ、あびる優や安田美沙子ら子分格の女性タレントとの飲み会“和田会”も久しく開かれていないので、情報を得る機会も失われているようです」

 もっとも、芸能情報なら“ガーシー”議員もいることだし、TwitterやInstagramにも転がっている時代となった。

「なにより和田さんのトークの歯切れが悪くなりました」

 まあ、古稀も過ぎれば仕方がないだろう。


■若返りが必要だが


「93年からサブを務める峰竜太も70歳です。TBSの番組は、一時の人気に頼り切ったために長寿番組化してしまい、切るに切れなくなってしまうというパターンが少なくありません。日曜日はそれが顕著で、21年4月よりBS-TBSに行った森本毅郎さん(82)の『噂の!東京マガジン』もそうでした。朝には関口宏さん(79)の『サンデーモーニング』もあります。いくら世帯視聴率が取れても、いまや高齢者しか見ない番組はスポンサーが見向きもしません。TBSにとって経営問題にもなりかねない状況です」

「アッコにおまかせ!」の初回からのスポンサーだった富士薬品が、一昨年に降りたことが話題となった。

「和田さんのギャラは1本で推定180万円。彼女自身にとってもホリプロにとっても、番組をなくしたくはないでしょう。TBSにしても、ホリプロとの関係は続けていきたいはずです。いっそのこと和田さんを本当の“ご意見番”にして、MCの若返りを図るべきでしょう」

 後継者もホリプロに?

「それが見当たらない。実力のある榊原郁恵(63)、井森美幸(53)、山瀬まみ(52)では若返りとは言いがたい。石原さとみ(35)、綾瀬はるか(37)はもはや大女優ですし、小島瑠璃子(28)は中国に行ってしまう。『新婚さんいらっしゃい!』(テレ朝/朝日放送制作)を山瀬から引き継いだ井上咲楽(22)はまだ修行中の身です。ホリプロもまた和田さんに頼りすぎて、後継者を育てられなかったと思います」

「アッコにおまかせ!」はどうなるのだろう?

「2025年の40周年まではやりたいでしょうが、正直言って、このままでは……」

デイリー新潮編集部

関連記事(外部サイト)