三田佳子次男の5度目の逮捕 問題を起こす2世タレントたちの悲しき共通点とは

三田佳子次男の5度目の逮捕 問題を起こす2世タレントたちの悲しき共通点とは

三田佳子

 三田佳子さんの次男・高橋祐也氏が5度目の逮捕。10代の時から犯行を繰り返し、妻子がいても更生しない姿に世間はあきれかえっている。多額の小遣いを与えて甘やかしていたからだと、大バッシングに遭い活動自粛に追い込まれた三田さんも、今や81歳だ。「ギャラ全部もらってやる」と高橋氏にタカられていたという報道もあり、同情の声も寄せられている。

 2世の不祥事は、今に始まったことではない。朝ドラ好演中の高畑淳子さんは、息子・高畑裕太さんが強姦致傷容疑で2016年に逮捕された。すっかりお騒がせタレントとなった坂口杏里さんは、2019年に元交際相手の住居に不法侵入。薬物で逮捕されたケースでは、いしだ壱成さんや清水アキラさんの息子・清水良太郎さんが挙げられる。なお良太郎氏は薬物事件のほか、2021年には妻に対する傷害事件も起こしている。

 清水アキラさんや高畑裕子さんは涙ながらに謝罪。成人した息子たちの犯罪に、親がどこまで責任を持つかというのは常に議論を呼んでいる。一方で、次男の逮捕を受けて謝罪会見をしたみのもんたさんが、一部番組の司会は続投すると発言して批判を浴びたこともあった。三田さんも著書で、涙を見せれば女優の計算と言われ、泣かずにいれば「反省していない」と言われたとの経験をつづっている。事実はどうあっても、とにかく迅速に「自分が甘やかしたのが悪い、被害者に申し訳ない、世間に顔向けできない」と過剰に訴える会見を行わないと、自身のタレント生命が危うくなるリスクが大きいのは確かだ。

 そんな親たちの苦労を知ってか知らずか、子どもたちは芸能活動をあきらめない。薬物と芸能界の恐ろしさは似ている。一度やったらやめられないうまみがあるということだ。

 そして高橋氏や良太郎氏のように、繰り返し警察沙汰を起こす者もいる。というか、手っ取り早く成功したいと焦る彼らに、おいしい話を持ち掛けてくる悪い人たちが山ほどいるのだろう。どうせまたやらかすと、薬物の売人も詐欺師も警察もマークをしているはずだ。親が甘いというよりも、2世たちの見通しと自己評価が甘いことが一番の問題なのだろう。


■格差が広がる2世市場 高橋氏らお騒がせ2世タレントに漂う「一発逆転」願望


 2世はいつも、親の七光りという下駄を脱いでからモノを言え、と突きつけられている。だから人気者になりたいなら、プライドを捨てた道化になるか、下駄さえいらない圧倒的なスターになるかのどちらかしかない。それは天国と地獄ほどの扱いの差がある。でもどちらにもなれない人がほとんどだ。やっかみ半分のアンチも多い中、肩ひじ張り続けるのも相当息苦しいに違いない。花田優一さんや、ジャガー横田さんの息子さんを思い出してしまう。

 高橋氏も、スター然としたくてもできない悔しさと、道化として覚悟を決めることもできないプライドの間でもがいていたのではないだろうか。今回の報道を見ると、肩書がバラバラだ。元歌手、元俳優、自営業……ひろゆきさんは、「三田佳子さん次男」と書かれていないと「この人誰?、ってなる」と指摘していた。

 高橋さん自身も、自分の一番の売りは芸能実績ではなく逮捕歴だと理解していたようだ。過去のツイートでも、仕事の話など出てこない。「これが例の地下室です」とか、「ハゲて金もない」とか、事件を報じた週刊誌やワイドショーMCの名前を並べ、自虐めいた投稿が続く。皮肉にも、仕事の宣伝が多い俳優の実兄よりフォロワーは多かった。

 どうか自分を見てほしい。話さえ聞いてもらえれば、面白い人間だとわかってもらえる。そんな切実な思いが伝わってくる。ただし花田さんらにも感じるが、彼らは「一発逆転」にかける期待が大きすぎる気がするのだ。


■事件を起こす2世たちの共通点 成功イメージの幅の狭さと悪しき体育会系感覚


 彼らが「一発逆転」に期待を寄せるのは、彼らの親が時代の寵児だったからだろう。三田さんは高校在学中から複数のスカウトが来るような人で、デビュー作も主人公の相手役だった。10代の時に児島善三郎画伯に乞われて絵画モデルをしていたこともある。世間や天才に「是非に」と求められ、いつの間にか大スターに。そんなシンデレラストーリーでないと、成功といえないと頑なに信じこんでしまっているのではないだろうか。

 高畑さんも有名彫刻家のモデルを務めていたり、デビュー映画の騒動も話題を呼んだ。清水アキラさんも破竹の勢いでオーディションを勝ち抜き、日本有線大賞の新人賞まで受賞している。彼ら彼女たちがあまりに自然に大ブームを作ってしまうので、親を超えることを過剰に意識する2世たちは、一発逆転ばかり追い求めてしまうように思える。

 そして一発逆転が不発に終わった時、彼らの鬱屈は自分ではなく女性に向けられる。高橋氏も身重の妻へのDVが報じられたことがあった。清水良太郎さんやいしだ壱成さんもモラハラやDVを指摘されているだけに、薬物の影響という見方もできなくもない。しかし、一時代を築いた親という偏りすぎた成功事例にとらわれ、「芸能界で結果を出すのがすべて、有名な方が偉い、だから無名な女は俺に従え」という悪しき体育会系感覚があるように思うのだ。思えば香川照之さんも、偉大なる父の背中を追い続けた2世だ。ホステスへの性加害事件も、やはり2世問題児たちと共通する、親を理想化しすぎた歪んだ上昇志向の臭いが漂う。

 三田さんは祐也氏の3回目の逮捕時、「亡き母が与えた試練かも」とインタビューで答えていた。今回の事件に関しても、直接の言及は避けてあいまいな言い方にとどめている。でも天才的な親に超然とされると、余計に焦るのが2世問題児たちではないだろうか。祐也氏のタカリ発言にしても、どうにか親を自分と同じ、泥臭い人間に引きずりおろしたい、取り乱す姿が見たい、という欲求ゆえではと感じる。いわば彼のイヤイヤ期は、不惑を過ぎても続いているのだろう。三田さんや損害を受ける周囲には迷惑な話だが、「魔の42歳児」と思って接していくしかないのかもしれない。

冨士海ネコ

デイリー新潮編集部

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