故「市原悦子さん」がお墓の広告でニッコリ お寺の意向で“百箇日までは”

故「市原悦子さん」がお墓の広告でニッコリ お寺の意向で“百箇日までは”

新聞広告で素敵な笑顔(2月16日「朝日新聞」紙面より)

 1月12日、心不全で帰らぬ人となった市原悦子さん(享年82)。語りを担当していた「おやすみ日本」(NHK)の後に追悼特集が組まれた2月16日、朝日新聞の全面広告に、お墓の広告でニッコリ笑う市原さんの写真が載った。お墓の広告に、亡くなった方が微笑む姿が載るというのは、いささか違和感を覚える。市原さんの事務所代表に聞けば、

「この広告は市原と縁が深いものなんですよ。というのも、御主人の姪が嫁いだのが、このお寺の副住職なんです。本山は岐阜にあって、広告は東京・新宿の瑠璃光院白蓮華(びゃくれんげ)堂という納骨堂のもの。落慶した5年前の6月から、1年毎の契約で広告に出ていました。だから今年の契約は、5月末まで残っているんですよ」

 と、広告掲載が今なお続く理由を語る。亡くなった後、広告から写真を外すことも事務所は提案したが、お寺側の意向で掲載が続行することになった。納骨堂の職員は、市原さんへの感謝の心が、判断の決め手だと話す。

「けっして残り契約期間の関係だけではありません。亡くなられたから急に終わりというのは寂しいので、偲ばせて頂く想いで広告を掲載しています。市原さんには朗読会を開いて頂き、そこでお世話になったという方も大勢いて、その方々のためにも、お写真を置いて手を合わせてもらってもいます。百箇日までは市原さんの姿を消さない、というお寺の心です」

 百箇日は4月21日。まだ少し先である……。まぁ、理由はどうあれ、在りし日の市原さんを偲びたい人たちにとっては良い話だと思うが、やはりというか、

「広告を見た方から当院に対して、『おかしいじゃないか』というクレームも頂いております」(同)

 市原さんは、草葉の陰で何を想うか。

「週刊新潮」2019年2月28日号 掲載

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